在留外国人対応の課題と効率化する方法・おすすめツール

更新日:2026.03.19
在留外国人対応の課題と効率化する方法・おすすめツール
「在留外国人の方が窓口に来た際、説明がうまく伝わらず、手続きに倍以上の時間がかかってしまう…」
「多言語の案内資料を作りたいが、社内に外国語ができるスタッフがいないのでなかなか進まない…」
「外国語ができる特定のスタッフに業務が集中し、その人がいないと現場がまわらない…」

特定技能や技能実習生、さらには高度専門職として日本で生活する在留外国人が増えている日本。自治体の窓口・士業・医療機関・教育現場・オフィスなど、日常のさまざまなシーンで、言語や文化の違う人々とのコミュニケーションが求められるようになっています。しかし、多くの現場では言語の壁と、慢性的なリソース不足による対応の遅れや難しさが深刻な課題となっています。

弊社ディーエスブランドでは、アメリカ・ベトナム・中国・台湾といった多様な国籍のメンバーと協働してきた経験があります。日々の業務を通して、真に多文化共生の環境を築くためには、単なる翻訳による表面上の意思疎通では不十分だと実感しました。専門用語の難しさ、日本独特の文化・習慣、なにより「何度も聞き返すのは申し訳ない」という遠慮。これらは個人同士が対面で解決するには限界があります。

現在、在留外国人と交流のある企業や外国人材を雇用する事業所において求められるのは、現場の担当者の負担を減らしつつ、海外出身の方々が必要な情報にいつでも母国語でアクセスできる仕組みづくりです。

この記事では、私たちが現場で培った多国籍協働の経験をふまえ、最新のITツール活用術を掛け合わせ、在留外国人対応を劇的に効率化するための具体的なアプローチを徹底解説します。共生社会のインフラを整え、組織全体の労働生産性を高めるためのガイドとして、ぜひご活用ください。

【最新データ】日本における在留外国人の現状

在留外国人対応を効率化する第一歩は、現在の日本社会の現状把握です。さまざまな国や地域から毎年多くの外国人が日本を訪れ、地域の住民として、また企業の重要な労働力として共に暮らす「共生時代」が到来しています。日常生活や経済活動において、在留外国人の存在抜きでは立ち行かない現場が増えているのです。この章では、具体的にどのような変化が起きているのか、最新の統計データとともに見ていきます。

1. 増加する在留外国人数&雇用事業所数

増加する在留外国人数&雇用事業所数
出典:産経新聞
出入国在留管理庁が発表した最新の統計データによると、2026年末時点で、日本における在留外国人数は413万人となり過去最高値を更新しました*。

これに伴い、厚生労働省の外国人雇用状況調査でも、外国人を雇用する事業所数は右肩上がりで推移しており、2025年10月時点で37万か所を超えています*。

少子高齢化が進む日本社会において、慢性的な人手不足を解消する重要な労働力として定着しています。もはや外国人は一時的な滞在者ではなく、社会経済を支えるのに不可欠な構成員となっているのです。

2. 特定技能や技能実習生などスキル人材の増加

特定技能や技能実習生などスキル人材の増加
2027年からは従来の技能実習制度に代わり、育成就労制度が施行されます*。これは、人手不足が顕著な17の業種分野において、外国人材を3年間で特定技能レベル(1号)のスキルまで育成し確保する新制度です。

特定技能1号・2号へのスムーズなステップアップが可能となり、長期的なキャリア形成を見据え、即戦力となるスキルをもった人材が増えています。さらに、専門的な知識・技術を持った高度外国人材の数も増加しており*、現場ではより高度で正確な業務指示や教育体制が求められるようになっています。

3. 国籍や言語の多様化

国籍や言語の多様化
在留外国人の国籍は多様化しており、英語のみの対応では不十分です。厚生労働省の外国人雇用状況によると、労働者の国籍で最も多いのはベトナムです。次が中国、3位がフィリピンです。2024年の対前年比で増加しているのは、ミャンマー・インドネシア・スリランカです*。

東南アジア諸国からの流入が顕著であり、いずれも母国語は英語ではありません。英語さえあれば通じる時代は終わり、多言語対応や、ひらがなやカタカナを使った「やさしい日本語」など、多文化共生社会における情報アクセシビリティの確保が不可欠です。

