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人手不足倒産とは? なぜ起きるのかの原因と防止する方法・対策を解説

人手不足倒産とは? なぜ起きるのかの原因と防止する方法・対策を解説
昨今、みなさんも「人手不足倒産が過去最多」などのニュースを目にする機会が増えたかと思います。
 
ですが「人手が足りないだけで、なぜ倒産につながるの?」との疑問をお持ちの方や、「実際に人手不足に困っているが全然人材が集まらない…」とお困りの経営者・人事担当の方も多いのではないでしょうか?
 
今回はそんな方のために、人手不足倒産がなぜ起きるのかの原因や、中小企業が人手不足倒産を防止するための方法・対策についてわかりやすく解説します。

目次

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  1. 人手不足倒産とは?
  2. なぜ人手不足が倒産の原因となるのか?
  3. 人手不足倒産の原因1.新入社員やアルバイト不足による単純なマンパワー不足
  4. 人手不足倒産の原因2.中核社員の退社による事業へのダメージ
  5. 社員が退職・転職する理由は何なのか?
  6. なぜ近年になって人手不足倒産が急増しているのか?
  7. 人手不足倒産の危機を乗り切った中小企業は、成長のチャンスを獲得できる
  8. 自社の人手不足倒産を防止する方法・対策は?
  9. 人手不足倒産を防止する方法1.採用力の強化
  10. 人手不足倒産を防止する方法2.Googleしごと検索などの無料求人メディアの活用
  11. 人手不足倒産の防止には労働生産性の向上が不可欠
  12. 労働生産性の向上にはコンテンツマーケティングの推進が有効
  13. 1.作成したコンテンツは集客力をいつまでも発揮して会社の財産になる
  14. 2.コンテンツは24時間365日、片時も休まずにお客さまに商品・サービスをプレゼンしてくれる
  15. 3.コンテンツは社員・経営者の知識・経験を保存でき、離職・引退のダメージを軽減できる
  16. 4.コンテンツが増えるほど集客力が増強され、会社の成長率が高まる
  17. 5.ブランドイメージ向上による価格競争からの脱却
  18. 人手不足倒産対策は、低コストで手間がかからないGoogleしごと検索から始めよう
  19. あわせて読みたい記事
  20. 国産Webサイトサービス満足度No.1のおりこうブログで、自社サイトを開設・リニューアル!

人手不足倒産とは?

人手不足倒産とは?
人手不足倒産とは、企業が事業継続に必要な社員・アルバイトを確保できずに倒産に至る現象のことです。
 
東京商工リサーチによれば、2018年の人手不足倒産は前年度比で28.6%も増加して過去最高を記録したとのことです。
 
中小・零細企業を中心に人手不足倒産は相次いで発生しており、今後も増加するとみられています。

なぜ人手不足が倒産の原因となるのか?

なぜ人手不足が倒産の原因となるのか?
「人手不足が深刻とはいっても、それで倒産につながるものなの?」との疑問を持ちの方もいるかもしれません。
人手不足が倒産の原因となるパターンは主に以下のふたつです。

人手不足倒産の原因1.新入社員やアルバイト不足による単純なマンパワー不足

新入社員やアルバイトを確保できなければ売上げは減少し、いずれ倒産に追い込まれる

新入社員やアルバイトを確保できなければ売上げは減少し、いずれ倒産に追い込まれる
どんなにお客様から多くの注文をいただいたとしても、それに正常に応えて商品・サービスを供給することができなければ、結局仕事を受けられないので売上げはどんどん低下していきます。
 
新入社員やアルバイトが確保できず、マンパワーが足りず人手不足倒産に至るのが第一のパターンです。

人手不足倒産した運送会社元社長のコメント「人がいなければ仕事を受けたくても受けられない」

人手不足倒産した運送会社元社長のコメント「人がいなければ仕事を受けたくても受けられない」
NHKの『なぜ人手不足倒産が増えているのか?』という特集では、40年以上事業が続いたにもかかわらず人手不足倒産に追い込まれた運送会社の元社長を取材しています。
 
 
以下にその経緯を引用します。
※一部、注目していただきたい部分を弊社側で赤字にしております。
 
『当時、会社は景気の回復で仕事が増えると見込んでトラックを新型に買い替えました。
実際、取引先からの発注は増えていきました。
しかしその動きとは逆に、ドライバーの確保は難しくなり、仕事を受けられない状況に陥っていきました。
 
運送会社 元社長
「人がいてくれれば、あの仕事も行くことができるのにねっていう時に、受けたくても受けられない。
ふだんの時も人がいないから、予定していた仕事をこなすことができなくなって、売り上げの方が落ちていく。」
 
社員の高齢化などでドライバー不足はさらに深刻化。
ピーク時に16人いた社員は、破産直前には8人に半減しました。
会社は、トラックを売却するなど、身の丈を縮めてしのごうとしました。
しかし、売り上げが減り続けていく中、去年、経営が破たんしました。
 
運送会社 元社長
「人がいれば仕事をずっと続けていたし、いろいろと考えていたこともできた。
本当、悔しいだけですよ。」 

受注が増えて売上げが増大したにもかかわらず人手不足倒産へ

受注が増えて売上げが増大したにもかかわらず人手不足倒産へ
また、同じく人手不足倒産となった建設会社の元社長のコメントも同じ特集では報道されています。
 
こちらの建設会社では受注が増えて売上げも増加したにもかかわらず、社員が集まらないことで割高な外部の技術者を使わざるをえず、人件費がかさんで倒産してしまったとのことです。
 
