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企業ホームページ(Webサイト)リニューアルのポイントを初心者に解説

企業ホームページ(Webサイト)リニューアルのポイントを初心者に解説
  • 「そろそろ会社のホームページ(Webサイト)をリニューアルしないといけないが、Webやパソコンに詳しくないので何から始めたらいいのかわからない…」
  • 「ホームページ(Webサイト)をリニューアルすべきだと思っているけど、目的や必要性・効果をうまく説明できないので経営幹部や社内での決裁が通りそうにない…」
  • 「ホームページ(Webサイト)のリニューアルで失敗したくないが、コツやポイントがわからない…」

こんなお悩み・ご要望をお持ちの方のために、今回は企業ホームページ(HP・Webサイト)のリニューアルのポイントや手順を初心者向けに解説します。

リニューアルのタイミングや制作会社の選び方などもわかりやすく説明していますので、ホームページ(Webサイト)リニューアルを成功させたい方はぜひご覧ください。

目次

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  1. まずは最低限の専門用語だけでも理解しておこう
  2. 早急にリニューアルを検討すべき企業・団体のホームページ(Webサイト)のチェックリスト
  3. 自社で自由に更新できない、ページの追加ができない
  4. CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)が企業ホームページ(Webサイト)に導入されていない
  5. 会社のホームページ(Webサイト)のデザインが古くて、イメージが悪い
  6. ホームページ(Webサイト)がスマートフォン閲覧に対応していない
  7. Flashが企業ホームページ(Webサイト)に導入されている
  8. ブラウザのバージョンアップなどで、デザインに崩れが生じている
  9. 競合他社が企業ホームページ(Webサイト)をリニューアルした
  10. 求人が集まらず、人手不足で困っている
  11. お客さまや取引先、新入社員から企業ホームページ(Webサイト)について苦言をもらった
  12. Googleしごと検索に採用ページが対応していない
  13. SSL(暗号化通信)が未対応で、ブラウザに「保護されていない通信」などの警告が出てしまっている
  14. 企業ホームページ(Webサイト)のリニューアルを検討するタイミング・期間
  15. 企業ホームページ(Webサイト)リニューアルで失敗しないために必要な準備作業とは?
  16. 企業ホームページ(Webサイト)リニューアルで、どんな成果を得たいのかを整理する
  17. どんなアクションを訪問者に起こしてもらいたいかを言語化する(コンバージョンの設定)
  18. 企業ホームページ(Webサイト)のターゲットを分析する
  19. ターゲットや自社の商品・サービスを詳細に言語化する
  20. ホームページ(Webサイト)リニューアルの要件が確定したら、RFP(提案依頼書)を作ろう
  21. 企業ホームページ(Webサイト)リニューアルまえにまとめておくべき注意点・確認事項
  22. 企業ホームページ(Webサイト)リニューアル後に、ドメインの扱いをどうするのか?
  23. リニューアルの際、現在のサイトのページ移行作業(引っ越し作業)は誰が実施するのか?
  24. リニューアル時のホームページ制作会社の探し方
  25. 知人・取引先などによい制作会社がないか質問してみる
  26. 自社に出入りしているコンサルタントや営業マンなどに相談してみる
  27. GoogleやYahoo!で検索して情報を収集する
  28. ホームページ制作会社のマッチングサイト・比較紹介サイト・一括見積もりサイトを利用する
  29. 企業・団体ホームページ(Webサイト)のリニューアルに必要な期間・スケジュールは?
  30. お問い合わせ・資料請求獲得後(コンバージョン獲得後)の社内の動きはどうするのか?
  31. 企業ホームページ(Webサイト)リニューアルのポイントまとめ
  32. あわせて読みたい記事
  33. 国産ホームページサービス満足度No.1のおりこうブログで、自社サイトを開設・リニューアル!

まずは最低限の専門用語だけでも理解しておこう

「企業・団体のホームページ(Webサイト)のリニューアルを任されたけれど、別にITやWebには詳しくないので困っている…」という方も多いと思います。

そんな方は、まずは最低限の専門用語だけでも簡単にさらっておくと、今後の調査やホームページ制作会社との打ち合わせが格段にスムーズになります。

具体的には、「ドメイン」「サーバー」「ブラウザ」「検索エンジン」「CMS」「SEO」などの用語です。

これらの用語の意味がよくわからない方は、「とりあえずこれだけ理解しておけば、企業ホームページ(Webサイト)の開設・リニューアルの進行に問題ない」という用語を以下のページで初心者向けにまとめておりますので、ぜひこちらをご覧ください。

参考ページ:企業・団体のホームページ(Webサイト)担当者が知っておくべきIT専門用語を初心者向けに解説

早急にリニューアルを検討すべき企業・団体のホームページ(Webサイト)のチェックリスト

早急にリニューアルを検討すべき企業・団体のホームページ(Webサイト)のチェックリスト
企業ホームページ(Webサイト)はリニューアルしないと直ちに倒産したり、クレームが殺到したりする性質のものではないので、ついつい後回しにしている企業も多いのではないでしょうか?

ですが、とりわけ中小企業にとってホームページ(Webサイト)は外部に自社のことを伝える数少ないPR手段です。

ホームページ(Webサイト)が機能してないと、集客や売り上げにつながらないばかりか、知らないうちに会社自体の信頼性も低下してしまいます。
また、正社員・パート・アルバイトなどの採用活動にも悪影響が発生するでしょう。

とくに、以下のようなポイントに当てはまっている企業ホームページは早急にリニューアルすべきです。

【早急にリニューアルを検討すべき企業・団体のホームページ(Webサイト)のチェックリスト】
  • 自社で自由に更新できない、ページの追加ができない
  • CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)が企業ホームページ(Webサイト)に導入されていない
  • 会社のホームページ(Webサイト)のデザインが古くて、イメージが悪い
  • ホームページ(Webサイト)がスマートフォン閲覧に対応していない
  • Flashが企業ホームページ(Webサイト)に導入されている
  • ブラウザのバージョンアップなどで、デザインに崩れが生じている
  • 競合他社が企業ホームページ(Webサイト)をリニューアルした
  • 求人が集まらず人手不足で困っている
  • お客さまや取引先、新入社員から企業ホームページ(Webサイト)について苦言をもらった
  • Googleしごと検索に採用ページが対応していない
  • SSL(暗号化通信)が未対応で、ブラウザに「保護されていない通信」などの警告が出てしまっている

それぞれの項目を詳しく説明します。

自社で自由に更新できない、ページの追加ができない

社内で自由にページの追加や更新ができないのは、かなり深刻な状態

社内で自由にページの追加や更新ができないのは、かなり深刻な状態
  • 「情報の更新やページを追加するたびに、制作会社に料金を支払う必要がある…」
  • 「ホームページ(Webサイト)の更新・修正などの操作が難しく、管理ができていない…」
  • 「前のホームページ(Webサイト)担当者が退職してから、誰も企業ホームページ(Webサイト)を管理できない状態になってしまった…」
  • 「利用しているホームページ(Webサイト)サービスに電話サポートがないため、操作方法がわからず放置状態になっている…」
  • 「新商品・新サービスの情報が追加できず、その一方で、すでに取り扱いをやめた旧商品・旧サービスの情報が掲載されたままになっている…」

以上のような理由で、ホームページ(Webサイト)の更新・情報の追加が社内で自由にできない場合は、一刻も早くリニューアルを検討すべきです。

更新ができていない企業ホームページ(Webサイト)は会社の信頼性を著しく損ない、集客力も低下させてしまうからです。

更新されていない企業ホームページ(Webサイト)は訪問者を不安にさせる

ひとつ例を出しましょう。
ある会社のホームページ(Webサイト)を訪問し、2010年の記事が「新着情報!」としてトップページに告知されていたら、みなさんはどう思いますか? 