4. 在住のための行政・医療・教育の義務

在住のための行政・医療・教育の義務
在留外国人の定住が進むなか、行政・医療・教育の各現場では、多言語での情報提供は「実質的な義務」のフェーズへと変わっています。

総務省の多文化共生推進プランに基づき*、複雑な行政手続き、病院での外国人患者受け入れ体制、学校からのお便りの翻訳など、日本在住のための必須手続きを正確に伝える法的・社会的責任が増しています。災害時のJ-Alert多言語配信や避難指示など、命に関わる情報のユニバーサルデザイン化も急務です。

現場が直面する在留外国人対応の主な課題

在留外国人の増加に伴い、企業・自治体・医療機関・教育機関などの現場では、これまで想定していなかった新たな課題に直面しています。多くの現場で共通して指摘されるのが、「言語」「情報」「制度」「リソース」という4つの壁です。それぞれ見ていきましょう。

1. 言語の壁(希少言語への対応):英語・中国語以外のニーズ増加

1. 言語の壁(希少言語への対応):英語・中国語以外のニーズ増加
在留外国人対応というと英語や中国語を想定しがちですが、実際の現場ではそれだけでは対応しきれないケースが増えています。

実際に、日本の在留外国人は2025年6月末時点で約395万人と過去最高を更新しました。ベトナム約66万人、ネパール約27万人、インドネシア約23万人、ミャンマー約16万人など、東南アジア・南アジア出身者の割合が大きくなっています。

とくに、外国人労働者ではベトナムが約60万人で全体の約24%を占めています。また、ミャンマーやインドネシアなども増加率が高い国として挙げられています。

しかし、多くの企業では英語対応ができるスタッフはいても、ベトナム語やネパール語などに対応できる人材は限られています。そのため、説明不足や手続きトラブルが起きやすい状況があります。通訳者をその都度手配するのも時間・コストの負担となり、必要なときに対応できないケースが頻発しています。

2. 情報の壁(専門性の高さ):法律、医療、行政手続き、園の連絡事項など

2. 情報の壁(専門性の高さ):法律、医療、行政手続き、園の連絡事項など
外国人対応では、単に言語を翻訳するだけでは十分とはいえません。実際の現場で扱う情報の多くは、法律、医療、行政手続き、保育園や学校からの連絡事項など、専門性の高い内容を含んでいます。

これらは日本人にとっても理解が難しい場合があり、直訳だけでは正しく意図が伝わらない場合も少なくありません。

その結果、手続きの誤解や重要事項の見落とし、医療現場での意思疎通不足などにつながる可能性があります。正確に情報を伝えるためには、言語だけでなく内容への理解も求められる点が、現場の大きな課題となっています。

3. 制度の壁(日本の商習慣):日本独自のルールや文化周知の難しさ

3. 制度の壁(日本の商習慣):日本独自のルールや文化周知の難しさ
日本の制度や商習慣には、海外とは大きく異なる独自のルールや文化が多く存在します。

書類への押印、細かな提出書類のルール、職場での慣習、地域の生活ルール、学校や園の連絡方法などは、日本では当たり前でも外国人にとっては理解しづらい場合があります。

単に言葉を翻訳するだけでは背景や意図まで伝えるのが難しく、文化や習慣の違いによる誤解が生じてしまいます。制度やルールをわかりやすく説明し、理解してもらうための工夫が必要とされています。

4. リソースの壁(人手不足):多言語人材の採用難、特定スタッフに属人化

4. リソースの壁(人手不足):多言語人材の採用難、特定スタッフに属人化
多くの現場で課題となっているのが、外国人対応を担う人材や体制の不足です。多言語に対応できる人材は限られており、新たに採用するのも容易ではありません。

その結果、外国人対応が特定のスタッフに集中し、その人が不在の場合に業務が滞るといった属人化が起こりやすくなります。また、通訳や翻訳の対応に時間が取られてしまい、本来の業務に支障が出るケースもあります。

外国人対応が日常業務として増える中で、限られた人員でどのように対応体制を整えるかが大切です。

【業種別】現場で起きている在留外国人対応の課題とリスク

在留外国人対応の遅れや意思疎通のミスは、時として取り返しのつかないトラブルや、組織の信頼を揺るがす深刻なリスクへと直結します。この章では、多言語対応の不備がどのような具体的リスクを招くのか、業種別に掘り下げていきます。ぜひご自身の現場に置き換えてご覧ください。

