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ブラックハットSEOとホワイトハットSEOの違いとは? 本当に企業ホームページのアクセス数を増やせるSEO対策の方法を解説!

更新日:2024.09.30
ブラックハットSEOとホワイトハットSEOの違いとは?
SEO対策はブラックハットSEOとホワイトハットSEOの2種類に大別されます。
 
ですが、現在は被リンクの大量設置などを駆使したブラックハットSEOは逆効果で、検索ユーザーの役に立つコンテンツを増やすホワイトハットSEOが主流になっています。
 
一時は隆盛していたブラックハットSEOがなぜ衰退したのか? そして、長期間アクセス数を集められるホワイトハットSEOのやり方について解説します。

目次

 
 

ブラックハットSEOはなぜ衰退し、ホワイトハットSEOが主流となったのか?

ブラックハットSEOとは?

ブラックハットSEOとは?
ブラックハットSEOとは、質の低いコンテンツの検索順位を不正な方法によって上昇させるテクニックのことです。
 
Yahoo!やGoogleなどの検索エンジンは、基本的にクオリティの高いページを上位に表示しようとします。
 
しかし、ブラックハットSEOでは検索エンジンのアルゴリズム(検索順位を決定する計算式のこと)の穴を突き、本来のクオリティに見合わない順位を獲得することを目論みます。
 
※話の前提となりますが、SEO(検索エンジン最適化)とはYahoo!やGoogleなどの検索エンジンからアクセスを集めるための手法のことです。
以下のページで詳しく解説していますので、初心者の方はぜひこちらもご覧ください。

ブラックハットSEOの具体的な手法とは?

ブラックハットSEOには、具体的には以下のようなテクニックが存在します。
 
  • 被リンクの大量設置
  • コピーコンテンツ
  • 隠しテキストや隠しリンク
  • キーワードを不自然に詰め込んだ文章(ワードサラダ)
  • 検索エンジン向けの特別なページを表示する行為(クローキング)
 
このなかでも、最も代表的なブラックハットSEOのテクニックが被リンクの大量設置でしょう。
 
これは「多くのリンクを貼られているページほど、検索上位に表示する」という検索エンジンのアルゴリズムを利用して、ページの順位をつり上げようとするものです。

なぜGoogleは被リンクを検索順位の判定で重視しているのか

被リンクの検索順位上昇効果は、GoogleだけではなくYahoo!でも発生する

被リンクの検索順位上昇効果は、GoogleだけではなくYahoo!でも発生する
ちなみに、現在はYahoo!もGoogleの検索エンジンを利用しているので、二つの検索エンジンの順位は基本的には同じになります(ただし、Yahoo!の場合、検索結果に「Yahoo!知恵袋」などが優先して挿入されることがあるので、微妙に差異が生じることもあります)。
 
つまり、被リンクによる検索順位上昇効果はYahoo!でも同様に発生します。
 
それでは、なぜGoogleは被リンクを重視するアルゴリズムを組みこんでいるのでしょうか?

アルゴリズムはプログラムにすぎないので、人間的な目線でページを評価できない

被リンクを利用すれば、人間的な評価を検索順位に取り入れやすい
それは、人間目線で役に立つ・面白いページを評価するためです。
 
Googleのクローラー(世界中のホームページの情報を収集するコンピュータープログラム)は、各サイトの情報を読み取ると、そのデータをGoogle本部のコンピューターに持ち帰ります。そして、アルゴリズムがページのクオリティを判定して検索順位を決定します。
 
しかし、このアルゴリズムはコンピュータープログラムにすぎないので、人間の価値観にもとづいた評価ができません。
 
記事Aと記事Bがあったときに、どちらのページが検索ユーザーの役に立つのか? あるいはどちらが面白いのか?という主観的な評価は下しようがないのです。
 
※クローラーやアルゴリズム、インデックスの関係については、以下のページで詳しく解説しています。
そこで、Googleが考えたのがそのページに貼られている被リンクを測定するという方法です。
 
記事Aと比較して記事Bに貼られているリンクが多い場合、「記事Bのほうが役に立つ・あるいは面白いから、多くの人が紹介してリンクがたくさん貼られているのではないか」という推測が成り立ちます。
 