以下にその内容を引用します。
 
『建設会社 元社長
「現場を管理する人が足りない状況の中で、どんどん予算的にオーバーした形で進んでいくと、積もり積もって大きな数字になっていった。」
 
受注が増えて売り上げも増加。
ただ、それ以上に人件費がかさんで赤字が膨らむ悪循環に陥り、会社は破産に追い込まれました。
 
建設会社 元社長
「人材はいくらでも確保できるという感覚でスタートした部分もあった。
想定もできていなかった。
どんどん時代が変わっていった。
どうにもこうにもいかなかった。」
 
 
このように、どれだけ受注が増加したとしても、正社員を確保できなければ結局売上げにつながらないので、倒産に追い込まれてしまうケースが存在するのです。

人手不足倒産の原因2.中核社員の退社による事業へのダメージ

会社の中核社員が独立・転職することで、業務遂行が著しく困難になり人手不足倒産へ

会社の中核社員が独立・転職することで、業務遂行が著しく困難になり人手不足倒産へ
また、それまで社内で中心的に働いていた社員が退職することで、事業継続が不可能になるケースもあります。
 
たとえば東洋経済オンラインの記事では、中核社員の退職によって人手不足倒産に陥った眼鏡小売店の例が紹介されています。
 
この会社では最盛期は年商5億円を突破していましたが、創業時からの主力メンバーが他の社員を引き連れて独立したことがきっかけで風向きが変わりました。
 
賞与がわずかしか支給できず退職者が続出して店舗運営が困難になり、廃業に至ったとのことです。
 

能力が高い社員ほど独立・転職で自社から流出しやすいジレンマ

能力が高い社員ほど独立・転職で自社から流出しやすいジレンマ
この例からもわかるように、能力が高くリーダーシップもある有能な社員ほど、もっと待遇がよい他の企業に転職したり独立したりしやすいという問題があります。
 
実際、近年では中小企業から大企業への転職数が増加しています。
 
中小企業庁によれば2011年から2015年にかけて、1年あたりの中小企業から大企業への転職が62万人から98万人へと、36万人も増加したことが指摘されています。
 
中小企業から大企業への人材流出はすでに始まっているのです。

社員が退職・転職する理由は何なのか?

社員が転職を考えるきっかけの多くは「給与」「やりがいのなさ」「企業の将来性」が原因

社員が転職を考えるきっかけの多くは「給与」「やりがいのなさ」「企業の将来性」が原因
それでは社員が退職・転職する理由は何なのでしょうか?
 
エンジャパン株式会社がおこなったアンケート調査では、退職を考えたきっかけの第1位が「給与が低かった」(39%)、第2位「やりがい・達成感を感じない」(36%)、第3位「企業の将来性に疑問を感じた」35%)という結果になりました。
 
 
社員もそれぞれプライベートの生活を支えなければならない人間ですから、給与面が他社と比較して劣っているとやはり転職の大きな動機付けとなるようです。

給与や会社の将来性を改善するためには、現場の努力だけでなく会社の体質・ビジネスモデルの転換が必要

また、第3位の「会社の将来性に疑問を感じた」も見過ごせません。
 
「こんな事業で10年後、20年後も通用しているんだろうか…? 自分が高年齢になったときに会社が倒産して路頭に迷うよりも、今のうちに信頼できる会社に移ったほうがよいのでは…?」と社員は不安を感じて、転職するわけです。
 
2位の「「やりがい・達成感を感じない」については優秀なリーダー・上司がいればなんとか解消できるかもしれませんが、1位の給与と3位の会社の将来性については現場の努力だけではどうしようもありません。
 
会社の体質やビジネスモデル自体の改善が必要になります。

なぜ近年になって人手不足倒産が急増しているのか?

少子化によって1995年からの20年で、神奈川県全体の人口よりも多い数(1,000万人)の労働力人口が消失

少子化によって1995年からの20年で、神奈川県全体の人口よりも多い数の労働力人口が消失
それでは、なぜ近年になって人手不足倒産が続出しているのでしょうか?
人手不足倒産の最大の要因が少子化による労働力人口の減少です。
 
日本の生産年齢人口(15歳~64 歳の人口)は1995年には約8,700万人でしたが、その後減少を続け、2015年には約7,700万人にまで激減しています。
 
 
つまり、20年で生産年齢人口約1,000万人も減少したわけです。神奈川県の人口が約900万人、東京都の人口が約1,400万人ということを考えると、すでに莫大な数の働き手が消失していることがご理解いただけると思います。

2030年には千葉県全体の人口に匹敵する数(644万人)の労働力不足が発生する

2030年には千葉県全体の人口に匹敵する数(644万人)の労働力不足が発生する
以上のような少子化による急激な労働者不足により、人手が確保できず倒産に追いこまれる企業が増加していると考えられています。
 
少子化は一朝一夕に解決できる問題ではありませんから、今後も生産年齢人口は確実に減少していくでしょう。
 
パーソル総合研究所の調査によれば、2030年には日本全国で644万人の労働者が不足するとされています。
 
 
これは千葉県全体の人口に匹敵する数字です。

人手不足倒産の危機を乗り切った中小企業は、成長のチャンスを獲得できる

人手不足倒産の圧力が市場全体にかかることで、価格競争が緩和される可能性がある

人手不足倒産の圧力が市場全体にかかることで、価格競争が緩和される可能性がある
ただ、人手不足倒産の危機が大きくなっている現状は中小企業にとってマイナス面ばかりではありません。
人手不足倒産の危機という荒波を無事に乗り越えた中小企業には、大きなチャンスを獲得できます。
 