1. 自治体・行政|情報格差や窓口業務の停滞

自治体・行政|情報格差や窓口業務の停滞
自治体・行政窓口では、住民手続きやゴミ分別案内などの日常的な対応に加え、緊急時の対応が大きな課題です。

災害発生時、避難勧告や防災情報が多言語で即時に届かない場合、逃げ遅れたり、危険な地域に取り残されたりする重大なリスクを招きます。

また、住民税の未納トラブルや社会保障制度の不理解は、対面での説明に膨大な時間を要するため、通常の窓口業務のパンクや停滞を引き起こします。

【トラブルやリスクの例】
  • 大型台風接近時、避難所の場所や緊急情報がうまく翻訳されず、外国人実習生たちが氾濫した河川付近の工場に待機し続けてしまった。
  • 日本の住民税の仕組みを知らない外国人家族が、未納の督促状を広告だと思って捨ててしまい、在留資格の更新時に初めて不許可通知が届いてパニックになった。

2. 医療・保健|医療事故や賠償リスク

医療・保健|医療事故や賠償リスク
病院などの医療機関では、言語の壁がダイレクトに心身のダメージにつながります。問診時のミスコミュニケーションにより、アナフィラキシーショックなどの重篤なアレルギー事故が発生する恐れがあります。

また、インフォームドコンセントが不十分なまま治療を進めてしまうと、文化や信条の違いから思わぬ訴訟に発展するリスクがあります。日本の公的医療保険制度の理解が不十分だと、自由診療扱いの高額な医療費の未払いが発生するケースもあります。 

【トラブルやリスクの例】
  • 食物アレルギーや宗教上食べられないものの聞き取りが不十分で、入院食に豚肉の成分が含まれており、知らずに食べた外国人患者と病院のトラブルに発展した。
  • 「1日3回食後に服用」という指示が伝わらず、一度に1日分を飲んでしまい、副作用で意識を失う事故が発生した。

3. 教育現場|安全管理や保護者とのミスコミュニケーション

教育現場|安全管理や保護者とのミスコミュニケーション
教育現場では、保育園・幼稚園・学校との連絡帳や、スタッフとの面談などを通じた細かな情報共有が欠かせません。

給食のアレルギー対応に関する除去食の指示が正確に伝わらなければ、命に関わる誤食事故が起きるリスクがあります。

また、行事予定や持ち物の連絡が漏れたり、外国人家族の習慣・文化への理解が不十分だったりすると、子どもが周囲から孤立し、不登校の引き金になってしまう場合もあります。園・学校の信頼関係を根底から崩してしまいます。 

【トラブルやリスクの例】
  • 除去食対応の申請書が翻訳されておらず、保護者が内容を誤解して「アレルギーなし」にチェックを入れたため、園内で発症事故が起きた。
  • お弁当持参の日の予定が伝わらず、その子だけ手作りの弁当ではないことを周囲の子どもにからかわれた。それを知った保護者が怒り、トラブルに発展した。

4. 事業所・雇用主|労働災害や早期離職による経済損失

事業所・雇用主|労働災害や早期離職による経済損失
外国人材を雇用する企業にとって、安全教育とルールの周知は経営課題そのものです。労働安全衛生法にもとづく安全教育が徹底されず、マニュアルの誤読から重大な労災事故やヒヤリハットが発生するリスクがあります。

また、就業規則や雇用契約の誤解は、パワハラや不当解雇といった労使トラブル、最悪の場合は訴訟へと発展します。職場でのコミュニケーション不全は早期離職を招き、多額の採用・教育コストが浪費される結果につながりかねません。 

【トラブルやリスクの例】
  • 機械の非常停止ボタンの場所と使い方の説明が不十分で、作業中に指を挟む重傷事故が発生した。労働安全衛生法違反として労働基準監督署の調査が入った。
  • 就業規則の「残業代の計算方法」が正しく理解されず、SNSで「不当な給与未払いがある」と拡散され、企業イメージと採用力が著しく低下した。

5. 士業|法的紛争や在留資格の剥奪

士業|法的紛争や在留資格の剥奪
行政書士や社労士などの士業の現場では、情報の正確性が相手の人生を左右します。在留資格(ビザ)の更新や申請理由書の作成において、ヒアリング不足による虚偽申請や不法就労助長罪に問われるリスクがあります。

専門用語が多いため、説明したつもりで伝わらないケースや、相手の母国に同じ制度がないため、伝わらないケースなどがあります。適切な雇用契約書の締結ができなければ、後に法的紛争へ発展する可能性もあります。一件あたりの対応時間が通常の数倍に膨らみ、本来受任できるはずの案件を逃す機会損失も深刻です。 

【トラブルやリスクの例】
  • ビザ更新に必要な直近の業務内容のヒアリングで、翻訳のズレから実際とは異なる単純作業を報告してしまい、虚偽申請とみなされ強制帰国処分となった。
  • 複雑な専門用語を含む雇用契約書の内容が伝わっておらず、入社後に「聞いていた給与や手当と違う」と訴えられ、労使トラブルの和解金支払いが生じた。