被リンクを順位の評価に取り入れることで、人間的な目線でクオリティの高いページを評価できるようになるのです。

多くのサイトから紹介されて被リンクが付いているBのほうが人気が高いと推測

多く被リンクが付いているサイトのほうが高く評価される

Google創業者のラリー・ペイジとサーゲイ・ブリンは、学術論文の評価の考え方を検索エンジンのアルゴリズムに取り入れた

Google創業者のラリー・ペイジとサーゲイ・ブリンは、学術論文の評価の考え方を検索エンジンのアルゴリズムに取り入れた
ちなみに、この被リンクを利用したコンテンツクオリティ判断は、学術論文の引用の考え方から着想を得ています。
 
研究の世界では、多くの研究者に引用されている論文ほど、評価が高くなります。
 
被引用数が多いということは、それだけ多くの研究者に影響を与え、高い評価を得ていることになるからです。
 
Googleの創業者であるラリー・ペイジとサーゲイ・ブリンの二人は、スタンフォード大学の学生であったため、この学術論文の評価方法を検索エンジンのアルゴリズムに取り入れたとされています。

被リンクを検索順位の評価基準とすることで、Googleの検索精度は圧倒的に高まりGoogle一強時代を築いた

被リンクを検索順位の評価基準とすることで、Googleの検索精度は圧倒的に高まりGoogle一強時代を築いた
被リンクを検索順位の評価基準にすることで、「Googleの検索結果は他の検索エンジンと比べて、とても使いやすい!」との評判が広がり、検索ユーザーから圧倒的な支持を得ることになりました。

後発の検索エンジンだったGoogleが、他社の検索エンジンを追い抜き一強時代を築き上げた一因が、被リンクを評価基準に取り入れることだったのです。
 
グーグルネット覇者の真実

グーグルネット覇者の真実

  • 作者:スティーヴン・レヴィ/仲達志
  • 出版社:CCCメディアハウス
  • 発売日: 2011年12月

ブラックハットSEOでは、被リンクを重視するアルゴリズムを利用して検索順位を高めた

ブラックハットSEOでは、大量のリンクをつけて人気があるページであるかのように見せかける

ブラックハットSEOでは、大量のリンクをつけて人気があるページであるかのように見せかける
このように、被リンクは検索エンジンの利便性を高める重要な要素だったわけですが、SEO業者はそのアルゴリズムを悪用しました。
 
すなわち、大量の被リンクをページにつけることで、クオリティが高く人気なページであるように見せかけたのです。
 
これがブラックハットSEOの被リンク施策です。

2000年代には被リンクのみに頼るブラックハットSEO業者が乱立した

2000年代には被リンクのみに頼るブラックハットSEO業者が乱立した
2000年代には、被リンクを用いたブラックハットSEOをおこなう業者が乱立しました。
 
ブラックハットSEOの最大の利点が実行に手間がかからないことです。
 
多少Webの知識がある業者なら、造作もなく被リンクを大量生産できます。
Webマーケティングの深い知識や経験、良質なコンテンツを作る熱意なども必要ありません。
 
このため、ブラックハットSEOは非常に利益率が高く、参入しやすい事業でした。

ブラックハットSEOが横行した結果、低品質なコンテンツが検索上位を独占するようになった

ブラックハットSEOが横行した結果、低品質なコンテンツが検索上位を独占するようになった
しかし、このようなブラックなSEO業者が横行すると、Yahoo!やGoogleの検索結果はどうなるでしょうか?
 
そう、被リンクに頼った低クオリティのコンテンツが検索上位を独占するようになったのです。
 
このような状況では、役に立つ良質なコンテンツを真面目に作ろうとする人々も減少していきます。
 
どんなに熱意をもってコンテンツを作っても、被リンクを大量につけたページに一瞬で検索順位を追い抜かれてしまうからです。
 
たとえば、カンニングが全く取り締まられず、ペナルティもない試験を想像してみてください。
どれだけ答えを盗み見ても失格にならないなら、だれもがカンニングするようになり、真面目に勉強する人は早晩いなくなるでしょう。
 
ブラックハットSEOが横行すると、検索の世界で真摯なコンテンツ作成者が報われない事態が実現してしまうのです。

Googleはペンギンアップデートとパンダアップデートで、ブラックハットSEOを大々的に取り締まった

ブラックハットSEOによる検索結果の汚染は、Googleにとっても深刻なダメージを与える

ブラックハットSEOによる検索結果の汚染は、Googleにとっても深刻なダメージを与える
検索ユーザーが求めるページではなく、ブラックハットSEOで不正に順位を上げたページばかりが、検索上位を独占する——、このような事態をGoogleは憂慮しました。
 
Googleの収益の大部分は、リスティング広告(検索連動型広告)によって生み出されています。
 
もし、ブラックハットSEOによる検索結果の汚染が進み、検索ユーザーがGoogleから他の検索エンジンへ流れてしまったら、売上げに深刻な被害が発生します。
 
それを未然に防ぐため、GoogleはブラックハットSEOへの対抗措置を打ち出しました。
それがペンギンアップデートパンダアップデートです。

ペンギンアップデートとは?