「この会社はPRをする気がないのかな?」「まだ潰れずに営業しているんだろうか?」との不安がよぎるはずです。

その会社に電話しても迅速に対応してくれないような気がしますし、ましてや商品の注文や取引をするには二の足を踏んでしまいます。

つまり、更新されていないホームページ(Webサイト)は訪問者のイメージを著しくダウンさせるのです。

企業ホームページ(Webサイト)で悪い印象の1位が「情報が数ヶ月間更新されていない」

企業ホームページ(Webサイト)で悪い印象の1位が「情報が数ヶ月間更新されていない」
「企業のウェブサイトで困ってしまうことランキング」の上位3つ
「企業のウェブサイトで困ってしまうことランキング」の上位3つ
更新していないホームページ(Webサイト)が会社のイメージを悪化させることは、アンケート調査からも明らかになっています。

Gooランキング(NTTレゾナンス)が1000人以上を対象におこなった調査では、「企業のウェブサイトで困ってしまうことランキング」の1位が「情報が数ヶ月間更新されていない」となっています。

更新の少なさは、会社のホームページ(Webサイト)の印象を悪化させるトップの要因であることがわかります。


また、新商品・新サービスの情報が掲載できず、旧商品・旧サービスの情報がいつまでもホームページ(Webサイト)上に残っていると、お客さまを混乱させかねませんし信頼性も大きく損ねてしまうでしょう。

このように、企業ホームページ(Webサイト)の更新の有無は会社全体の信頼性に直結するのです。

ページが追加されないと、企業ホームページ(Webサイト)の集客力が伸びない

ページが追加されないと、企業ホームページ(Webサイト)の集客力が伸びない
リスティング広告などのWeb広告を利用しないかぎり、企業ホームページ(Webサイト)へのアクセスはGoogleやYahoo!などの検索エンジン経由が80%~90%を占めます。

つまり、SEO(検索エンジン最適化)によって検索エンジン経由の集客力を高めないと、企業ホームページ(Webサイト)のアクセス数や売り上げはなかなか増えません。

※SEO(検索エンジン最適化)について、詳しく知りたい方は以下のページをご覧ください。
参考ページ:SEO対策とは? 10年・20年と長期的に企業ホームページで集客できる基本を、初心者にもわかりやすく解説!

そして、情報が追加されず、コンテンツ量が少ないままのホームページ(Webサイト)はSEOの面で極めて脆弱であり集客することができません。

検索エンジン経由でのホームページ(Webサイト)の集客力はコンテンツ(情報)の質と量に大きく依存しますので、情報を追加しなければアクセス数もまるで増えていかないのです。

特に現在の合計ページ数が10ページ以下の場合は要注意です。そのままの状態だと、ページの数が少なすぎてほとんど集客につながりません。

※ページ数とアクセス数の関係について、詳しく知りたい方は以下のページをご覧ください。
参考ページ:SEO対策の初心者はページ数を増やすことから始めよう!ホームページ(Webサイト)の集客とページ数の関係とは?

形式的に更新の回数を増やすよりも、質の高い更新をすることが重要

ただし、Yahoo!やGoogleの検索順位を上げたいからといって、文章が一、二行しかない質の低いページを量産していくのはNGです。

検索エンジンが重視しているのは、形式的な更新の回数ではなく、「その更新によってどれだけ有益な情報が追加されたか」だからです。

更新の回数だけを気にするのではなく、しっかりと文章を書いて内容の濃い情報を追加していきましょう。

社員が食べたランチの情報を毎日更新するよりも、お客様の疑問を100%解決できる質の高いページを月一で追加していくほうがSEO的には遥かに効果が大きいです。

※このような良質なコンテンツを継続的に発信することで、集客を目指す手法をコンテンツSEOと呼びます。詳しくは以下のページをご覧ください。

以上の理由から、更新ができない企業ホームページ(Webサイト)を放置しておくと会社の信頼性・集客力が低下してしまいます。

この場合は一刻も早く企業ホームページ(Webサイト)のリニューアルを検討してください。

CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)が企業ホームページ(Webサイト)に導入されていない

CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)が企業ホームページ(Webサイト)に導入されていない
先述のように、企業ホームページ(Webサイト)の更新は会社の信頼性や集客力を保つうえで極めて重要です。

そして企業ホームページ(Webサイト)の更新性を向上させるのに効果的なのがCMSの導入です。

CMS
とはコンテンツ・マネジメント・システム(コンテンツ管理システム)の略称で、簡単にいえばHTMLなどのWeb専門知識がない方でも、簡単にホームページ(Webサイト)の作成・更新・運営ができるシステムのことです。

昔のホームページ(Webサイト)作成・更新の現場では、HTML(HyperText Markup Language)や、CSS(Cascading Style Sheets)などの言語に習熟する必要があり、作業の難易度が高いうえに大変な労力がかかっていました。

しかし、CMSで制作されたホームページ(Webサイト)なら、Webの初心者でも文章や画像を入力するだけで、簡単に短時間で情報の更新やページの追加がおこなえます。

さらに、自社で情報の更新、ページの追加ができるようになるので、制作会社に料金を支払って更新してもらう必要もなくなり、ホームページ(Webサイト)の運用コストも削減できます。

まだ企業ホームページ(Webサイト)にCMSを導入していない場合は、ぜひリニューアル時にCMSを実装するようにしてみてください。

参考ページ:CMSとは? その意味と企業ホームページ(Webサイト)への導入のメリットを初心者にもわかりやすく解説

会社のホームページ(Webサイト)のデザインが古くて、イメージが悪い

ホームページ(Webサイト)のデザインは会社の第一印象を大きく左右して、売上げに影響する

ホームページ(Webサイト)のデザインは会社の第一印象を大きく左右して、売上げに影響する
ホームページ(Webサイト)にアクセスした訪問者は開いて数秒で、そのホームページや企業が信頼できそうかを判断します。

そこで訪問者の第一印象を大きく左右するのがホームページ(Webサイト)のデザインです。

画面の左側に内容が偏っていたり、なんとなく時代遅れだったりといった古いデザインのホームページ(Webサイト)では訪問者の会社に対するイメージを悪化させてしまいます。

「本当にここに仕事を依頼してもいいのか?」「ちゃんと対応してくれるだろうか・・・?」と訪問者に疑念や不信感を抱かせてしまうことでしょう。

また、訪問者は複数のホームページ(Webサイト)を必ず比較しているので、古いデザインのホームページでは、競合他社のきれいなホームページに顧客を奪われてしまうのです。

古いデザインをそのままにしておくと、売上げ獲得のチャンスをつかみそこねてしまいます。

デザインが悪いホームページ(Webサイト)だと、求職者に敬遠されてしまい人材を確保できない

デザインが悪いホームページ(Webサイト)だと、求職者に敬遠されてしまい人材を確保できない
くわえて、会社の人材獲得)の面でもデザインは重要です。
現在の求職者は実際に応募する前に必ず会社のホームページ(Webサイト)をチェックしています。

よほど名の知れた大企業でなければ、ホームページ(Webサイト)で会社の第一印象が決定するわけです。

古くてパッとしないデザインのホームページ(Webサイト)だと、求職者の印象も思わしくなく、「他の会社を探してみようかな・・・」となってしまうのもやむを得ないでしょう。

古いデザインのままホームページ(Webサイト)を放置しておくと、他社との人材獲得競争に敗れ、会社の持続的な成長すら危うくなってしまいます。

ホームページ(Webサイト)がスマートフォン閲覧に対応していない

スマホ未対応のホームページ(Webサイト)は閲覧しづらく、訪問者にストレスを与える

スマホ未対応のホームページ(Webサイト)は閲覧しづらく、訪問者にストレスを与える
スマートフォンは2010年代を経て爆発的に普及しており、企業ホームページ(Webサイト)でも、スマホからのアクセスの割合は年々上昇しつつあります。

しかし、肝心の企業ホームページ(Webサイト)の側がスマートフォン閲覧に未対応なために、見込み客の獲得に失敗している会社が少なくないのです。

スマホ未対応のホームページ(Webサイト)にスマートフォンでアクセスすると、小さな画面にページ全体が圧縮されて表示されてしまいます。

当然、文字や画像も小さくなってしまい内容が非常に読みづらくなります。
さらに、文字リンクやバナーボタンも小さいので指でタッチ操作するのも一苦労です。

以上の理由から、スマホ未対応だと訪問者にストレスを与え、ホームページ(Webサイト)から離脱させてしまいます。

参考ページ:スマートフォン閲覧未対応のまま、ホームページ(Webサイト)を放置していませんか?スマホ対応の必要性を徹底解説!

企業ホームページ(Webサイト)を早急にスマホ対応にリニューアルしないと、人手不足や売上げの機会損失が発生しつづける

これでは、売上げやお問い合わせの獲得はおろか、訪問者の見込み客化も望むべくもありません。

また、求職者もスマホ未対応のサイトを閲覧する際にはストレスを感じてしまいますので、採用活動でも不利になるでしょう。

訪問者の離脱率の上昇、売上げ獲得の機会損失というデメリットはホームページ(Webサイト)をスマホ未対応のまま放置しているかぎり、発生し続けます。

迅速にスマートフォン閲覧に対応したホームページ(Webサイト)へリニューアルが必要です。

あなたの会社のホームページ(Webサイト)がスマホ対応しているか、今すぐチェックしましょう!