在留外国人対応の課題を解消するためのアプローチ方法

在留外国人対応の課題を解消するためのアプローチ方法

在留外国人の増加に伴い、企業や自治体、医療機関、教育機関などでは対応の必要性が高まっています。現場の負担を軽減しながら円滑なコミュニケーションを実現するためには、言語対応だけでなく、情報の伝え方や体制づくりを含めた取り組みが重要です。

1. 情報の標準化:専門用語を避け、平仮名・カタカナなどやさしい日本語

1. 情報の標準化:専門用語を避け、平仮名・カタカナなどやさしい日本語
まず重要なのが、伝える情報をわかりやすく整理する「情報の標準化」です。日本語の文章は専門用語や漢字が多く、外国人にとって理解が難しい場合があります。そのため、できるだけ専門用語を避け、平仮名やカタカナを使った「やさしい日本語」で説明するのが効果的です。

実際に日本政府も、外国人への情報提供を改善するため、出入国在留管理庁と文化庁が「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」を作成し、自治体や企業での活用を推進しています。

たとえば、文章を短くする、難しい言葉を言い換える、重要な情報をシンプルに整理するなどの工夫ができれば、日本語が得意でない人でも理解しやすくなります。

2. 視覚情報の活用(ユニバーサルデザイン):イラストやピクトグラムの案内板、動画

2. 視覚情報の活用(ユニバーサルデザイン):イラストやピクトグラムの案内板、動画
言語だけに頼らない情報伝達として、視覚情報の活用も有効です。イラストやピクトグラムを用いた案内板、図解付きの資料、動画による説明などは、言語が異なっても直感的に理解しやすいという特徴があります。

実際に日本でも、外国人向けの視覚的な情報整備が進められています。たとえば、自治体国際化協会は、災害時に外国人へ必要な情報を伝えるための多言語対応ピクトグラム集を公開しています。これらは、避難所や行政窓口などで活用できる資料として自治体に提供されています。

ユニバーサルデザインの考え方を取り入れた視覚情報は、外国人だけでなく、日本人や高齢者にとっても理解しやすい情報提供手段として活用が広がっています。

3. 外部通訳リソースの活用:電話通訳サービス、多文化共生センターとの連携

3. 外部通訳リソースの活用:電話通訳サービス、多文化共生センターとの連携
多言語人材を自組織だけで確保するのが難しい場合は、外部の通訳リソースを活用する方法も有効です。電話通訳サービスやオンライン通訳を利用すれば、必要なときに複数言語の通訳を手軽に利用でき、現場の負担を軽減できます。

日本政府は「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」に基づき、外国人住民が生活相談を多言語で行える「一元的相談窓口」の整備を進めています。出入国在留管理庁によると、2024年度末時点で全国281の地方公共団体がこの窓口を運営しており、2024年度には約59万件を超える相談が寄せられています。

4. デジタル化(DX)の推進:多言語サイト、多言語チャットボット、QRコードによるマニュアルのデジタル化

4. デジタル化(DX)の推進:多言語サイト、多言語チャットボット、QRコードによるマニュアルのデジタル化
近年は、デジタル技術を活用した多言語対応も広がっています。多言語対応のWebサイトやチャットボットを導入できれば、利用者が必要な情報を自分で確認できる環境を整えられます。

また、紙のマニュアルや案内資料をQRコードでデジタル化し、多言語で閲覧できるようにする取り組みも進んでいます。これにより、現場での説明時間を短縮しつつ、正確な情報提供が可能になります。

政府もこうしたDX化を支援しています。総務省は「自治体DX推進計画」において、デジタル技術を活用した行政サービスの向上を掲げており、外国人住民を含めた多様な利用者への情報提供のデジタル化や多言語化の推進が求められています。

多言語DX推進の切り札! AIによる自動応答システムの有用性

在留外国人対応の現場の課題の多くは、反復的な情報の受け渡しのプロセスにあります。前章で見たように、デジタル化(DX)を行えば、繰り返される一次対応を軽減し、組織の対応能力をアップデートできます。この章ではデジタル化の手段として、AIを活用した自動応答システムの導入のメリットを紹介します。

最新のAI技術を活用したデジタル化や業務効率化について興味がある方は、ぜひ以下のページもあわせてご覧ください。

なぜAIによる自動化が必要か

多文化共生社会において、情報のアクセシビリティを確保するには、24時間365日の即時対応が欠かせません。国籍に関係なく、夜間に急病になった際や、仕事終わりにしか手続きの進捗を確認できない場合など、タイムラグのない情報提供は安心感や利便性に直結します。また、情報の公平性は、災害対策および住民間のトラブルを防ぐリスクマネジメントとしても機能します。