ペンギンアップデートとは?
ペンギンアップデートは自作自演の被リンクや、有料の被リンクを取り締まるアルゴリズムです。
 
これにより、サテライトサイトなどを利用して大量の被リンクを得る行為や、過剰な相互リンクなどのSEOのためだけに行われているリンクプログラムを多用していたサイトは大打撃を受けました。

パンダアップデートとは?

パンダアップデートとは?
パンダアップデートは、他のサイトをコピーしたコンテンツや、ユーザーにとって価値がない低品質なコンテンツを取り締まるアルゴリズムです。
 
特にキーワードを文脈を無視して詰め込んだワードサラダや、そのようなコンテンツを量産するコンテンツファームなどがペナルティを受けるようになりました。

ペンギンアップデートとパンダアップデートの実施で、ブラックハットSEO業者は壊滅的な被害を受け、次々と倒産した

ペンギンアップデートとパンダアップデートの実施で、ブラックハットSEO業者は壊滅的な被害を受け、次々と倒産した
ペンギンアップデートとパンダアップデートの実施により、ブラックハットSEOを駆使していたホームページの多くが壊滅的な被害を受けました。
 
それまで検索上位を獲得していたのにペナルティを受けて、一気に圏外まで検索順位がガタ落ちしたのです。
 
これにより、被リンク販売などのブラックハットSEOに依存していた業者は、次々に倒産に追い込まれました。

ブラックハットSEOの衰退と、ホワイトハットSEOの台頭

ブラックハットSEOの衰退と、ホワイトハットSEOの台頭
小手先のSEO対策に依存したページが検索上位から姿を消していったのと入れ替わりに、順位を大幅に上昇させたページも存在しました。
 
それは、検索ユーザーの役に立つ情報に富み、熱意を持って文章が書かれている、クオリティの高いページたちです。
 
ペンギンアップデートとパンダアップデートによって、真面目に作られたコンテンツが正当な評価を受ける時代が到来したのです。
 
検索エンジンの性能向上は、SEO対策の潮流を一変させ、「訪問者にとって有益な情報を、丁寧にページ化してコンテンツを増やしていく」という正攻法がSEO対策の主流になりました。
 
これをホワイトハットSEOと呼びます。
 
※なお、「コンテンツとは結局何なのか?」「アクセス数を集められるコンテンツの作り方」などについては、以下のページで詳しく解説していますので、こちらもご覧ください。

悪質なキュレーションサイト問題 ~ペンギンアップデートとパンダアップデート後のブラックハットSEO~

近年のブラックハットSEOとして、2016年末の悪質なキュレーションサイト問題がある

近年のブラックハットSEOとして、2016年末の悪質なキュレーションサイト問題がある
しかし、ペンギンアップデートとパンダアップデートの導入後も、ブラックな手法で簡単に検索上位を狙う試みが止むことはありませんでした。
 
そのなかでも近年特に話題になったのが、2016年末にテレビやラジオ・新聞などでも広く報道された、悪質なキュレーションサイト問題です。
 
キュレーションサイトとは、他のサイトやブログに掲載されている情報をまとめて記事を作るサイトのことです。

悪質なキュレーションサイトは低賃金で大量のコンテンツを作成し、検索上位を独占していた

悪質なキュレーションサイトは低賃金で大量のコンテンツを作成し、検索上位を独占していた
キュレーションサイト自体は訪問者に対して有益なものであれば、特に悪いものではないのですが、一部の悪質なキュレーションサイトがSEO対策の手法を利用して質の低いコンテンツで検索上位を独占していたのが問題視されたのです。
 
悪質なキュレーションサイトは、インターンの学生やクラウドソーシング(ネット上でできる作業の外注サービス)を利用して、1文字あたり0.2円といった低賃金で記事を大量生産させていました。
 