なぜなら人手不足倒産の危機にさらされているのは自社だけでなくライバル企業も同じだからです。
 
低賃金や過酷な労働環境によって価格競争力を得ていたライバル企業が人手不足倒産によって市場から退出すれば、価格競争が緩和されます。
 
あるいは「このままでは人手不足倒産に陥る危険がある」と判断したライバル企業のなかには、賃金上昇や福利厚生を改善させるために商品・サービスの値上げに踏み切る事態も続出するでしょう。
 
この場合も自社への値下げ競争のプレッシャーは緩和されます。

人手不足倒産を防止して市場で生き残ることで、値下げ合戦から脱却して適正な利益を得られるようになる

人手不足倒産を防止して市場で生き残ることで、値下げ合戦から脱却して適正な利益を得られるようになる
実際、久留米大学商学部の塚崎公義教授は『人手不足倒産が増えるのは日本経済にとって良いニュース』という記事のなかで、以下のように指摘しています。
 
「日本企業は過当競争体質なので、「効率的に経営しているけれどもライバルとの値引き合戦が激しくて利益が出ず、高い賃金が払えない」という企業も多いはずです。
 
そうした企業の中で人手不足倒産が発生するとすれば、それは残念なことに違いありません。
 
しかし、業界全体のことを考えれば、当該企業が倒産したことで、過当競争が緩和され、生き残った企業が適正な価格で販売できるようになり、適正な利益を得て適正な賃金を支払えるようになる可能性が高いでしょう。
 
これは、素晴らしいことだといえるでしょう。
日本経済全体としても、こうして値下げ合戦が収束していくことは、デフレ脱却に向けた望ましい動きだと言えるはずです。」
 
以上のことから、人手不足倒産の危機が迫るこの状況を「ピンチだけでなくチャンスである」と認識し、しっかりした対策を講じることができる中小企業こそが市場で生き残り、大きな飛躍を得られるのではないでしょうか。

自社の人手不足倒産を防止する方法・対策は?

自社の人手不足倒産を防止する方法・対策は?
ここまでご説明してきたように、中小企業の多くが人手不足倒産の脅威にさらされている状況です。
 
ですが、人手不足倒産を防止してこの脅威を乗り切った企業には大きな飛躍が与えられるのも事実です。
 
それでは、自社の人手不足倒産を防止するにはどのような対策があるのでしょうか?

人手不足倒産を防止する方法1.採用力の強化

企業ホームページや採用サイト、無料の求人媒体で採用力を強化する

企業ホームページや採用サイト、無料の求人媒体で採用力を強化する
まずは人材を確保する能力の強化が欠かせません。
つまり採用力の向上です。
 
とはいえ、中小企業は予算が厳しく制約されますから有料採用ポータルサイトや求人広告をあまり利用できない会社も多いでしょう。
 
中小企業の採用活動で重要になるのが、自社媒体や無料媒体です。
 
自社が運営している採用サイトあるいは企業ホームページ内の採用ページの活用は、中小企業にとって不可欠です。

有料採用ポータルサイトや求人広告は高額かつ自社の差別化が難しい

有料採用ポータルサイトや求人広告は高額かつ自社の差別化が難しい
有料の採用ポータルサイトや求人広告では、掲載料が高額だからです。
有料媒体では料金を支払うのをやめれば、当然掲載はストップしますから求人効果はその途端にゼロになります。
 
さらに、これらの採用ポータルサイトや求人広告では情報を掲載できるスペースが厳しく制約されます。
 
ページのレイアウトが一定なうえに、画像や動画の掲載数なども自由に設定できません。
そのため、どの会社の求人情報も一見しただけでは変わりばえがせず、求職者からも十把一絡げに見られがちです。

自社で運営している企業ホームページ・採用サイトならば、情報量も自由に増やせて会社の個性をアピールできる

自社で運営している企業ホームページ・採用サイトならば、情報量も自由に増やせて会社の個性をアピールできる
それに対して自社で運営している採用サイト・採用ページなら追加料金を支払うことなく、いくらでも情報量を増強できます。
もちろん画像を何枚掲載してもOKですし、社員インタビューや職場の様子を撮影した動画を豊富にアップしてもかまいません。
 
自社運営の採用サイト・採用ページは情報量・表現力の両面で圧倒的に自由度が高いので、求職者へのアピール力も強くなります。
 
レイアウト・構成も採用ポータルサイトとちがって自由なので、会社ならではの個性もしっかり打ち出せます。

「ほとんどの求職者は大手の採用ポータルサイトで仕事を探すから、自社サイトを強化しても効果が薄いのでは?」と考えている方へ

「求職者は大手の採用ポータルサイトを中心に情報収集しているから、自社が運営する採用サイト・採用ページを作ってもあまり意味がないんじゃないの?」と考えている方もいるかもしれません。
 
たしかに求職者が仕事を探すときのファーストステップでは、大手の採用ポータルサイトを使うケースが多く、直接各企業の採用ページへアクセスすることは少ないかもしれません。

採用サイト・採用ページは就職活動・転職活動のセカンドステップ以降で主に活用される

採用サイト・採用ページは就職活動・転職活動のセカンドステップ以降で主に活用される
ですが仕事探しのセカンドステップではどうでしょうか?
 