このようなリアルタイムレスポンスの実現のため、さまざまな自治体・企業で活用されているのが最新のAI技術です。AIは瞬時に膨大な情報量を一気に学習でき、年中無休で稼働できるからです。

さらに、AIによる自動化の最大のメリットは、対話履歴に基づくナレッジ共有とデータ分析にあります。これまで特定のスタッフに属人化していた対応ノウハウをAIがデータとして蓄積・可視化し、組織全体の知識として共有できます。

また、蓄積された顧客の声(VOC)を分析すれば、在留外国人が抱える真のニーズや悩みを把握でき、データ駆動型の的確な施策立案が可能になります。

人間とAIの役割分担が重要

AI導入の本質は、人間から仕事を奪うことではなく、AIと人間の協働によるワークフローの最適化です。電話やメールの問い合わせを人間がすべて受けるのではなく、内容の難易度や性質に応じて、ITと人間が得意分野を分担するハイブリッド対応こそが、多言語DXの理想形です。

AIの役割|1次対応と定型業務の自動化
窓口の場所・必要書類・ゴミの分別方法といった、何度も繰り返される定型的な質問への回答を担います。これにより住民や従業員の自己解決率が向上し、窓口業務のパンクを未然に防ぎます。

人間の役割|2次対応と高付加価値業務への集中
AIには判断できない家庭環境や複雑な法的背景が絡む個別相談や、相手の不安に寄り添うヒューマンタッチな支援に集中します。

このように役割を分担すれば、職員はより専門性の高いコア業務に注力でき、組織全体の生産性が向上します。結果として、顧客体験(CX)と職員のワークライフバランスの双方が向上し、より持続可能な多言語対応体制を築けます。

人間とITの理想的な役割分担を、最も手軽かつ効果的に実現するツールがAIチャットボットです。最新のAIチャットボットは具体的にどのような仕組みで動いているのか。なぜ多言語対応において注目されているのか。次章では、その基礎知識と従来のシステムとの違いを詳しく解説します。

AIチャットボットとは?

AIチャットボットは顧客の質問・要望にAIが自動返答するプログラム

AIチャットボットは顧客の質問・要望にAIが自動返答するプログラム
AIチャットボットとは、ユーザーの質問や要望に対してAI(人工知能)が自動で回答を生成するシステムです。主にWebサイトやデジタルサイネージに搭載されます。この記事を読んでいる方も、ChatGPTやGeminiを利用した経験があるでしょう。これらの発展した生成AIを活用したチャットボットは、人間と錯覚させるほど自然な会話やコミュニケーションが可能です。また、人間のオペレーターと違い、膨大な情報を学習・記憶(履歴)できます。

AI型チャットボットと従来のチャットボットのちがい

AI型チャットボットと従来のチャットボットのちがい
従来の「シナリオ型(ルールベース型)」と「生成AI型(自然言語処理型)」のチャットボットでは、導入にかかる手間と時間に大きな差があります。

シナリオ型(ルールベース型)
シナリオ型(ルールベース型)とは、あらかじめ作成・設定したQ&Aのシナリオに基づいて応答するチャットボットです。正確でブレのない回答を返します。その反面、ユーザーが聞いてくる質問のシナリオを予想し、Q&Aをすべて事前に作成・設定しなければならないので手間がかかります。

生成AI型(自然言語処理型)
生成AI型(自然言語処理型)とは、ユーザーの意図を理解して柔軟に回答するチャットボットです。抽象的な質問や複雑な表現にも対応でき、会話の文脈をふまえた自然な回答を返せる点が特徴です。シナリオ型と異なり、ゼロからQ&Aシナリオを設計する手間がなく、WebサイトURLやPDFファイルなどを読み込ませるだけでAIが学習するため、労力をかけずに導入できるのが利点です。

チャットボットを導入するなら、幅広く対応できる生成AI型をおすすめします。自然なコミュニケーションは顧客体験をさらに向上させられます。

AIチャットボットは手軽で効果的な在留外国人対応ツール

在留外国人への対応を進めるうえで、近年注目されているのがAIチャットボットの活用です。多言語での情報提供を自動化できるため、窓口業務の負担を軽減しながら、利用者が必要な情報をいつでも確認できる環境を整えられます。ここでは、AIチャットボットが在留外国人対応に有効とされる主な理由を紹介します。