Googleはコンテンツが豊富に掲載されているサイトを高評価する傾向にあります。
 
これらのキュレーションサイトは1ヶ月につき1800ページものコンテンツを追加するという物量作戦によって、検索順位1位を次々に獲得していきました。
 
多くの記事で検索上位を獲れば、膨大な量のアクセスがサイトに流れ込みます。
キュレーションサイトはそれを利用して、Googleアドセンスやアフィリエイトなどのネット広告から巨額の収益を得ていたされています。

しかし、他サイトの盗用や誤った情報の流布が問題視され、多くのキュレーションサイトが閉鎖に追い込まれた

しかし、他サイトの盗用や誤った情報の流布が問題視され、多くのキュレーションサイトが閉鎖に追い込まれた
しかし、低い人件費で粗製乱造されたコンテンツは極めて低品質で、以下のような様々な問題を引き起こしました。
 
  • 他のサイトやブログのコンテンツを無断でコピー&ペーストしていた例が散見され、著作権の問題を引き起こした
  • 専門知識を持たない素人がコンテンツ作成に携わったため、内容の間違いが多くデマを世間に流布してしまった
  • 特に医療系・健康系のサイトで誤情報が蔓延していた点が問題視された
 
これらの点がネット上で炎上して話題になり、多くのキュレーションサイトが閉鎖に追いこまれました。
 
また、批判の矛先の一部はキュレーションサイトだけでなく、Googleにも向かいました。
低品質なコンテンツや明らかに信頼性に欠けるコンテンツを見抜くことができず、上位表示させてしまったことについて、Googleへの失望と落胆の声が集まりました。

Googleは悪質なキュレーションサイトや信頼性の低いコンテンツへの対抗策を講じた

検索ユーザーの失望の声を受け、Googleは迅速にアルゴリズムのアップデートをおこなった

検索ユーザーの失望の声を受け、Googleは迅速にアルゴリズムのアップデートをおこなった
検索ユーザーの声を受けて、日本のGoogleは2017年2月に大きなアルゴリズムのアップデートをおこないました。
 
以下にGoogleが公式発表した文面を引用します。
特に注目していただきたい部分は弊社側で太字にしています。

引用:Googleによる2017年2月のアルゴリズムアップデートの公式発表

『Google は、世界中のユーザーにとって検索をより便利なものにするため、検索ランキングのアルゴリズムを日々改良しています。
 
もちろん日本語検索もその例外ではありません。
その一環として、今週、ウェブサイトの品質の評価方法に改善を加えました。
 
今回のアップデートにより、ユーザーに有用で信頼できる情報を提供することよりも、検索結果のより上位に自ページを表示させることに主眼を置く、品質の低いサイトの順位が下がります。
 
その結果、オリジナルで有用なコンテンツを持つ高品質なサイトが、より上位に表示されるようになります。
 
今回の変更は、日本語検索で表示される低品質なサイトへの対策を意図しています。
このような改善が、有用で信頼できるコンテンツをユーザーに提供する皆さんを、正当に評価するウェブのエコシステム作りの助けとなることを期待しています。
 
この変更で、Google が認識する日本語検索の問題すべてを解決できるとは考えていません。検索品質向上のために、継続的にサイトの品質評価アルゴリズムのさらなる改善を行って参ります。』
 

2017年12月には、医療・健康系の情報について専門家が書いた記事を高評価するアップデートを実装

2017年12月には、医療・健康系の情報について専門家が書いた記事を高評価するアップデートを実装
さらに、2017年12月には医療・健康系の検索では医療従事者や医療機関などのプロフェッショナルが書いた、信頼性が高い記事をより上位に表示するアップデートも実施しました。
 
こちらも以下に引用します。特に注目していただきたい箇所はこちらで太字にしています。

引用:Googleによる2017年12月のアルゴリズムアップデートの公式発表

『Google では、今週、日本語検索におけるページの評価方法をアップデートしました。
 
この変更は、医療や健康に関する検索結果の改善を意図したもので、例えば医療従事者や専門家、医療機関等から提供されるような、より信頼性が高く有益な情報が上位に表示されやすくなります。
 
本アップデートは医療・健康に関連する検索のおよそ 60% に影響します。
Google では、医療や健康だけに限らず、今後も継続的に検索の改善に取り組んで行きます。
 