あなたの会社のホームページ(Webサイト)はスマートフォン閲覧に対応しているでしょうか?
もし「スマホ対応しているのかどうか、分からないんだよね・・・」という場合は、簡単に確認できるので今すぐ以下のページでチェックしてみてください。

参考ページ:モバイルフレンドリーテスト (Google提供)

あなたの会社のホームページ(Webサイト)のURLを入力して、Enterキーを押すだけでスマホ対応かどうかの判定がされます。
緑の「このページはモバイルフレンドリーです」が出れば、すでにスマホ対応しているということなのでご安心ください。

逆に、赤の「このページはモバイルフレンドリーではありません」が出たら、あなたの会社のホームページ(Webサイト)はスマホ未対応です。

できるだけ早く企業ホームページ(Webサイト)のリニューアルを検討してください。

Flashが企業ホームページ(Webサイト)に導入されている

従来はホームページ(Webサイト)内に動画やアニメーションを組み込む技術として、Flashが多く使われていました。

しかし、現在FlashはiPhoneなどのスマートフォンでは閲覧できないので、ただの空白として表示されてしまいます。

さらに、Flashを再生するソフトウェア「Adobe Flash Player」自体も2020年12月31日にサポートが終了し、開発したAdobe社自体がセキュリティの観点からAdobe Flash Playerを早急にアンインストールするように推奨しています。

参考ページ:Adobe Flash Playerサポート終了情報ページ

Flashを多用した企業ホームページ(Webサイト)は現在では不自然な空白が多いサイトとして認識されかねず、訪問者や見込み客、取引先に不信感を与えてしまいますので、早急にリニューアルを検討してください。

ブラウザのバージョンアップなどで、デザインに崩れが生じている

ブラウザのバージョンアップなどで、デザインに崩れが生じている
かなり古い企業ホームページ(Webサイト)だと最新のブラウザで閲覧したときに、デザインに崩れが生じていることがあります。

ブラウザとは、インターネットを介してホームページ(Webサイト)をパソコンやスマートフォンで閲覧するためのソフトウェアのことです。
Webブラウザとも呼ばれ、ChromesafariInternet Explorerなどが有名です。

参考ページ:ブラウザとは? 意味と種類、どれがオススメかを初心者向けに解説

ブラウザは提供各社がバージョンアップを積み重ねてきているので、「以前のバージョンのブラウザだと問題なく表示されていたはずなのに、最新のブラウザだと会社のホームページ(Webサイト)のデザインが崩れている…」ということが起こりうるのです。

また、相当古いホームページ(Webサイト)だとInternet Explorerでの閲覧を想定して設計しているため、ChromeやSafariなどの最新ブラウザではうまく閲覧できない…ということも発生してしまいます。

「Internet Explorerは2022年6月15日でサポートが終了する」とMicrosoftが正式に発表しています。

参考ページ:Microsoft、IE(Internet Explorer)サポート終了は2022年6月15日(ITメディア)
参考ページ:「Internet Explorer 11 デスクトップ アプリケーションのサポート終了」の発表に関連する FAQ(Microsoft公式ブログ)

Internet Explorerでしかうまく閲覧できない企業ホームページ(Webサイト)はこれからほぼ役に立たなくなってしまい、会社のイメージも損ねてしまうため早急なリニューアルを検討すべきです。

競合他社が企業ホームページ(Webサイト)をリニューアルした

競合他社が企業ホームページ(Webサイト)をリニューアルして、デザインを一新してコンテンツも充実化させたタイミングも、自社の企業ホームページ(Webサイト)リニューアルを検討するタイミングだといえます。

そのまま自社のホームページ(Webサイト)を古いまま放置しておくと、見込み顧客や新規顧客を競合他社に奪われつづけかねないからです。

企業ホームページ(Webサイト)のクオリティやコンテンツの数、集客力の差はじわじわと自社の売り上げを奪っていき、競合他社を強化していきます。

この悪い流れを食い止めるためには、企業ホームページ(Webサイト)のリニューアルは有効な手段です。

※なお、競合他社のホームページ(Webサイト)に勝てる戦略の立て方は以下のページで詳しく解説しています。
参考ページ:競合他社のホームページ(Webサイト)に勝つ方法・対策と、差別化のポイントを解説

求人が集まらず、人手不足で困っている

現在の求職者の多くは、採用応募を出すまえにその会社のホームページをチェックしているので、クオリティが低ければ人材が集まらない

現在の求職者の多くは、採用応募を出すまえにその会社のホームページをチェックしているので、クオリティが低ければ人材が集まらない
また、昨今は採用活動や求人の強化のためにホームページ(Webサイト)をリニューアルする例も少なくありません。

アルバイト・パート・正社員を問わず、昨今は求人募集に応募するまえにその会社のホームページ(Webサイト)をチェックするのが当たり前になっています。

ハローワークや採用ポータルサイトの情報だけでは、通り一遍の情報しか掲載されていないため、どの企業に応募するかを決めきれないからです。

特に正社員の新卒採用や中途採用ではほぼ100%の求職者が確実に企業ホームページ(Webサイト)をチェックします。

それだけ真剣に会社選びをしているということもありますし、面接対策をするためにその会社の情報を収集しようと考えるからです。

そこで自社のホームページ(Webサイト)に情報があまりにも不足していたり、デザインが相当古くさかったりすると、求職者はすぐに見切りをつけて別の会社の求人情報を見に行ってしまいます。

つまり、ここでも企業ホームページ(Webサイト)の差によって、自社は人手不足が深刻化し、競合他社に人材を奪われる流れが発生することになります。

いくら採用ポータルサイトや求人広告にお金を支払っていても、企業ホームページ(Webサイト)のクオリティが低ければ、多額の採用コストを無駄にすることにもなりかねないのです。


とりわけ2022年卒以降は、大企業の通年採用が解禁されますので、中小企業にとっては人手不足が加速的に深刻化することが予想されます。


今後、日本の少子化と労働力不足は急激に悪化していきますので、採用活動に長期的に失敗してしまうと、最悪の場合は人手不足倒産にもつながりかねません。

参考ページ:人手不足倒産とは? なぜ起きるのかの原因と防止する方法・対策を解説

自分が求職者の立場、あるいは家族・友人が応募するとしたら、「入社したい、入社を勧めたい」と言えるような会社ホームページになっているか?

自分が求職者の立場、あるいは家族・友人が応募するとしたら、「入社したい、入社を勧めたい」と言えるような会社ホームページになっているか?
自社の企業ホームページ(採用サイト)に問題がないかを簡単にチェックする方法がひとつあります。

自社のホームページ(採用サイト)を眺めてみて、「自分が求職者だったら、このホームページ(採用サイト)の会社に入社したいか?」を想像してみてください。

あるいは、自分のお子さんや家族、親しい友人が「この会社に入社しようと思っているんだけど…」と、ホームページ(採用サイト)を見せられたときに入社に賛成できるようなサイトに仕上がっているでしょうか?

そのように想像したとき、「自分ならこの会社には入社したいと思わないな…」「自分の子どもが『このホームページの会社に入社したい』と言ってきたら、止めるかもしれないな…」と感じた場合は、求職者やその家族も同じように考えている可能性が高いです。
それでは求人への応募が集まらないのも当然なのはご理解いただけると思います。

特に新卒採用・中途採用の双方において大企業よりも劣位に置かれる可能性が高い、中小企業においては求職者本人だけでなく、家族にも賛成してもらうのも内定辞退率を下げるうえで極めて重要になります。

参考ページ:オヤカクとは? その意味と内定辞退率を下げるための対策・方法を解説

もし自分が求職者の視点、求職者の家族視点で、自社のホームページ(採用サイト)を見たときにどう思うかをぜひ想像してみてください。

そこでネガティブな印象を受けるようであれば、早急にリニューアルを検討しましょう。

お客さまや取引先、新入社員から企業ホームページ(Webサイト)について苦言をもらった

企業ホームページは外部の人に見てもらうためのものなので、社内の経営幹部やホームページ担当者の意見よりも、お客さま・取引先の意見のほうがはるかに重要

企業ホームページは外部の人に見てもらうためのものなので、社内の経営幹部やホームページ担当者の意見よりも、お客さま・取引先の意見のほうがはるかに重要
  • 「●●株式会社さんのホームページ(Webサイト)って、ちょっと古臭いよね…」
  • 「おたくのホームページ(Webサイト)はスマホで見づらいんだよなぁ…」
  • 「ホームページ(Webサイト)を見ても、最新の情報が掲載されていなくて困ったんですよね…」
  • 「どんな商品・サービスを扱っているのか、ホームページ(Webサイト)を見てもよく分かんない」

以上のような苦言をお客さまや取引先から直接いただいた際も、リニューアルを早急に検討すべきです。

企業ホームページ(Webサイト)はあくまで外部の方に見てもらうためのものですから、自社の社長や経営幹部、ホームページ(Webサイト)担当者がどう考えているかよりも、お客さまや取引先からの声のほうがはるかに重要です。