1. 24時間365日、時差や休日を問わない情報の公平

1. 24時間365日、時差や休日を問わない情報の公平
AIチャットボットはインターネット環境があれば24時間365日利用できます。窓口の営業時間に関係なく、必要なときに情報を確認できるため、時差のある海外からの問い合わせや、夜間・休日の質問にも対応可能です。

これにより、利用者にとって公平な情報アクセス環境を提供できます。

2. 専門スタッフをコア業務へ集中させるリソース最適化

2. 専門スタッフをコア業務へ集中させるリソース最適化
外国人対応では、問い合わせ対応に多くの時間が割かれる場合があります。AIチャットボットがよくある質問や基本的な案内を自動対応すれば、担当者は個別相談や専門的な支援など、より重要な業務に集中できるようになります。

結果として限られた人材を効率的に活用できるようになります。

3. 相互の心理的負担の解消による、早期の課題発見

3. 相互の心理的負担の解消による、早期の課題発見
言語の違いがある場合、対面や電話での相談に心理的なハードルを感じる人も少なくありません。AIチャットボットであれば気軽に質問できるため、小さな疑問や不安も早い段階で相談されやすくなります。

これにより、問題の早期発見やトラブルの未然防止につなげられます。

4. データの可視化による、的確な多文化共生施策

4. データの可視化による、的確な多文化共生施策
チャットボットに寄せられた質問内容はデータとして蓄積されます。どの言語の利用が多いか、どのような相談が多いかといった傾向を分析できれば、外国人住民が抱えている課題を把握しやすくなります。

こうしたデータは自治体や企業が多文化共生施策やサービス改善を検討する際の重要な資料になります。

5. 希少言語も網羅する多言語対応

5. 希少言語も網羅する多言語対応
AI翻訳技術の進展により、英語や中国語だけでなく、ベトナム語、インドネシア語、ネパール語など、多様な言語への対応が可能になっています。

人材確保が難しい希少言語でも対応できるため、幅広い国籍の利用者に対して情報提供ができます。

このようにAIチャットボットは、情報提供の効率化だけでなく、利用者の利便性向上や行政・企業の業務改善にもつながるツールとして、在留外国人対応の分野で導入が進んでいます。

多言語対応AIチャットボットのおすすめ6選

DSチャットボット

DSチャットボット
商品名:DSチャットボット
公式サイト:https://dschatbot.ai/
料金:5,500円~/月
無料体験:あり
多言語対応:あり(80言語以上)

特長:DSチャットボットは、WebサイトのURLやPDFデータを指定するだけでAIが学習するため、すぐに運用を開始できます。タグ1行でWebサイトに設置でき、管理画面もシンプルで使いやすく、初心者にも安心の設計。導入後も、応答率98%のカスタマーサポートセンターが手厚くフォローし、操作・運用を強力にサポートします。業務効率化と顧客満足度の向上に大きく貢献します。

管理画面では、頻出キーワード・利用時間帯・よく閲覧されているページなど、マーケティングに必要なさまざまなポイントをわかりやすくレポート形式で表示します。

また80言語以上に対応可能な「多言語オプション」があり、インバウンドの訪日観光客や、在留外国人の方々にも外国語で柔軟に対応できます。オプションを含めて無料で体験できます。管理画面の使いやすさや分析レポートの充実度をぜひその目でお確かめください。

Chat Plus

Chat Plus
商品名:Chat Plus
料金:88,000円/月(AIチャットボットの場合)
無料体験:あり(10日間)
多言語対応:あり(13言語~)

特長:Chat Plusは社内・社外、業種・業界にかかわらず、業務効率化・顧客満足度の向上・売上機会の創出に貢献するチャットボット。人間のオペレーターのような自然な回答と、チャットボットならではの24時間のスピード対応を実現しています。導入から運用まで、専任サポートチームが徹底支援します。さらに有償サポートプランでは、チャットボットの定期メンテナンスやカスタマイズもプロにお任せできます。

ObotAI

ObotAI
商品名:ObotAI
公式サイト:https://obot-ai.com/
ベンダー:株式会社ObotAI
料金:要問い合わせ
無料体験:あり(14日間)
多言語対応:12言語