現在、毎日数百万件以上の医療や健康に関する日本語のクエリが Google で検索されています。
 
これを分析してみると、医療の専門用語よりも、一般人が日常会話で使うような平易な言葉で情報を探している場合が大半です。日本のウェブには信頼できる医療・健康に関するコンテンツが多数存在していますが、一般ユーザー向けの情報は比較的限られています。
 
もし、あなたが医療関係者で、一般のユーザーに向けたウェブでの情報発信に携わる機会がありましたら、コンテンツを作る際に、ぜひ、このような一般ユーザーの検索クエリや訪問も考慮に入れてください。
 
ページ内に専門用語が多用されていたら、一般ユーザーが検索でページを見つけることは難しくなるでしょう。内容も分かりづらいかもしれません。
 
ユーザーがあなたのサイトを見つけるために使用している検索キーワードのリストは、Search Console で確認することができます。
 
もし、そのリストが専門用語で占められていたら、一般ユーザーの多くはあなたのサイトの情報にアクセスできていない可能性があります。
 
Google では、アルゴリズムの改善やウェブマスターへの情報提供などを通じ、検索の改善に日々努めています。もし問題のある検索結果を見つけた場合には、デスクトップでは「フィードバックを送信」から、モバイルの場合は「ご意見・ご要望」からお知らせください。検索を改善するための情報として活用させて頂きます。』
 
 
以上の引用箇所では、専門家の知見によって作成された信頼性が高いコンテンツを重視すること、そしてユーザーが使用する検索クエリ(検索キーワードのこと)を想定しながらページを作る重要性が喚起されています。
 
これは、医療・健康系のコンテンツだけでなく、一般の企業ホームページ運営でも参考になる部分です。

ブラックハットSEOは遅かれ早かれGoogleに見抜かれ、検索順位を下落させてしまう

ブラックハットSEOは遅かれ早かれGoogleに見抜かれ、検索順位を下落させてしまう
以上の引用記事では、いずれでもキュレーションサイトは名指しされていませんが、二つのアップデートの実施後、多くのキュレーションサイトが順位を下落させた現象が確認されています。
 
低品質なコンテンツを大量投入して検索上位を埋め尽くすという行為は、被リンクこそ悪用していないものの、検索ユーザーの利便性を大きく妨げる迷惑行為(スパム行為)です。
 
スパム行為は2017年におこなわれたアップデートを見ればわかるように、遅かれ早かれGoogleに見破られ、ペナルティを受けて検索順位を急落させてしまいます。
 
Googleはこれまでの公式発表のなかで「検索エンジンの順位のほうを向くのではなく、ユーザーのほうを向いてコンテンツを作るべきだ」というメッセージを再三発信しています。
 
自分が進めようとしているSEO対策がブラックハットSEOかどうか不安になったときは、その施策によってユーザーが喜ぶかどうかを考えてみてください。
 
もしユーザーに対して何のメリットもなく、検索順位上昇だけを意識した施策であるなら、それはブラックハットSEOや無意味な施策である可能性が高いでしょう。

ホワイトハットSEOの基本的施策

ホワイトハットSEOの中心である、コンテンツSEOとは何か?

検索ユーザーが欲している情報をコンテンツ化し、集客を狙うのがコンテンツSEO

検索ユーザーが欲している情報をコンテンツ化し、集客を狙うのがコンテンツSEO
現在のSEO対策ではホワイトハットSEOのなかでも、コンテンツSEOと呼ばれる施策が中心になっています。
 
これは、検索ユーザーが欲している情報をコンテンツ化して公開し、有益なコンテンツを増加させていって潜在顧客を広く集客するというものです。
 
コンテンツSEOの進め方
  1. 自社の商品・サービスの潜在顧客が何を求めているのかを分析する
  2. どのようなキーワードで潜在顧客が検索するかを予測する
  3. そのキーワードで検索する人のニーズを満たせる内容のページを作成する
 
コンテンツSEOでは、以上のプロセスを繰り返してホームページのコンテンツを厚くしていき、アクセス数を増加させます。

コンテンツSEOではスモールキーワードを積み重ねて集客するので、アクセス数を安定して増やせる

コンテンツSEOではスモールキーワードを積み重ねて集客するので、アクセス数を安定して増やせる
被リンクに頼ったブラックハットSEOがビッグキーワードや少数の種類のキーワードで上位を狙う傾向が強いのに対し、コンテンツSEOでは複合キーワードなどのスモールキーワードを多数積み重ねることでアクセス増を目指します。
 