お客さま・取引先や新入社員などの外部に近い視点からの声に耳を傾けないと、どんどん競合他社に顧客や人材が流れて経営状況が悪化してしまう

お客さま・取引先や新入社員などの外部に近い視点からの声に耳を傾けないと、どんどん競合他社に顧客や人材が流れて経営状況が悪化してしまう
それに、会社のホームページ(Webサイト)に対する不満を直接伝えてくれるお客さまや取引先はごく少数ですから、実際にはその裏に膨大な数のお客さまや取引先が自社のホームページ(Webサイト)に対して不満を感じている可能性が極めて高いといえます。

それら不満や不信感を覚えているお客さま・取引先は、特に自社に対してお問い合わせしてくれることもなく、黙ってもっとクオリティの高いホームページ(Webサイト)を開設している競合他社のサイトへと流れていってしまっています。

お客さまや取引先からの苦言は危険を示すシグナルなので、いただいた際は早急にホームページ(Webサイト)の改善やリニューアルを検討してください。

また、新入社員から「ウチのホームページ(Webサイト)(採用サイト)っていまいちですよね…」との声を聞いたときも、リニューアルを検討すべきです。

新入社員は求職者にもっとも近い立場ですから、新入社員に不評ということは求職者も不満を感じている可能性が高く、採用活動に支障をきたしているということです。

企業ホームページ(Webサイト)を人材獲得にも活用したい場合は、新入社員の声にもぜひ耳を傾けてみてください。

Googleしごと検索に採用ページが対応していない

さらに、採用活動の面ではGoogleしごと検索に対応していない企業ホームページ(Webサイト)も、リニューアルのメリットが大きくなります。

Googleしごと検索(Google for Jobs)とは、Google検索において求人・採用関係のキーワードで検索したときに、企業の求人情報を検索結果ページの上部に掲載する機能のことです。

パソコンとスマートフォンの両方の検索結果で、Googleしごと検索の求人欄は表示されます。

Googleしごと検索はこのように検索結果の上部に表示されるので、求職者へのアピール効果も非常に高いです。

Googleしごと検索に求人情報を掲載すること自体は無料なので、コストをかけずに採用活動を実施したいなら企業ホームページ((採用サイト)のGoogleしごと検索対応は必須だといえるでしょう。

参考ページ:Googleしごと検索とは? メリットと掲載方法、中小企業の求人への活用を解説
Googleしごと検索の表示画面

SSL(暗号化通信)が未対応で、ブラウザに「保護されていない通信」などの警告が出てしまっている

SSL(暗号化通信)で保護されていないホームページ(Webサイト)には、ブラウザ上で警告が表示されてしまう

SSL(暗号化通信)で保護されていないホームページ(Webサイト)には、ブラウザ上で警告が表示されてしまう
現代の企業ホームページ(Webサイト)では訪問者の個人情報を守るため、SSL(暗号化通信)の導入はもはや必須になっています。
SSLが導入されているホームページ(Webサイト)はURLがhttpではなく、httpsとなります。

参考ページ:SSLとは? セキュリティ上の意味や仕組み、メリットをわかりやすく解説!
参考ページ:httpsとは? httpとのちがいやセキュリティ上の意味を初心者向けに解説!

SSL未導入のホームページ(Webサイト)へChromeなどのブラウザでアクセスすると、「保護されていない通信」との警告が常時表示されてしまいます。

企業ホームページ(Webサイト)でこの「保護されていない通信」警告が表示されていると、会社の信頼性を著しく損ねてしまい、ブランドイメージも悪化することでしょう。

ホームページでお問い合わせや求人応募の経路となるメールフォームのページでは、赤い警告が表示されるので成果獲得が困難になる

ホームページでお問い合わせや求人応募の経路となるメールフォームのページでは、赤い警告が表示されるので成果獲得が困難になる
また、メールフォームやログインフォームなど訪問者が情報を入力するページがSSL化していないと、この「保護されていない通信」警告が赤くなりより目立ってしまいます。

参考ページ:会社のホームページ(Webサイト)に、Google Chromeで「保護されていない通信」警告が出る理由と、解除する方法を解説!

企業ホームページ(Webサイト)のメールフォームは、新規の見込み客や採用応募を受け付ける経路となりますから、SSL未対応だとそれらの成果獲得も一段と難しくなります。

つまりSSL未対応の企業ホームページ(Webサイト)は、会社の信頼を損ねるだけでなく売り上げアップ・人材獲得などの成果獲得もしづらくなってしまうのです。

現在、会社のホームページ(Webサイト)にSSLが導入されておらず、「保護されていない通信」警告が表示されている場合は、一刻も早くホームページ(Webサイト)制作会社などに連絡してSSLを導入してもらうように依頼しましょう。
※なお、SSL導入プランに変更する際は追加料金が発生する場合が多いです。

企業ホームページ(Webサイト)のリニューアルを検討するタイミング・期間

企業ホームページ(Webサイト)のリニューアルを検討するタイミング・期間
企業ホームページ(Webサイト)のリニューアルは3~5年に1回程度のタイミングで、実施している会社が多いようです。

ただし、現在の企業ホームページ(Webサイト)で十分な売り上げを獲得できている、人材獲得に貢献しているなど、成果に満足しているのならば、もっと長いスパンで今のホームページ(Webサイト)を使い続けても問題ないでしょう。

ですが、以下のようなパターンに当てはまるのであれば、時期は気にせずに早急にリニューアルすべきです。

【今すぐにリニューアルすべきパターン】
  • 自社で情報の更新やページ追加などができない
  • 新商品・新サービスの情報が掲載されておらず、追加ができない
  • スマホ対応していない
  • SSLが導入されていない(現体制で導入できない場合のみ)
  • FLASHがトップページなど目立つ場所に設置されている
  • 現ブラウザだと表示が崩れてしまっている
  • お客さま・取引先から会社のホームページ(Webサイト)に対して苦言をいただいた

企業ホームページ(Webサイト)リニューアルで失敗しないために必要な準備作業とは?

企業ホームページ(Webサイト)リニューアルで失敗しないために必要な準備作業とは?
「会社のホームページ(Webサイト)をリニューアルすることに決まった! 早速、委託するホームページ制作会社を探そう!」と行動する方も多いですが、少しお待ちください。

ホームページ(Webサイト)リニューアルを成功させたいのであれば、ホームページ制作会社を探すまえに、どんなリニューアルを実施したいのかを社内でプランニングしておくことが必須です。

これから、ホームページ(Webサイト)リニューアルで失敗しないための準備作業について、わかりやすく説明していきます。

企業ホームページ(Webサイト)リニューアルで、どんな成果を得たいのかを整理する

企業ホームページ(Webサイト)リニューアルで、どんな成果を得たいのかを整理する
まずは企業ホームページ(Webサイト)をリニューアルすることで、得たい成果は何かを言葉に落とし込んでみましょう。

基本的に、企業や団体のホームページ(Webサイト)リニューアルで目的にする成果は以下のパターンのいずれか(もしくは複数)に分類されます。

■売り上げをアップしたい
  • Web経由で自社の商品・サービスの認知度・知名度をアップさせたい
  • 企業ホームページ(Webサイト)からメールフォームのお問い合わせやお電話、来店などを獲得したい(新規商談・新規顧客の獲得)
  • 見学会・説明会などのイベントに集客したい
  • 資料請求のダウンロード数を増やして、その後の架電営業やメールマーケティングにつなげたい
  • 商品・サービスをホームページ(Webサイト)で直接販売したい(ECサイト・ネットショップ)

■ブランディング
  • 商品・サービス・会社自体のブランドイメージや信頼感を向上させたい

■人材募集・採用活動
  • 企業ホームページ(Webサイト)、もしくは採用サイト経由で、求職者からの応募を直接獲得したい
  • ハローワークや、採用ポータルサイトなど別媒体経由で求職者から比較されたときに、自社が選ばれる確率をアップさせたい
  • 求職者に仕事の詳細を伝えることで、ミスマッチによる短期離職を防止したい

以上のように、企業や団体ホームページ(Webサイト)のリニューアルでどんな成果を獲得したいのかを整理して、Wordなどで書き留めるようにしてください。

簡単な箇条書きのメモ程度の情報であっても、ホームページ制作会社と打ち合わせるときにも非常に役立ちます。

どんなアクションを訪問者に起こしてもらいたいかを言語化する(コンバージョンの設定)

どんなアクションを訪問者に起こしてもらいたいかを言語化する(コンバージョンの設定)
以上でご紹介した成果のうち、メールフォーム経由でのお問い合わせやお電話、資料請求(資料ダウンロード)、来店、求人への応募など、訪問者が具体的なアクションを起こした状態のことをコンバージョンと呼びます。

どんなに企業ホームページ(Webサイト)のアクセス数が増えて、多くの訪問者に閲覧されたとしても、肝心のコンバージョンが増えないと売り上げにも人材獲得にもつながりません。
コンバージョンはホームページにおけるゴール(目標)のようなものです。

企業ホームページ(Webサイト)の目的はコンバージョンの獲得ですから、リニューアルの目標もコンバージョンの増加にすべきです。

参考ページ:Webマーケティングの理解に不可欠な言葉、コンバージョンとは何か? ゴールを明確にすれば、ホームページ(Webサイト)の方針が決まる!