求職者は自分がいいと思った企業を数社~数十社ピックアップしたあと、実際にどこに応募するのか比較・検討と絞り込みを始めます。
 
その比較・検討と絞り込みのステップで、各企業の採用サイト・採用ページが重要な判断材料として求職者に用いられるのです。
 
採用ポータルサイトや求人情報誌に掲載されている情報はごくわずかであり、どの会社も一見大差ないように見えてしまうため、求職者がより深い情報にアクセスしようと思えば各社の採用サイト・採用ページを見るしかないのです。
 
これはハローワークで仕事選びをしている求職者も同様です。
 
ハローワークの求人票は、採用ポータルサイトや求人情報誌よりもさらに情報が乏しいので、確実に求職者は各社のホームページをチェックします。
 
このように採用サイト・採用ページは就職活動・転職活動のセカンドステップ以降で主に活用される媒体なのです。

自社のホームページや採用サイトがなければ、求職者から不信感を抱かれてしまう

自社のホームページや採用サイトがなければ、求職者から不信感を抱かれてしまう
たとえ採用ポータルサイトや求人情報誌、ハローワークで求職者の認知を獲得できていても、自社の採用サイト・採用ページが存在しなかったり作りがおろそかになっていたりすると、応募が思ったように集まらない可能性が高いです。
 
ホームページがなければ、「そもそもどんな会社なのか?」「会社の個性や強みは何なのか?」がわからないので、求職者がその会社を選択する理由がないからです。
また、ホームページがないと企業研究もできないので、志望動機などを面接で訊かれた際も非常に答えづらいため、求職者から敬遠されてしまいます。
 
そもそも「今どきホームページもないなんて、この会社は本当に信頼できるのかな?」と求職者に不信感をもたれてしまうケースも多々あります。
実際、Yahoo!やGoogleなどの検索エンジンで「ホームページのない会社」というキーワード検索してみてください。
 
「ホームページのない会社は怪しいのでしょうか?」や「ホームページのない会社はブラック企業なのでは?」などの求職者の不安の声が上位に散見されます。
 
検索エンジンは基本的に検索ユーザーの疑問に応えるページを上位に表示する傾向があるので、多くの求職者がホームページのない会社に不安を感じている証左だといえます。

採用サイト・採用ページを充実化することで他の求人媒体の求人効果も増幅される

採用サイト・採用ページを充実化することで他の求人媒体の求人効果も増幅される
ここまで説明してきたように、そもそも会社のホームページ自体がなかったり採用サイト・採用ページの情報が不足していたりすると、どんなに採用ポータルサイトや求人広告に大金を支払って求職者に興味を持ってもらっても、「肝心の応募数はほとんど増えなかった…」ということになりかねません。
 
逆に自社の採用サイト・採用ページの情報を充実させておけば、採用ポータルサイト・求人広告・ハローワーク経由で会社を知った求職者から応募を得られる確率が高まります。
 
他の求人媒体の効果を最大限発揮させるうえでも、自社の採用サイト・採用ページの
運用は重要なのです。

人手不足倒産を防止する方法2.Googleしごと検索などの無料求人メディアの活用

無料の求人メディアを活用すれば、採用コストを抑えながら人材を確保できる

無料の求人メディアを活用すれば、採用コストを抑えながら人材を確保できる
採用活動の予算が厳しく制約される中小企業では無料で求人情報を掲載できるメディアは強い味方となります。
 
その筆頭がGoogleしごと検索です。
 
Googleしごと検索とは「渋谷 アルバイト 求人」などの採用系キーワードでGoogle検索したときに自社の求人情報を表示できるサービスのことです。
Googleしごと検索自体への掲載料は一切かかりません。
 
世界最大の検索エンジンに直接自社の求人情報を掲載できるので、高い採用効果が期待できます。
 
採用コストをあまり割けない中小企業がこれらの無料求人メディアを利用しない手はありません。
Googleしごと検索の表示画面

ただし、中小零細企業をターゲットに無料で勧誘して後ほど高額請求する求人広告サイトが増加中

ただし、中小零細企業をターゲットに無料で勧誘して後ほど高額請求する求人広告サイトが増加中
ですが、これらの無料の求人メディアを使う際にご注意いただきたい点があります。
人手不足で困っている中小零細企業をターゲットに、最初は無料と説明しておきながらあとで高額請求する求人メディアが急増しているのです。
 
毎日新聞は『求人サイトトラブル数百件 無料と勧誘、後日高額請求 氷山の一角か』というタイトルの記事で以下のように報道しています。
 
「インターネットの求人広告サイトに無料で掲載すると勧誘され求人を出した事業者が、一定期間後、サイト運営会社から「有料期間になった」として、高額な掲載料を請求されるトラブルが相次ぎ、全国150人以上の弁護士に相談が寄せられていることが明らかになった。
 
人手不足に悩む零細事業者がターゲットになっており、弁護士らは「判明したトラブルは氷山の一角にすぎない」と注意を呼びかけている。(中略)
 
寄せられた相談は、電話で無料掲載を承諾したら2~3週間後「期限までに解約しなかったため自動更新され有料になった」として数十万円請求された――というのが共通パターンで、昨秋以降急増。
 
事業者側は「自動更新の説明がなかった」「期限ぎりぎりに解約の書類が届いた」などと訴えるが、実際に支払ったり、断ったためにサイト運営会社側から裁判を起こされたりした事業者も少なくない。中には複数件の求人分として200万円以上請求された例もあった。 」
 