コンテンツSEOではアクセス数の爆発的な増加はありませんが、そのかわりに検索順位の乱高下が起こりづらく、着実に集客力を維持できます。
 
※コンテンツSEOや、ビッグキーワードとスモールキーワードについては、以下のページで詳しく解説していますのでこちらもご覧ください。

今後SEO対策はコンテンツマーケティングの一環としての運用が重要になる

今後SEO対策はコンテンツマーケティングの一環としての運用が重要になる
さらにコンテンツをSEO対策だけでなく、より広いフィールドで活用するのが、コンテンツマーケティングです。
 
コンテンツマーケティングでは作成したコンテンツを以下のように幅広い分野で活用し、効果を引き出します。
 
【コンテンツマーケティングの代表的な施策】
  • SEO対策による集客(コンテンツSEO)
  • FacebookやTwitterなどのSNSによる拡散
  • 商談やセミナーでの提案書やPowerPointへの流用
  • 会社案内資料やパンフレットへの流用
  • ホワイトペーパー化によるリード(お問い合わせ)獲得
 
 
現代のWebマーケティングでは、SEO対策単体の重要性は薄れており、コンテンツマーケティングによる統合運用が必須になっています。
 
SEO対策自体が、今後はコンテンツマーケティングの中の一分野へと、吸収合併されるとみて間違いないでしょう。

オウンドメディアの隆盛

オウンドメディアでは商品の売り込みではなく、ユーザーにとって役に立つ

オウンドメディアでは商品の売り込みではなく、ユーザーにとって役に立つ
近年、Webマーケティングの世界ではオウンドメディア(Owned Media)という言葉が注目されています。
 
これは「自分たちのメディア」という直訳が示すように、テレビや新聞などのマスコミや広告に頼らない、自社が運営するブログやウェブマガジンなどの独自メディアのことです。
 
特にオウンドメディアで重視されているのは、商品の売り込みだけに偏らず、ネットユーザーに楽しんでもらい、ためになると感じてもらうコンテンツを広く配信していく姿勢です。
 
とおり一遍の会社概要しか掲載されていない企業ホームページや、売り込みしかしていないネットショップはオウンドメディアとはいえません。

現代では広告に対する拒否感がかつてないほど高まっている

現代では広告に対する拒否感がかつてないほど高まっている
広告やマスコミによるCMでは、掲載スペースや放送できる秒数が厳しく制限されているため、売り込みに特化した情報しか発信できません。
 
しかし、現代人は数十年前とは比較にならないほどの情報の洪水にさらされているので、広告に対する拒否感が強まっています。
 
情報の押し付けや売り込みへの反発感がかつてないほど高まっているのです。

オウンドメディアでは売り込みよりも、まずは潜在顧客との接点を持ち自社のことを知ってもらうことに注力する

オウンドメディアでは売り込みよりも、まずは潜在顧客との接点を持ち自社のことを知ってもらうことに注力する
そのような顧客の傾向に適応して生み出された手法がコンテンツマーケティングであり、オウンドメディアです。
 
オウンドメディアでは、直接的な商品の売り込みよりも、潜在顧客との接点を確保することを重視します。
 
特に中小企業の場合、潜在顧客のほとんどはみなさんの会社や商品・サービスのことを知りませんし、興味も持っていません。
 
このような関心度が低い状況で、商品・サービスを押し売りしても、売上げがアップするどころかほとんど効果がないまま終わるのは目に見えています。
 
そこで、オウンドメディアではいったん商品・サービスの売り込みという狭い視野から離れて、広く顧客との接点を作ることに注力します。

潜在顧客の疑問やお悩みを解消するコンテンツを掲載すれば、あとはお客様のほうから検索エンジンを介して訪問してくれる

潜在顧客の疑問やお悩みを解消するコンテンツを掲載すれば、あとはお客様のほうから検索エンジンを介して訪問してくれる
つまり、オウンドメディアでは自社の顧客になりうる人々が抱えていそうな、お悩み・課題・疑問に答えるコンテンツを用意するのです。
 
すると、それまでまったく自社の商品・サービスを知らなかった人もブログ等のオウンドメディアや企業ホームページを訪れるようになります。
自分の悩みや課題を解決してくれそうな情報がそこにあれば、潜在顧客はYahoo!やGoogleを介して見つけてくれるからです。
 