企業ホームページ(Webサイト)のターゲットを分析する

企業ホームページにアクセスしてもらいたい訪問者像(ターゲット像)を想定して、紙やWordなどに列挙していく

企業ホームページにアクセスしてもらいたい訪問者像(ターゲット像)を想定して、紙やWordなどに列挙していく
企業ホームページ(Webサイト)リニューアルで獲得したい成果やアクション(コンバージョン)が決定したら、次にどんな人に企業ホームページ(Webサイト)を見てもらいたいかを想定します。

つまりターゲットの設定です。

売り上げアップが目的の場合は、自社の商品・サービスの見込み客がターゲットになりますし、人材獲得の場合は求職者になります。

企業ホームページ(Webサイト)リニューアル後にアクセスしてもらいたいターゲット像を明確にし、紙やWordなどに書き留めていきましょう。

「いやいや、自社のホームページ(Webサイト)のターゲットが誰かなんて、わざわざ紙やWordに書かなくても理解しているよ」と思われている方も多いと思います。

ですが、マーケティング専門の部署がない中小企業では、このターゲット設定が不十分な会社が大半を占めているのが現状です。

より具体的にいえば、中小企業の多くはターゲットの分類と言語化が不十分であり、それが企業ホームページ(Webサイト)から集客・売り上げアップできない一因になっているのです。

大半の中小企業ではターゲットの分類・細分化(セグメンテーション)が不十分

大半の中小企業ではターゲットの分類・細分化(セグメンテーション)が不十分
マーケティングを担当する部署が存在しない中小企業においては、ターゲットの解像度が粗いことが多々あります。

たとえば「当社のターゲット層は、水回りのリフォームをしたいと考えている一般家庭のお客さまです」とだけ設定している会社があるとします。

ですが、このターゲティングの粗雑さでは、たとえ企業ホームページ(Webサイト)をリニューアルしたとしても、集客・売り上げアップを実現するのは至難の業でしょう。

なぜなら「水回りのリフォームをしたい」お客さまなど、実はこの世に存在しないからです。

どういうことなのか具体的に説明していきます。

ここで考えていただきたいのですが、「トイレ・キッチン・お風呂のどこでもいいから、とにかく水回りのリフォームをしたいんです!」というお客さまが果たして存在するでしょうか?

おそらくほぼ皆無でしょう。

世の中のお客さまは「水回りのリフォーム」という曖昧なサービスを求めているのではなく、「キッチンのリフォームをしたい」「お風呂のリフォームをしたい」など具体的なニーズを抱えているはずです。

つまり、現実に存在している顧客は「水回りのリフォームをしたい人」ではなく、具体的な箇所のリフォームをしたい人の集合であるということです。
「水回りのリフォームをしたい人」というのはあくまで自社の事業を短い言葉でわかりやすく伝えたい企業側目線(自社目線)の言葉にすぎず、お客さま目線の言葉ではありません。

ターゲットの解像度が粗く、セグメンテーションが不十分な企業ホームページでは、訪問者は「自分ごと」に感じてくれない

ターゲットの解像度が粗く、セグメンテーションが不十分な企業ホームページでは、訪問者は「自分ごと」に感じてくれない
マーケティングを円滑に進めるためには、「水回りのリフォームをしたい人」という大雑把な認識をあらためて、ニーズごとに顧客層を分解していく必要があります。

この作業をセグメンテーション(顧客細分化)と呼びます。

そして、キッチンのリフォームをしたい層とお風呂のリフォームをしたい層では、現在抱えているお悩みやリフォームで実現したい要望がまったく異なります。

【キッチンのリフォームをしたい層のニーズ】
  • 料理をしながら、リビングにいる子供の様子を見守れるようにダイニングキッチンにしたい
  • IHクッキングヒーターを導入してオール電化にしたい
  • ビルトイン型の食洗機を導入して、食器を洗う手間を削減したい…など

【お風呂のリフォームをしたい層のニーズ】
  • 浴槽や床が古くなってきているので、新しく取り替えたい
  • 冬の入浴が寒くてつらいので、浴室暖房を導入したい
  • 梅雨や花粉の季節に洗濯したいので浴室乾燥機を使えるようにしたい
  • 同居している親族が高齢になってきているので、手すりを設置したり床を滑りづらくしたりして、お風呂をバリアフリー化したい

単に「水回りのリフォーム」という大雑把な顧客定義にしたがってホームページ(Webサイト)を構築したとしても、各ターゲット層に寄り添った言葉が掲載されていないので、訪問者は「この会社は自分の悩みを解決してくれそうだ、自分の要望を実現してくれそうだ」とは思ってはくれません。

早々にみなさんの企業ホームページ(Webサイト)から離脱して、より各ターゲット層に寄り添ったページを擁している競合他社のホームページ(Webサイト)へ移動し、そこで商品・サービスを購入することでしょう。

自社のサービスを細分化して、ターゲットをセグメント化してそれぞれに最適なページを追加していく

それぞれのターゲット層(セグメント)はまったく別のお客さまなので、商品・サービスに関心を持ってもらうためには、各ターゲット層に最適化して寄り添った情報を企業ホームページ(Webサイト)に掲載することが不可欠です。

より具体的にいえば、各ターゲット層(セグメント)に最適化された下層ページを個別に設けていくということです。

単に「リフォーム」というページだけを作るのではなく、「キッチンのリフォーム」・「お風呂のリフォーム」・「トイレのリフォーム」と各ターゲット層に細分化したページを追加します。


これにより、各ターゲット層がそれぞれ求めている情報に自由にアクセスできるようになり、お問い合わせなどのアクションを起こしてくれる確率も格段に上昇します。
自社のサービスを細分化して、ターゲットをセグメント化してそれぞれに最適なページを追加していく

セグメントごとに特化したページを作ることで、GoogleやYahoo!などの検索エンジンからダイレクトに集客できるようになる

セグメントごとに特化したページを作ることで、GoogleやYahoo!などの検索エンジンからダイレクトに集客できるようになる
また、セグメントごとにページ分けされることで、それぞれのページがGoogleやYahoo!などの検索エンジンからダイレクトに集客できるようになります。
 
検索エンジンはテーマが特化されているページを高評価する傾向にあるからです。
 
たとえば、「リフォーム」ページに「キッチンのリフォーム」「お風呂のリフォーム」「トイレのリフォーム」など、異なるテーマの内容が混在しているよりも、各セグメントのページが分かれていたほうが「キッチン リフォーム」「お風呂 リフォーム」などのキーワードで上位を獲りやすくなります。
 
つまり適切にセグメント分けされたページは、単にターゲットに必要な情報を与えて購入率をアップさせるだけでなく、集客の入り口としても機能するわけです。
 
企業ホームページ(Webサイト)をリニューアルして、集客・売り上げをアップさせたい場合は、このようにダイレクトに検索エンジンから集客してくれる下層ページの増加が必須です。

※このように直接流入を獲得できるページのことを、広義のランディングページと呼びます。あるいは「入り口ページ」と呼ばれることも多いです。
 
ランディングページについては広義と狭義で意味が変わってくるのですが、詳しく知りたい方は以下のページをご覧ください。
 

成功している企業ホームページ(Webサイト)では、トップページ経由のアクセスは全体の20%以下にすぎないので、トップページにこだわると高確率で集客に失敗する

企業ホームページ(Webサイト)運営の初心者ほどトップページを過大評価しがちですが、成功している企業ホームページ(Webサイト)ではトップページ経由のアクセスは全体の20%以下にすぎないといわれています。

逆にいえば、集客・売り上げアップを実現している企業ホームページ(Webサイト)は、アクセス数の80%以上を下層ページからの直接流入で獲得しているということです。

企業ホームページ(Webサイト)において、トップページへのアクセス依存は集客・売り上げが低迷する最大の原因でもありますので、リニューアル時には確実に改善しなければなりません。

参考ページ:トップページの検索順位にこだわる会社はなぜSEO対策で集客に失敗するのか?