毎日新聞の調査によれば、これらの悪質な求人広告サイトの運営会社の多くはこの1年以内に設立されているとのことなので、耳慣れない会社から「無料で求人広告を出しませんか?」と勧誘電話があった際はぜひ注意して内容を吟味しましょう。
 
安全に採用活動をおこないたい方は、まずはGoogleしごと検索などの大手の求人メディアをご利用ください。

Googleしごと検索を利用するには通常プログラミングの知識が必要だが、簡単にGoogleしごと検索対応の採用ページを作れるサービスも存在する

Googleしごと検索を利用するには通常プログラミングの知識が必要だが、簡単にGoogleしごと検索対応の採用ページを作れるサービスも存在する
ただ、Googleしごと検索では構造化データを採用サイト・採用ページに組み込む必要があるのが最大のネックとなっています。
 
構造化データとは、必要な情報をコンピュータプログラムが認識しやすいような形式で記述したデータのことです。
今回の場合は、Googleのクローラー(ホームページの情報を読み取るコンピュータプログラム)が内容を理解しやすいように記述されたデータのことを指します。
 
Googleしごと検索では、「JSON-LD」というデータフォーマットで構造化データを作成する必要がありますが、プログラミングの知識がない方や、パソコンが苦手な方にとっては、この構造化データの作成は相当ハードルが高い作業であることも事実です。
 
弊社のホームページ作成ソフト・おりこうブログのように、プログラミングの知識ゼロでもGoogleしごと検索対応のサイト・ページが制作できるサービスもありますので、ぜひご利用ください。

人手不足倒産の防止には労働生産性の向上が不可欠

どれだけ多くの人材を採用できても、離職者が続出してしまえば人手不足倒産は防止できない

どれだけ多くの人材を採用できても、離職者が続出してしまえば人手不足倒産は防止できない
ここまで、中小企業・零細企業が人手不足倒産を防止するための採用力強化の方法について解説してきました。
 
しかし採用力強化のみを実施しても人手不足倒産の危険は払拭されません。
 
どれだけ新入社員を獲得できても、それ上回る数の離職者が出てしまっては根本的な解決にならないからです。
 
離職者の続出が止まらなければ、穴の空いたバケツで水を汲んでいるようなものですから、いくら採用活動をがんばっても徒労に終わります。

社員の離職を食い止めるには、給与アップと会社の将来性・成長性の向上が不可欠

それでは社員の離職をできるだけ防止するにはどうすればよいのでしょうか?
 
ここで社員が退職を考えたきっかけのアンケートを思い出してください。
1位が「給与が低い」で3位が「会社の将来性に疑問をもった」とのことでした。
 
つまり社員の給与を高くして、会社の将来性・成長性を高めれば、離職原因の大半をカバーできることになります。

人手不足倒産の防止には労働生産性の向上が最大の特効薬になる

人手不足倒産の防止には労働生産性の向上が最大の特効薬になる
そして給与アップと将来性・成長性向上を両立するためのキーワードがあります。
 
それが「労働生産性」です。
 
労働生産性とは、社員1人あたりがどれだけの付加価値を生み出したかを示す指標のことです。
 
生産された付加価値の合計を、投入した労働資源(社員の人数、労働時間等)で割ることで算出されます。
 
労働生産性が高い企業ほど、効率的な経済活動や働き方ができているとされます。
 
今後、自社の競争力をアップしてより会社の価値を高めるうえで、労働生産性の向上は必須です。
 
会社の労働生産性を向上させれば社員の給与をアップできますので離職率をより低くできます。
また、労働生産性が高い企業ほど今後の成長性にも期待できますから、将来の不安を感じて転職する社員も少なくなるでしょう。
 
つまり、人手不足倒産を防止するには労働生産性の向上が最高の特効薬だといえます。

労働生産性の向上にはITの導入がポイントになる

労働生産性の向上にはITの導入がポイントになる
それでは中小企業が労働生産性を高めるには何が必要なのでしょうか?
 
その解決策のひとつがITの導入です。
 
ニューヨーク連邦準備銀行の分析では、1995年以降にアメリカなどの先進国の生産性が向上している最大の要因はITの発達であると結論付けています。
 

日本の中小企業でもITを積極的に導入している会社は労働生産性が高い

ITを積極的に導入した企業ほど労働生産性が向上する傾向は、日本のデータでも明らかになっています。
 
中小企業庁の調査によれば、大企業を超える労働生産性を持つ中小企業はほかの会社とくらべて設備投資額が高い傾向にあり、特にITの活用を積極的におこなっている会社が多いとのことです。
 
実際、IT投資をおこなっている企業の売上高や経常利益率はそうでない企業を全般的に上回っています。
 
 
中小企業が今後、自社の労働生産性を向上させるためにはITの導入が不可欠であるのはもはや明白です。

※さらに、昨今では従業員の健康状態が生産性に大きな影響を与えることも指摘されています。ご興味のある方は以下のページもご覧ください。
参考ページ:健康経営とは? 意味とメリット、やり方・取り組み例を初心者向けに解説
参考ページ:心理的安全性とは? 意味とGoogleが提唱する作り方・高める方法を解説

中小企業のIT導入には、政府から補助金が支給される場合も!