特長:ObotAIでは、言語ごとにネイティブスピーカーが常駐。より自然なチャットになるように、顧客の学習データを更新しています。今後、さらに対応言語を拡充していく予定です。外国語の音声を認識し、デジタルサイネージ等でも使用できるため、とくに観光地や交通機関など現場で活躍するチャットボットです。また、教育特化型サービスも展開しており、外国人材のための日本語学習や業務研修のサポートができる特徴があります。

talkappi CHATBOT

talkappi CHATBOT
商品名:talkappi CHATBOT
料金:要問い合わせ
無料体験:要問い合わせ
多言語対応:5~134言語

特長:talkappi CHATBOTはインバウンド対応に強いAIチャットボットです。拡張可能な多言語対応力や、観光案内から施設予約、災害時の緊急通知まで幅広くカバーしているため、自治体での導入実績も豊富です。各種SNSや社内チャットツールなど、さまざまな外部ツールと連携でき、在留外国人が日常的に使いやすいです。24時間自動応答で、電話・メールの問い合わせを削減できます。

Bebot

Bebot
商品名:Bebot
公式サイト:https://www.be-spoke.io/
料金:要問い合わせ
無料体験:要問い合わせ
多言語対応:あり(言語数は要問い合わせ)

特長:Bebotは、24時間稼働の「接客窓口」「課題解決係」として、国内外の自治体・政府機関・国際空港などで使われているAIチャットボットです。自然言語処理技術に優れており、長い文章でもしっかりと意味を理解した上で適切に回答します。外国語FAQは、ネイティブライターが代わりに作成します。有人オペレーターが必ず常駐しており、高品質な回答を維持できます。

AIビザ相談BOX

AIビザ相談BOX
サービス名:AIビザ相談BOX
料金:無料
多言語対応:16言語(予定)

特長:AIビザ相談BOXは、在留外国人の方々が最も日常的に必要とする「在留資格情報」と「生活・行政情報」中心の情報を提供するサービスです。ベンダーの株式会社インジェスターが在留外国人対応コンタクトセンターで培った経験やノウハウに基づいて提供されます。行政手続きサポートに加え、災害発生時の案内、緊急医療情報(夜間・休日対応病院の多言語案内)など「緊急性の高い情報提供機能」を追加実装予定です。

【成功事例】IT活用で変わる在留外国人対応の現場

AI導入で外国人住民案内と職員業務効率を同時に改善!

AI導入で外国人住民案内と職員業務効率を同時に改善!

奈良市では、市民や職員からの問い合わせ対応の迅速化や庁舎訪問者への案内効率化という課題がありました。また、庁舎を訪れる外国人住民へのスムーズな案内も求められていました。

24時間・多言語対応可能なAIソリューション「アバター接客さくらさん」と「社内問い合わせさくらさん」を導入。その結果、多言語対応による来庁者・外国人住民案内の効率化が実現し、職員のFAQ対応負担も軽減され、行政サービスの質向上と業務効率化を同時に達成しました。

生成AIの活用で利用者全体の利便性向上と職員の対応負担を同時に軽減!

生成AIの活用で利用者全体の利便性向上と職員の対応負担を同時に軽減!

江戸川区では、住民が「情報が探しにくい」「検索しても目的ページに辿り着けない」という課題を抱えていました。

24時間対応・多言語検索可能なAIチャットボット『Cogmo Enterprise生成AI』を導入し、ChatGPT連携による文章生成機能を活用した結果、情報到達率や検索利用率が大幅に向上しました。さらに、外国語検索にも対応したので多言語話者を含む利用者全体の利便性が高まり、職員の対応負担も軽減されました。

多国籍スタッフとのやり取りを「翻訳チャット」で効率化・コスト削減!

多国籍スタッフとのやり取りを「翻訳チャット」で効率化・コスト削減!
公式サイト:https://www.hastec.jp/
導入サービス:翻訳チャット

株式会社HASTECでは、多国籍スタッフとのコミュニケーションに翻訳作業による手間やタイムロス、コストが課題となっていました。

多言語対応かつ文化翻訳機能を備えたWebチャットサービス「翻訳チャット」を導入。1画面でのやり取りが可能となり、コミュニケーションの効率化と管理コスト削減、外国人スタッフとの円滑な情報共有を同時に実現しました。 

80言語以上に対応! 簡単でサポートも充実の「DSチャットボット」

AIチャットボット導入による業務効率化・人材獲得・売上拡大など、さまざまな場面で成果を出したい方々へ。使いやすさと手厚いサポート体制が特長の、おすすめAIチャットボット「DSチャットボット」をご紹介します。
DSチャットボット

1. 学習の手間が最小限。 既存のPDFやURLを読み込むだけで即戦力

DSチャットボットなら、自社のWebサイトのURLやPDF資料を指定するだけで、AIがその内容を数分で丸ごと学習します。プランに応じて学習量が選択でき、上限内であればワンクリックでいつでも増減可能です。