そして集客と売り上げアップに貢献する下層ページを増加するには、ターゲット層ごとに特化・最適化されたページを用意するのが一番です。
トップページ依存型ホームページ
トップページ依存型ホームページ
分散集客型ホームページ
分散集客型ホームページ

ホームページ(Webサイト)のリニューアルをするまえに、セグメンテーションに注力すると成功しやすい

このように、ターゲットの分類・細分化は単にホームページ(Webサイト)にアクセスしてもらいたい人を整理するだけでなく、サイト全体のページ構成や集客効果にも直結するのです。

ぜひ企業ホームページ(Webサイト)のリニューアル前には、ターゲットのセグメンテーションに力を入れるようにしてください。

※なお、顧客細分化(セグメンテーション)はランチェスター戦略などのマーケティングを実施し、中小企業が先行企業や大企業と勝負するうえでも必須の作業になります。

参考ページ:ランチェスター戦略とは?弱者の戦略の解説とWebマーケティング活用法

ターゲットや自社の商品・サービスを詳細に言語化する

マーケティングの部署がない中小企業の多くは、ターゲットの言語化が圧倒的に不足している

マーケティングの部署がない中小企業の多くは、ターゲットの言語化が圧倒的に不足している
さらに、多くの企業ではホームページ(Webサイト)のターゲット層の言語化が圧倒的に不足しています。
ターゲットがどんなお悩みや疑問を現在抱えており、どんな要望を実現したいのかを言葉で落とし込めていないのです。

「いやいや、自分はお客さまのことを緻密に理解できているよ!」という方は、ぜひ以下の質問に試しに答えてみてください。
自分がターゲットの言語化を十分にできているかを判定できます。

【ターゲット層を言語化するための8つの質問】
  • ターゲットとするお客さまは一般消費者ですか? それとも企業・団体などの法人ですか?
  • 自社の商品・サービスを購入すると、お客さまはどんな効果や結果を得られますか?
  • その効果を求めているお客さまは、現在どんな要望やお悩みを持っていますか?
  • お客さまがその要望・お悩みを持つに至った背景は何ですか?
  • 競合他社の似たような商品・サービスではなく、みなさんの会社からお客さまが購入すべき理由は何ですか?
  • 商品・サービスの購入を検討しているお客さまが、疑問に思う点や不安に感じている点(購入を妨げているポイント)は何ですか? つまり、購入前のお客さまが知りたいと思っている情報は何ですか?
  • (企業・法人がターゲットの場合) お客さまが商品・サービス購入の決裁を通す際に、必要な情報は何ですか?
  • お客さまが商品・サービスの購入を先延ばしにすべきではない理由、つまり今すぐ購入すべき理由は何ですか?

これらの質問に合計1000字~2000字以上の情報量でスラスラ回答できないようだと、お客さまや自社の商品・サービスに対する考察や言語化がまだまだ不足しています。

企業ホームページ(Webサイト)では情報を文章に落とし込まないと、アクセス数も売り上げも増えない

企業ホームページ(Webサイト)では情報を文章に落とし込まないと、アクセス数も売り上げも増えない
ホームページ(Webサイト)運営の初心者ほど、文章による情報の掲載を軽視しがちでデザインなど目立つ部分にばかりこだわってしまう傾向があります。

なかには「文字ばかりの企業ホームページ(Webサイト)だとダサいし野暮ったいから、文章はどんどん削っていこう」と考えているホームページ(Webサイト)担当者も少なくありません。

ですが、実際には企業ホームページ(Webサイト)で集客数や売り上げなどの成果に直結する要素は、デザインや写真のきれいさではなく、文章なのです。

検索エンジンのクローラーは画像の内容・クオリティを判断するのが苦手なので、主に文章(テキスト情報)で検索順位を決定している

検索エンジンのクローラーは画像の内容・クオリティを判断するのが苦手なので、主に文章(テキスト情報)で検索順位を決定している
なぜ企業ホームページ(Webサイト)において文章や文字情報が最重要なのかというと、GoogleやYahoo!などの検索エンジン経由のアクセス数に直結するからです。

Web広告を大々的に利用していないかぎり、企業ホームページ(Webサイト)のアクセス数のうち80%~90%は、GoogleやYahoo!などの検索エンジン経由になります。

つまり検索エンジン経由でのアクセスを増やさないと、企業ホームページ(Webサイト)をそもそも見てもらえないため、ほとんど効果を発揮できないということです。

そして、Googleなどの検索エンジンはクローラーと呼ばれるコンピュータープログラムを世界中のWebページに派遣して情報を自動的に読み取っているのですが、このクローラーには弱点があります。

クローラーはテキスト情報、つまり文章の内容を読み取るのは得意なのですが、画像の内容を把握するのが苦手なのです。


写真やイラストなどの画像に何が映っているのかを、クローラーがテキスト情報ほど精密に判定するのは難しいですし、クオリティの判断となるとさらに至難の業になります。

したがって、クローラーは主にテキスト情報、文章をWebページのクオリティを判定する、主な基準にしているということです。


そのため、どんなにデザインが美麗な企業ホームページ(Webサイト)であっても、肝心の文章が少なければ内容がスカスカのサイトだとGoogleやYahoo!に判断されかねません。

逆に、多少デザインは簡素であっても、情報量が充実していて文章がしっかり書かれているページは検索上位を獲れる確率が飛躍的にアップします。

参考ページ:文章をしっかり書けば検索順位が上がる! SEOと文字数の関係とは?
参考ページ:【SEO対策】なぜ企業ホームページ(Webサイト)の集客では、Webデザインよりもコンテンツ(文章)のほうが圧倒的に重要なのか?

企業ホームページ(Webサイト)の文章は集客に直結するため、言語化は必須

企業ホームページ(Webサイト)の文章は集客に直結するため、言語化は必須
先述したように、企業ホームページ(Webサイト)においては情報をきちんと言語化し、テキストとして掲載しないとGoogleやYahoo!の評価も向上せず、誰にも見てもらえないホームページ(Webサイト)になってしまいます。

文章は単に訪問者に情報を伝えるだけでなく、企業ホームページ(Webサイト)自体を駆動させるガソリンのようなものです。

「これまであまりマーケティングに取り組んでこなかった…」という会社では、ホームページ(Webサイト)のターゲット層や商品・サービスの魅力などを綿密に言語化するように心がけてください。

ホームページ(Webサイト)リニューアルの要件が確定したら、RFP(提案依頼書)を作ろう

RFP(提案依頼書)とは、ホームページ制作会社に要望や実現したい内容を正確に伝えるための資料のこと

RFP(提案依頼書)とは、ホームページ(Webサイト)制作会社に要望や実現したい内容を正確に伝えるための資料のこと
RFP(提案依頼書)とは、Request For Proposalの略で、ホームページ(Webサイト)の開設・リニューアル時の要望や実現したい内容を資料にまとめたものです。

【RFP(提案依頼書)にまとめるべき内容】
  • 自社の事業内容
  • 提供している商品・サービスの詳細
  • 各商品・サービスの顧客層
  • 競合他社と比較した際の自社の強み
  • ホームページ(Webサイト)の開設・リニューアルの目的
  • ホームページ(Webサイト)のターゲット層
  • ホームページ(Webサイト)の公開予定時期


以上のRFP(提案依頼書)の内容は、Wordやメモ帳などに簡単にまとめる程度で構わず、提案書やPowerPointのように凝ったデザインにする必要はありません。
ホームページ制作会社に内容が伝われば十分です。

RFP(提案依頼書)を作成することで、ホームページ制作会社との意思疎通や打ち合わせがスムーズに進行するようになる

RFP(提案依頼書)を作成することで、以下のメリットが得られます。

【RFP(提案依頼書)作成のメリット】
・要件や要望の伝え忘れを防止できる
・あらかじめホームページ制作会社にメール等でRFPを送付しておけば、商談の時間を削減できる
・クライアント側と制作側の意思統一が簡単になる
・複数のホームページ(制作会社をコンペ・相見積もりする場合、各商談に割く労力が省ける
・ホームページ制作会社側の営業⇒Webディレクター・デザイナーなどの情報伝達の漏れを抑制できる(ホームページ制作会社の営業担当者のスキルのバラつきで、ホームページ(Webサイト)の完成度が左右されづらくなる)

RFP(提案依頼書)がないと、ホームページ(Webサイト)制作の条件を揃えられないので制作会社の比較ができなくなる

ここで「なぜお金を支払う側が、わざわざ資料を作らなければならないのか」と疑問や不満を持たれる方も多いと思います。

ですが、RFPの完成度は企業ホームページリニューアルの成功を大きく左右する要素なので、できるだけ作成したほうがいいでしょう。
とりわけホームページ制作会社のコンペ・相見積もりを実施する際は必須です。