中小企業のIT導入には、政府から補助金が支給される場合も!
政府も中小企業の労働生産性向上にはITの導入が不可欠であることを把握しており、各種補助金が利用できる場合もあります。
 
以下にその代表例を掲載しますので、自社で利用できないかチェックしてみてもよいでしょう。
 
 
※こちらは2019年6月時点の情報です。次年度以降も同様の補助金制度が利用できるかは不明です。最新情報を知りたい方は、ぜひ「IT導入補助金」や「小規模事業者持続化補助金」でWeb検索してみてください。

労働生産性の向上にはコンテンツマーケティングの推進が有効

訪問者の役に立つ情報を提供することで集客するコンテンツマーケティング

訪問者の役に立つ情報を提供することで集客するコンテンツマーケティング
IT導入のなかでも販路を直接拡大できるWebマーケティングの強化は、中小企業の労働生産性を一気に向上できる可能性を秘めています。
 
そして現在はWebマーケティングのなかでも、コンテンツマーケティングが主流です。
 
コンテンツマーケティングとは、訪問者の役に立つ情報をコンテンツしてWebに掲載することで集客する手法のことです。
 
たとえば、ペットショップのホームページなら「ペット初心者でも飼いやすい犬種ベスト3を紹介!」などの、これから犬を飼いたいと思っている人が求めている情報を発信します。
 
そうすると、Yahoo!やGoogleなどの検索エンジンや、SNSをとおして、そのペットショップの存在を知らない訪問者も集められます。
 
「初心者でも飼いやすい犬種ベスト3」を読んで納得した訪問者は、他にもペットを飼うのに役立つ情報がホームページに掲載されていれば関連ページもクリックするでしょう。
 
各種記事を読んで信頼感を抱いた訪問者の一部は、ペットショップの住所をホームページでチェックして近隣の地区であれば来店します。
 
これがコンテンツマーケティングによる集客の流れです。
 
それでは、なぜコンテンツマーケティングは労働生産性を向上させ、人手不足倒産の防止に効果的なのでしょうか?
具体的にその理由を解説していきます。

1.作成したコンテンツは集客力をいつまでも発揮して会社の財産になる

新聞広告や折り込みチラシ、テレビCM、Web広告などは発信後に時間が経つにつれ、集客力が減少する

新聞広告やテレビCM、Web広告などは発信後に時間が経つにつれ、集客力が減少する
コンテンツマーケティングの最大のメリットが、長期的に集客力・PR力が持続することです。
 
新聞広告や折り込みチラシ、テレビCMなどの広告媒体は、発信直後は強い集客力を発揮しますが、時間が経つにつれ、急激に効果が減衰していきます。
 
これは、料金の支払いを止めれば即座に広告表示が停止される、リスティング広告などのWeb広告でも同じです。

作成したコンテンツは2年経っても、3年経っても集客に貢献しつづける

作成したコンテンツは2年経っても、3年経っても集客に貢献しつづける
ですが、一度作成してホームページ上に公開したコンテンツは、自分が表示を停止しないかぎり、Yahoo!やGoogleなどの検索エンジンから永続的に集客しつづけます。
 
先ほど挙げたペットショップの「初心者でも飼いやすい犬種ベスト3」というコンテンツであれば、「初めて犬を飼いたい」と考えている人が日本でゼロにならないかぎり価値が持続します。
 
このように、2年経っても3年経っても集客効果を発揮しつづける広告媒体は他に存在しません。
 
長期的に集客力を底上げできるコンテンツマーケティングは労働生産性を少しずつ向上させていきます。
 
※なお、「初心者でも飼いやすい犬種ベスト3」のように長期間価値が持続するコンテンツのことをエバーグリーンコンテンツと呼びます。
人手不足倒産を長期的に防止したい方は、ぜひこのエバーグリーンコンテンツの作成を目指してください。以下のページで詳しく解説しています。

2.コンテンツは24時間365日、片時も休まずにお客さまに商品・サービスをプレゼンしてくれる

コンテンツは24時間365日、片時も休まずにお客さまに商品・サービスをプレゼンしてくれる
コンテンツを自社ホームページに公開しておけば、訪問者は必要な情報に24時間・365日、いつでもアクセスできます。
これは、年中無休でお客さまへのプレゼンをしてくれる営業マンや販売員を雇っているようなものです。
コンテンツの拡充は社員・アルバイトに負担をかけずに売上げを強化できます。

3.コンテンツは社員・経営者の知識・経験を保存でき、離職・引退のダメージを軽減できる

当然のことながら、ホームページという営業マン・販売員は自分から退職することは絶対にない

当然のことながら、ホームページという営業マン・販売員は自分から退職することは絶対にない
そしてホームページという営業マン・販売員は決して自分から退職することはありません。
ホームページを閉鎖しないかぎり、永遠に自社のために働きつづけてくれます。
 
これは会社に知識・経験・技術を蓄積し、人手不足倒産を防止するうえでも非常に効果的です。

社員・経営者の知識・経験・技術はいずれ確実に離職・引退で喪失するので、意識的に保存しないと会社の実力が減衰していく

社員・経営者の知識・経験・技術はいずれ確実に離職・引退で喪失するので、意識的に保存しないと会社の実力が減衰していく
なぜなら、会社がこれまで培ってきた知識・経験・技術は意識的に保存しなければ、かならずいつかは消滅するからです。
 
すでにいる社員が転職するだけでその方のナレッジは喪失しますし、転職しないまでも今いる社員はいずれ定年退職します。
経営者ですら、いつかは引退のときを迎えるでしょう。
 