従来のチャットボットのように、Q&Aのシナリオをすべて書き出す必要はありません。また、Webサイトへの設置もタグ1行で完了するため、効率的に導入できます。

2. ITが苦手でも直感的に操作できるカンタンな管理画面

DSチャットボットはITの専門知識がない担当者でも、ほとんどマニュアルなしで操作できるシンプルな設計です。直感的に操作でき、日々の管理や回答の修正がスムーズにできるため、運用の属人化を防ぎます。

ベンダーの株式会社ディーエスブランドは、ホームページ作成ソフト「おりこうブログ」の導入実績40,000ライセンスを誇り、カンタンで誰でも使いやすいサービスに定評があります。

3. CSの応答率98%。 担当者が頼れる伴走型サポート

DSチャットボットなら、カスタマーサポートセンターの応答率は98%。万一操作に困ったときも、すぐにお電話で相談できるサポート体制を整えています。

どんなささいな困りごともいっしょに解決し、活用方法のアドバイスなど、日々忙しい企業の担当者に寄り添った手厚い伴走型支援を提供します。ITツールをはじめて導入する方にぴったりの、安心サービスです。

4. 分析機能で「顧客の声」を可視化。 サービス改善のヒントに

DSチャットボットは、AIが対話履歴を自動で集計し、グラフやレポートで可視化します。顧客が何に困っているのか、どの時間帯に問い合わせが多いのか、役に立った回答は何かなどがひと目でわかるため、主観に頼らないデータに基づいたサービス改善が可能です。

「顧客の本音」をWebサイトの改善や新商品のアイデア、またマーケティング戦略にすぐに活用できます。

5. 多言語オプションで外国語対応もラクラク

DSチャットボットの多言語オプションは、最新のAI翻訳エンジンを搭載し、英語・中国語・韓国語をはじめとする80言語以上に対応できます。社内に外国語ができる人材がいなくても、インバウンド顧客や海外ユーザーの問い合わせにリアルタイムに即答できます。

海外市場のニーズ把握や、商品・観光地の多言語案内など、さまざまな用途でのグローバル対応を強力にバックアップします。


DSチャットボットは無料で全機能をお試しいただけます(多言語オプションを含む)。 管理や運用の手間が心配な方、ITの専門知識がなく不安な方、まずはツールを実際に触ってみるところから始めてみませんか。だれでもカンタンに操作できると実感いただけるはずです。体験期間中の対話履歴や学習データは、購入後も引き継がれるのでご安心ください。

下のバナーからぜひお気軽にお申し込みください。

在留外国人対応に関するよくある質問

Q. 在留外国人対応時に気を付けるべきことは何?
Q. 育成就労制度にどう対応すればいい?
Q. コミュニケーションの問題以外に、在留外国人の対応で困ることは何?
Q. 在留外国人に効率的に対応する方法は?
Q. 在留外国人の対応に効果的なAIチャットボットは何?

まとめ

この記事では、在留外国人の増加という日本社会の変化を背景に、現場が直面する言語の壁・資格制度の変更・リソース不足といった課題とその解決策について詳しく解説しました。2026年末には在留外国人が400万人を突破しており、外国人は一時的な滞在者ではなく、地域経済や企業の生産性を支える重要なパートナーとなっています。そのため、在留外国人対応の遅れや、意思疎通のミスが招くリスクは、重大な事故や法的トラブル、さらには組織の信頼失墜に直結しかねません。

こうした深刻なリスクを回避し、多文化共生の社会を実現するために必要なのは、個人の努力ではなくITを活用した仕組み作りです。なるべく漢字や専門用語を使わない、「やさしい日本語」の活用や、視覚情報のデジタル化は非常に有効です。なかでもAIチャットボット導入による多言語DXは、現場の負担を軽減する切り札となります。定型的な問い合わせ対応をAIに任せ、人間がより高度で温かみのある支援に集中できる環境の整備こそ、組織全体の生産性を高める最短ルートです。

言語の壁を越え、誰もが必要な情報にいつでも母国語でアクセスできる環境は、これからの時代のスタンダードになります。多言語DXの第一歩として、手軽に導入・運用できる多言語対応AIチャットボットから始めてみませんか。DSチャットボットは月額5,500円で始められ、誰でも直感的に操作できます。多言語オプションを導入すれば、AIが80言語以上の言語に自動で対応します。

DSチャットボットは、すべての機能を無料でお試しいただけます。AIツールが、デジタル化(DX)と多文化共生の推進をバックアップする力をぜひお試しください。以下のバナーからお気軽にお申し込みください。