希望する条件を各ホームページ制作会社間で整えておかなければ、各社が提出するプランの内容や価格もまちまちになってしまい、同じ土俵で比べることができないからです。

「結局、どのホームページ制作会社の提案なら一番コストパフォーマンスが良いんだ!?」と混乱してしまい、まともな比較・選定がままならなくなります。

「きっちりしたRFP(提案依頼書)を作るなんて面倒で時間がないし、ホームページ(Webサイト)のこともよくわからないよ…」という方は、コンペ・相見積もりではホームページ制作会社選びに失敗する可能性が高いでしょう。

コンペ・相見積もりを実施する場合は、参加する各ホームページ制作会社への的確な情報共有が必須

また、「A社には口頭で伝えていた要件を、B社には伝え忘れていた!」という情報共有のミスも、コンペ・相見積もりではありがちです。

スムーズな情報共有ができていないと、各ホームページ制作会社は混乱しますし、なによりクライアント側も正確な比較・選定ができません。

そしてコンペ・相見積もりの件数を増やすほど、これらの情報共有の手間と難易度が上がるのは言うまでもないでしょう。

そのような伝え漏れを防止し、情報共有をスムーズに実施するためにも、RFP(提案依頼書)の作成を強くオススメいたします。

企業ホームページ(Webサイト)リニューアルまえにまとめておくべき注意点・確認事項

次に、ホームページ制作会社との打ち合わせ時などに確認すべき注意点などをご紹介します。

企業ホームページ(Webサイト)リニューアル後に、ドメインの扱いをどうするのか?

企業ホームページのリニューアル時にはドメインの扱いが重要なポイントになる

企業ホームページのリニューアル時にはドメインの扱いが重要なポイントになる
企業ホームページ(Webサイト)リニューアルで大きな技術的なポイントになってくるのが、ドメインの扱いです。

ドメインとはインターネット上の住所を示す文字列のことです。

主にホームページ(Webサイト)のURLやメールアドレスで使われています。

たとえば、以下のようなホームページ(Webサイト)のURLとメールアドレスがあった場合、赤字の部分がドメインになります。

ホームページ(Webサイト)URL:https://ds-b.jp
メールアドレス:tarou-yamada@ds-b.jp

ドメインがなければ住所がないようなものなので、ホームページ(Webサイト)を開設することもできなければ、メールを送受信することもできません。

参考ページ:ドメインとは? その意味と企業ホームページ(Webサイト)との関係を簡単に解説!

企業ホームページ(Webサイト)リニューアルと同時にサーバーを変更する場合は、ドメインの移管が必要

今までとはちがうホームページ制作会社にリニューアルする場合などは、サーバーの変更が必要になるケースが少なくありません。

その場合現在のドメインをリニューアル後の新ホームページ(Webサイト)でも引き継いで利用するためには、ドメインの管理を移行する必要があります。

もちろんリニューアルと同時に、新しく取得したドメインでホームページ(Webサイト)を運用するのも選択肢のひとつです。

ですが、企業ホームページ(Webサイト)で売り上げアップや人材獲得などの成果を出したいのであれば、可能なかぎり現在のドメインをリニューアル後のホームページ(Webサイト)でも引き継いで利用すべきです。

新規ドメインに変更すると、検索エンジン側にそれまでの評価が引き継がれず、検索順位が下落する可能性がある

新規ドメインに変更すると、検索エンジン側にそれまでの評価が引き継がれず、検索順位が下落する可能性がある
企業ホームページ(Webサイト)リニューアル時に新規ドメインでの運用を避けるべきなのは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンからの評価にドメインが大きく影響しているからです。

検索エンジンはドメインをもとに各ホームページ(Webサイト)を判別・評価しています。
※サイト内の個別のページについては、URLをもとにページを判別・評価しています。

そのため、企業ホームページ(Webサイト)のリニューアル時に新規ドメインへ変更してしまうと、検索エンジンから「まったく新しいサイト」だと判断されてしまうのです。

GoogleやYahoo!などの検索エンジンの順位には、ページのクオリティだけでなく「そのサイトはどれだけ信頼できそうか?」という評価の積み重ねも大きく影響します。

新規ドメインへの変更により「まったく新しいサイト」だと検索エンジンに思われてしまうと、それまでの企業ホームページ(Webサイト)で獲得してきた評価が消えてしまいますので検索順位が下落する可能性が高いのです。

また、ドメインが変更されると、すでに印刷・配布しているチラシ・カタログ・名刺などに記載されているホームページ(Webサイト)のURLも変更する必要が出てくるというデメリットもあります。

そのため企業ホームページ(Webサイト)のリニューアル時には可能なかぎり、現在のドメインを引き継いで使うようにしましょう。

※ただし、企業ホームページ(Webサイト)のドメインと同じメールアドレス(紐付いているメールアドレス)が数百人分ある、現在のサーバーで何らかの基幹システムを運用している、などの事情がある場合はドメインの移管が困難な場合もあります。

その際はAレコード設定やドメイン転送と呼ばれる処理で、できるかぎり検索エンジンの評価を落とさずにリニューアルする方法がありますので、ホームページ制作会社に相談してみるとよいでしょう。

リニューアルの際、現在のサイトのページ移行作業(引っ越し作業)は誰が実施するのか?

リニューアルの際、現在のサイトのページ移行作業(引っ越し作業)は誰が実施するのか?
企業ホームページ(Webサイト)のリニューアル時に作業面・費用面でポイントになるのが、現サイトのコンテンツ・ページの移行作業です。

コンテンツ数・ページ数はGoogleやYahoo!からの集客力にも影響するため、有用なページはすべて新サイトにも移行したほうがよいでしょう。

参考ページ:SEO対策の初心者はページ数を増やすことから始めよう! ホームページ(Webサイト)の集客とページ数の関係とは?

その際、コンテンツ・ページの移行作業を自社の社員が実施するのか、ホームページ制作会社に委託するのかが見積もり時のポイントになります。

ホームページ制作会社にコンテンツ・ページの移行をすべて委託する場合は、当然そのぶんの料金が上積みされますので、そちらがいくらになるかもきちんと確認しておいてください。

リニューアル時のホームページ制作会社の探し方

RFP(提案依頼書)の作成などの事前準備が完了したら、ホームページ(Webサイト)制作会社の調査に移ります。

ホームページ(Webサイト)制作会社を探す際には、以下の方法が代表的です。

知人・取引先などによい制作会社がないか質問してみる

知人・取引先などによい制作会社がないか質問してみる
ホームページ制作会社は非常に数が多いため、インターネット経由で信頼できる制作会社を見つけて絞り込むのはかなり困難な作業になります。

そんなときは、いっそ知人・取引先などに良いホームページ制作会社がないか質問してみるのも有効です。

たとえば知り合いの同業他社が素晴らしいホームページ(Webサイト)を運用している場合、「どの制作会社さんに頼んだの?」と教えてもらうとよいでしょう。

知人・取引先から教えてもらった制作会社1択にするかどうかは判断が分かれるかとは思いますが、ネットにはない生の評価・生の声を聴いて判断できるのは大きなポイントです。

※ただし、知人・友人に会社のホームページ(Webサイト)を直接リニューアルしてもらうのは、後々管理ができなくなる可能性が極めて高いため、オススメしません。詳しくは以下のページをご覧ください。

参考ページ:企業ホームページ(Webサイト)の制作を知人・友人などの知り合いに依頼するデメリットとは?