社員や経営者が蓄積した知識・経験・技術は消滅するまえに、何らかの方法で保存しておく必要があります。
 
ですが、中小企業では引き継ぎの期間も数日~1ヶ月程度しか用意できないことも多いです。
これでは表面的な業務のこなし方は継承できても、もっと深い知見・スキルを十分に伝えられません。
 
これでは社員が辞めるたびに相当な量のノウハウが失われていき、いずれ経営の行き詰まりや労働生産性低下による人手不足倒産に追い込まれるでしょう。

社員・経営者の知識・技術は社内資料として死蔵するのではなく、できるだけWebコンテンツとして公開すべき

社員・経営者の知識・技術は社内資料として死蔵するのではなく、できるだけWebコンテンツとして公開すべき
なかでも、顧客にも役立つ知識・技術は社内資料として奥深くにしまっておくよりも、Webコンテンツとして発信してください。
 
社内で資料を死蔵していても、その知識・経験は集客には役に立たず、売上げアップに1円も貢献しません。ですが、Webコンテンツとして広く発信しておけば、検索エンジンを介してその情報を必要としている訪問者を呼び込めます。
 
実際、社内資料をコンテンツ化するのは数多くの企業で用いられている手法です。

コンテンツ作成と社員教育を両立している実例:Yale Appliance社

コンテンツ作成と社員教育を結び付けている中小企業の世界的な成功例をご紹介しましょう。
 
『Webコンテンツマーケティング サイトを成功に導く現場の教科書』ではアメリカのYale Applianceという企業がコンテンツ作成と社員教育をうまく連携させている事例として紹介されています。
 
Yale Appliance社はサイズが大きい冷蔵庫やオーブンなどの据え付け型家電の販売をおこなっている会社です。
 

社員教育マニュアルをお客様向けに書き直してコンテンツ化したら、大反響を獲得

社員教育マニュアルをお客様向けに書き直してコンテンツ化したら、大反響を獲得
Yale Appliance社のスティーブ社長は、あまりにも自社の販売員に家電の知識やトークの経験が不足しているのを憂慮して「家電の売り方」というマニュアルを作成しました。
 
これは「家電を求める顧客がどんな情報を求めているのか」「販売員は顧客の質問に対してどのように回答すればいいのか」のノウハウを集約したものです。
 
最初は社員教育のために用意したマニュアルでしたが、これをもとに「Buying Guide(家電の買い方ガイド)」としてお客様向けに書きなおしたものをホームページ上でダウンロードできるようにしたところ、訪問者から大反響がありました。

社員もコンテンツ作成に参加し、お客様目線で考えるトレーニングにしている

社員もコンテンツ作成に参加し、お客様目線で考えるトレーニングにしている
現在では社長だけでなく、社員も一丸となってホームページ上の記事の執筆に携わっています。
 
コンテンツの作成では、「お客様はどんな情報を求めているのか?」「お客様はどんな視点で商品選びをするのか?」を常に意識しなければならないので、自然とお客様目線が養われ社員のスキルアップにもつながっています。
 
さらに、社員が熱心に作成したコンテンツは検索エンジンやSNSを介して、大量の訪問者を呼び込み集客にも貢献しているそうです。
 
このように、経営者や経験豊富な社員の知識や経験をコンテンツ化してホームページ上に掲載しておけば、社員教育と集客の両面で利用できるのです。
 
社員全員に知識・経験が共有されていけば、中核社員が退職したときのダメージも少なくなりますし、なにより過去に作ってもらったコンテンツが最高の引き継ぎ資料として活用できます。
 
※なお、ここで紹介したYale Appliance社のホームページ活用法はほんの一部です。
 
『Webコンテンツマーケティング サイトを成功に導く現場の教科書』(株式会社日本SPセンター)にはより詳細な情報や、その他の有益な事例が多数掲載されていますので、ご興味のある方にはご一読をお勧めします(ただし、ホームページ運営中級者~やや上級者向けです)。
 

営業社員や販売員、職人、経営者の話をインタビュー・録音してコンテンツ化しよう

営業社員や販売員、職人、経営者の話をインタビュー・録音してコンテンツ化しよう
中小企業のみなさんは、ぜひ営業社員や販売員にインタビューして、セールストークや知識・経験を保存してください。
 
あるいは、実際に手を動かしている職人さんに独自の工夫や、高品質を実現するために心がけていることを訊いてみましょう。
 
また、経営者も自らのノウハウを文書やインタビュー録音などのかたちで、コンテンツ化してください。
 
コンテンツマーケティングの推進は、離職者や中核幹部、経営者引退のダメージを最小限におさえつつ、集客と売上げ拡大も狙える、攻めと守りを両立した施策になるのです。

4.コンテンツが増えるほど集客力が増強され、会社の成長率が高まる

コンテンツが増えるほど集客力が増強され、会社の成長率が高まる
すでにご説明したように、一度公開されたコンテンツは長期的に集客効果・PR効果を発揮します。
そのため、コンテンツを増やせば増やすほど集客力・売上げも向上していきます。
 
たとえ1ヶ月に1ページのコンテンツを追加するだけでも、1年後には12ページのコンテンツ、5年後には60ページのコンテンツを保有していることになるので、集客力は大きく成長しているでしょう。
(もちろん訪問者の役に立つ情報が含まれたコンテンツであることが前提ですが)
 
つまり、会社を着実に成長させて将来性を高めるうえで、コンテンツマーケティングは極めて有効な手段なのです。
ここで、「社員が退職を考えるきっかけ」のアンケートで、第3位が「企業の将来性に疑問を感じた」(35%)だったことを思い出してください。
 