自社に出入りしているコンサルタントや営業マンなどに相談してみる

自社に出入りしているコンサルタントや営業マンなどに相談してみる
また、自社とすでに取引があるコンサルタントや営業マンに相談してみるのも、リアルでは有力な探し方です。

コンサルタントであればマーケティングの視点で、自社に適したホームページ制作会社を推薦してくれるかもしれません。

また、コピー機・複合機やネットワーク関係を委託している企業であれば、Web制作やその他のITベンダーともつながりがあること多いので、そういった会社の営業マンに相談してみてもよいでしょう。

こちらもWeb上に氾濫した情報に惑わされずに、地に足のついた情報を収集できるのが大きな魅力です。

GoogleやYahoo!で検索して情報を収集する

検索して制作会社を探す際には「●●県 ホームページ制作」などの地名を入れたキーワードで検索するのがオススメ

検索して制作会社を探す際には「●●県 ホームページ制作」などの地名を入れたキーワードで検索するのがオススメ
知人・取引先や、コンサルタント・営業マンなどのリアルでの伝手があまりないのであれば、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで情報を収集していきます。特に対面で打ち合わせをしたい場合などは、地名キーワードを入れた検索をするのがよいでしょう。

【検索キーワードの例】
  • 「企業ホームページ(Webサイト) 制作」
  • 「企業ホームページ(Webサイト) リニューアル」
  • 「●●県(自社の所在都道府県の地名) 企業ホームページ(Webサイト) 制作」
  • 「業種キーワード(「機械製造業」・「工務店」など) ホームページ(Webサイト) 制作」 

検索上位に表示される「●●県でオススメのホームページ制作会社10選!」などのキュレーションページは、信頼しすぎないように注意

なお「青森県 ホームページ(Webサイト) 制作」などで検索すると、「青森県のおすすめホームページ(Webサイト)制作会社を10社に厳選!」などのキュレーションページやランキングページがヒットすることが多いです。

これらのキュレーションページは「ウチの県にはこんな感じのホームページ制作会社があるんだな」と軽くチェックする程度ならよいですが、「それらに掲載されていないホームページ制作会社は信頼できない」というわけではまったくないので注意してください。

というのも、これらのキュレーションページはそれぞれのホームページ制作会社に実際にヒアリング・取材して選定している例はごく少数で、大半は各制作会社のホームページを閲覧すればわかる範囲の情報をまとめている程度にすぎないからです。

実際、弊社ディーエスブランドも地域別のキュレーションページにいくつかまとめられていますが、特に取材やヒアリングなどは受けておらず、そこに掲載されている情報も弊社のホームページ(Webサイト)を数分流し読みすれば収集できるぐらいのものです。

特に東京・大阪・名古屋などの三大都市圏を除いた、地方についてのホームページ制作会社のキュレーションページは信頼性が相当落ちる印象があります。

これらのキュレーションページは軽く参考にするのはよいですが、あまり鵜呑みしないようにしたほうが安全です。

ホームページ制作会社のマッチングサイト・比較紹介サイト・一括見積もりサイトを利用する

ホームページ制作会社のマッチングサイトや比較紹介サイトを利用して探すのも、選択肢のひとつです。
 
マッチングサイトや比較紹介サイトを利用すれば、自社の条件に合うホームページ制作会社をピックアップして、提案してくれます。
 
ただし、これらのマッチングサイト・比較紹介サイトを利用する際は複数のホームページ制作会社とのコミュニケーションが発生しますので、RFP(提案依頼書)の作成はほぼ必須となります。
 
コンペ・相見積もりは制作を依頼するクライアント側にも、複数の制作会社との商談をコントロールする手腕が求められますので、その点は注意しましょう。
 
また、コンペ・相見積もりはホームページ制作会社の選定に時間がかかるため、公開予定時期まで4ヶ月~6ヶ月以上の余裕があるケースでないと失敗しやすくなります。
 
コンペ・相見積もりをする制作会社が8社~10社などになってくると商談のコントールやスケジューリングが相当大変になってきますので、多くても4社~5社程度までに抑えるのが無難です。

企業・団体ホームページ(Webサイト)のリニューアルに必要な期間・スケジュールは?

企業・団体ホームページ(Webサイト)のリニューアルに必要な期間・スケジュールは?
会社・団体のホームページ(Webサイト)のリニューアルには一定の期間が必要ですので、それを見越してスケジュールを立案する必要があります。

リニューアルまでの期間は制作会社や作業のボリュームによって大きく変動しますが、最低でも契約から公開までには3ヶ月程度のスパンを用意しておくのがよいでしょう。

どんなに優れたホームページ制作会社であっても、十分な納期を用意してあげなければ本来の実力を発揮できずに失敗してしまいますので、費用を抑えてクオリティの高いサイトにしたい場合は納期の確保にも気をつけてください。

また、コンペ・相見積もりの場合は業者の選定期間がさらに必要になりますので、ホームページ(Webサイト)リニューアル公開までに4ヶ月~6ヶ月ほどの期間がなければ難しくなります。

「リニューアル公開時期まであと3ヶ月しかない…」という場合は、コンペ・相見積もりではなく指名発注で早急に制作準備に入ることをオススメします。

お問い合わせ・資料請求獲得後(コンバージョン獲得後)の社内の動きはどうするのか?

ECサイト・ネットショップ以外は、ホームページ上だけで売り上げが確定することはないので、かならずリアルで社員・スタッフが動く必要がある

ECサイト・ネットショップ以外は、ホームページ上だけで売り上げが確定することはないので、かならずリアルで社員・スタッフが動く必要がある
企業ホームページ(Webサイト)をリニューアルすることばかりに視点が向いていると、意外におろそかにしがちなのが、お問い合わせ・資料請求などのホームページ(Webサイト)で成果を獲得したあとの社内の動きの策定です。

ECサイト・ネットショップ以外のホームページ(Webサイト)では、インターネット上だけでは売り上げが確定しないため、かならずその後に社員がリアルで作業しなければなりません。

※なお、ECサイト・ネットショップでも入金がされたあとに社員が誰も作業せず、商品を発送しないままだと大クレームになり、最悪の場合は訴えられてしまいますので、リアルでの作業が結局は必要となります。

ホームページリニューアル公開前に、メールフォームやお電話で新規お客様からお問い合わせがあった際の社内対応フローを決定しておく必要がある

ホームページリニューアル前に、メールフォームやお電話で新規お客様からお問い合わせがあった際の社内対応フローを決定しておく必要がある
ですが、中小企業においてはホームページ(Webサイト)リニューアルに一生懸命になるあまり、「実際にお客さまからのアクションがあった場合に、社内で誰がどう動くか?」があいまいなままで、せっかくの売り上げの機会を逃してしまうケースが少なくないのです。

特に「Aさんが対応してくれると思っていました」「Bさんが対応してくれると思っていました」と社員同士が思い込んで、誰も対応しないままズルズルと時間が過ぎてしまい、せっかくお問い合わせをしてくれたお客さまを放置してしまう例は非常に多いです。
※特に中小企業は新規顧客とのメールでのセールスコミュニケーションが苦手なことが多いので、メールフォームからのお問い合わせで発生しがちです。

野球で打球が二人の野手の間に落ちたとき、両方の選手が「向こうが捕るはず」と考えた結果、エラーになる現象(いわゆる「お見合い」状態)がときどき起こりますが、それと似た状況がビジネスの場でもよく起こります。

企業ホームページ(Webサイト)リニューアル後は、かならず社内で打ち合わせて対応について明瞭にしておきましょう。

メールフォームからお問い合わせ・無料相談があった際の社内対応

メールフォームからお問い合わせ・無料相談があった際の社内対応
【リアクションの方法】
→メールでの返信、お電話、訪問商談、オンライン商談のいずれの方法でリアクションするのか?
→社内のどの部署の誰が担当するのか? その担当者が休暇・病気などの際は、誰が対応を代行するのか?

資料請求があった際の社内対応

資料請求があった際の社内対応
【リアクションの方法】
→ダウンロード形式ではなく、郵送対応の場合は誰が対応するのか?
→ダウンロード形式の場合、その後はどのようなリアクションを実施するのか、あるいは実施しないのか?
資料請求後のリアクション:架電、メールマーケティング、オンライン商談、ダイレクトメールやFAXなどのリアルでの広告アプローチ

企業ホームページ(Webサイト)リニューアルのポイントまとめ

企業ホームページ(Webサイト)リニューアルのポイントまとめ
  1. 現在のホームページ(Webサイト)が自社で更新しづらい、スマホ対応していない、お客さまから苦言をいただいた…などの場合は早急にリニューアルすべき
  2. まずはホームページ(Webサイト)リニューアルでどんな成果(売り上げアップ・人材獲得など)を得たいのかを整理する
  3. ホームページ(Webサイト)のターゲット(訪問者)はどんな人で、どんなお悩みや要望を抱えているのかを言語化する
  4. ホームページ(Webサイト)リニューアルの要件が確定したら、RFP(提案依頼書)を作成する(Wordやメモ帳で十分)
  5. ホームページ制作会社には、ドメインの移管(引き継ぎ)が可能かや、既存のページ(コンテンツ)を移行してもらえるかを確認する
  6. ホームページ(Webサイト)リニューアルには契約から2~3ヶ月程度の期間が必要なので、それを見越してスケジューリングする
  7. リニューアル公開後は、ホームページ(Webサイト)経由でお問い合わせや資料請求を獲得したあとの、社内の動きを策定したうえで周知徹底しておく

以上が、企業ホームページ(Webサイト)リニューアルを成功させるときのポイントになります。
現在、リニューアルを検討中の方はぜひ参考にしてみてください。

なお、弊社の企業・団体向けホームページ(Webサイト)作成サービス「おりこうブログ」でも、ホームページのリニューアルを承っておりますので、ご興味のある方はぜひ以下から詳細をご覧ください。