コンテンツマーケティングによる売上げ拡大と堅実な成長が見込めることを社員に示すことができれば、会社の将来性への不安もやわらぐでしょう。

5.ブランドイメージ向上による価格競争からの脱却

中小企業ではおしゃれさやスタイリッシュさとは対極に見える、地道な情報発信こそが自社のブランドを輝かせる

中小企業ではおしゃれさやスタイリッシュさとは対極に見える、地道な情報発信こそが自社のブランドを輝かせる
コンテンツマーケティングの実施は顧客の信頼性を高め、ブランドイメージを向上させます。
 
「ブランド」と聞くと、おしゃれでスタイリッシュな広告をイメージする方が多いかもしれませんが、中小企業におけるブランディングでは、先進的なイメージの形成やおしゃれさ・スタイリッシュさにこだわる必要はありません。
 
むしろ一番重要なのは、その業界のプロフェッショナルとしての信頼感の形成です。
一見泥臭く見えるほどの地道な作業の積み重ねこそが、中小企業のブランドイメージを輝かせます。

中小企業のコンテンツマーケティング成功例:東海バネ工業株式会社様

中小企業のコンテンツマーケティング成功例:東海バネ工業株式会社様
たとえば中小企業のコンテンツマーケティング成功例としてよく名前が挙がる、「東海バネ工業株式会社」様という会社があります。
※弊社がホームページ制作やコンサルティングを担当したお客様ではございません
 
こちらは「オーダーメイドばねの種類」というコンテンツを設け、コイルばね・角ばね・円錐ばねなど、それぞれのばねがどんな特徴を持ちどんな用途でよく使われるかをわかりやすく解説しています。
 
 
それだけでなく、「ばね探訪」というコンテンツでは自社の顧客にインタビューし、どんな会社に自社製品が導入されているのかが詳しくわかるようになっています。
 
 
これらのコンテンツを読めば、東海ばね工業様がばねのプロフェッショナルとしての知識と経験、実績を積み重ねていることが圧倒的な説得力で伝わってきます。
 
これらのコンテンツでは別に高度なWeb知識などは本質ではありません。
社員がこれまで蓄積してきた知識・経験・技術をわかりやすく、熱意を持って伝えているだけです。
 
ですがその結果、東海バネ工業株式会社様は圧倒的なブランド力を勝ち得ており、「ばね オーダーメイド」などの検索キーワードで1位を獲得し、「ばね」のみのキーワードでも検索上位(1ページ目、10位以内)を長年キープしています。

専門的で訪問者の役に立つ情報を豊富に掲載することで、自社のファンが増える

専門的で訪問者の役に立つ情報を豊富に掲載することで、自社のファンが増える
中小企業のブランディングにおいて、流麗で個性的なデザインのホームページなどは必須ではありません。
 
それよりもっと大事なのは、その分野のプロフェッショナルとしての知識・経験・実績を求めている方へ、ただひたむきに提供しつづけることなのです。
 
有益なコンテンツを発信しつづければ「こんなに専門的で役に立つ情報を、無料でわかりやすく紹介してくれるなんて!」と感じた訪問者は、みなさんの会社に信頼感を抱き、ファンになります。
 
そうやって得た自社のファンはFacebookやTwitter、InstagramなどのSNSで「この会社の記事が参考になった」「●●を買うなら、この会社がオススメ」と、こちらから依頼しなくても自発的に情報を拡散してくれます。

価格競争による人手不足倒産を防ぐには、ブランディングは不可欠

価格競争による人手不足倒産を防ぐには、ブランディングは不可欠
会社・商品・サービスのブランド価値が高まれば、多少価格が高くても顧客から選んでもらえるようになるので、競合他社へ打ち勝つことができるのです。
 
安易な値下げに頼った販売戦略を続けていては労働生産性の向上は不可能ですし、今後さらに人手不足が深刻化して最低賃金などが上昇していく状況では、かならず通用しなくなります。
 
会社・商品のブランド価値向上は値下げ競争から脱却して人手不足倒産を防ぐには不可欠なのです。

不特定多数の人に向けたPRよりも、自社の顧客層の要望・お悩み・疑問を解決できるコンテンツを整備しよう

不特定多数の人に向けたPRよりも、自社の顧客層の要望・お悩み・疑問を解決できるコンテンツを整備しよう
ただし、繰り返しになりますが中小企業のブランディングではイメージ重視のおしゃれなデザインのホームページや、テレビCMは必要ありません。
 
不特定多数の人に広告で情報をバラまいて知名度を向上させても効果が薄いです。
 
それよりも特定の要望・お悩み・疑問を抱えている人に対して、適切な情報を伝え、その方々に信頼できるプロだと認識してもらう。
 
これが中小企業に最適なブランディングなのです。
 
以上のように、コンテンツマーケティングを実施すれば社内の労働生産性・成長性を大きく高められます。

人手不足倒産対策は、低コストで手間がかからないGoogleしごと検索から始めよう

人手不足倒産対策は、低コストで手間がかからないGoogleしごと検索から始めよう
ここまで、人手不足倒産が起こる原因と、自社が人手不足倒産に追い込まれないための対策についてご紹介してきました。
 
人手不足倒産を防止する対策のなかでも、とりわけ即効性が高く始めやすい施策が「Googleしごと検索」などの無料求人メディアの活用です。
 
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