そして質の高いコンテンツを増やすほど、リピーターも増え商品・サービスに興味を持つ人も増加します。

売り込みではない良質なコンテンツは、FacebookやTwitterでも拡散を促進しやすい

売り込みではない良質なコンテンツは、FacebookやTwitterでも拡散を促進しやすい
また、良質な情報提供はSEO対策だけでなく、SNSマーケティングの面でも有効です。
 
商品・サービスの売り込み記事はFacebookやTwitterでの拡散が極めて難しい傾向にあります。
 
「売り込み記事をシェア・リツイートすると、友人や知人への印象が悪くなってしまうのではないか・・・?」との懸念があるからです。
 
しかし、売り込み要素を抑えて訪問者の課題を解決することに注力しているコンテンツであれば、
抵抗なくシェアされるのでより広範囲に情報が拡散します。
 
※良質なコンテンツの活用が、特に中小企業で集客するうえでは重要になります。
さらに、コンテンツの拡充は集客だけでなく、お問い合わせの省力化や顧客育成など業務の効率化にもつながります。
以下のページで詳しく紹介していますので、こちらもご覧ください。

ホワイトハットSEOでアクセスを集める方法とは?

SEO対策で集客を増やせない企業ホームページの8割は、コンテンツが不足している

十分な情報が掲載されていないホームページでは、SEO対策の集客は確実に苦戦する

十分な情報が掲載されていないホームページでは、SEO対策の集客は確実に苦戦する
  • 「ホームページはあるけど、アクセス数が全然増えない・・・」
  • 「Yahoo!やGoogleから集客できない・・・」
 
以上のような課題を抱えている会社の多くは、良質なコンテンツの不足に原因があります。
 
事業紹介や商品紹介のページが1ページしか存在せず、それ以外に検索ユーザーの疑問・お悩みに答えるコンテンツも皆無・・・という状況ではいつまで経ってもアクセス数は増えないでしょう。

お客様目線で自社のホームページを見直してみると、コンテンツの不足がいたるところで見つかるはず

お客様目線で自社のホームページを見直してみると、コンテンツの不足がいたるところで見つかるはず
みなさんが一般消費者としてインターネットを使うときのことを思い出してみてください。
 
記事が数本しかないニュースサイトに何度もアクセスしようと思いますか?
動画が数本しかアップされていない動画サイトを、積極的に利用しようと思うでしょうか?
 
答えはNoのはずです。
 
このような一般ユーザー視点、お客様目線は企業ホームページの運営やWebマーケティングでは非常に大事です。
自社の思惑や論理にとらわれるのではなく、徹底したお客様目線で企業ホームページを見直してみてください。
 
情報の不足や、訪問者の不満点がいくつも見つかるはずです。
 
※結局、SEO対策ではページ数(コンテンツ数)が少なければアクセス数を増やすことはできません。
ページ数の重要性については、以下のページでも詳しく解説していますのでぜひご覧ください。

まずは商品・サービスの紹介ページを作りこみ、完了したらオウンドメディアの構築を目指す

まずは商品・サービスの紹介ページを作りこみ、完了したらオウンドメディアの構築を目指す
とはいえ、オウンドメディアより先に商品・サービスのページができあがっていないと、集客しても売上げにはつながりません。
 
実際、良質なコンテンツの提供以前に、商品・サービスのページが薄すぎるホームページが少なくないのです。
 
まずは、商品・サービスのページを営業社員のトークと遜色ないレベルまで、詳細に作りこみましょう。
 
  • 複数の商品やサービスがあるのに、1ページにまとめられていませんか?
  • せっかくの商品・サービスの良いところが、たったの1行で済まされていませんか?
  • お客様が納得してお金を支払いたいと思うほど、十分な情報が掲載されているでしょうか?
 
 
以上の点を意識しながら、もう一度自社のホームページを見直して、商品・サービスの紹介を充実させてください。
 
そして、ひととおりの商品・サービスのページを追加し終えたら、売り込みではない課題解決型のページを増強していきましょう。
 
※ページを作成するときは、titleタグやmeta descriptionタグをきちんと設定すれば、より効率的にアクセス数を増やせます。
以下にその方法を解説していますので、こちらもご覧ください。

企業ホームページのホワイトハットSEOでは、専門家としての知識やノウハウの公開が中心になる

少なくとも初心者のうちは、企業サイトで面白コンテンツの集客は狙わないほうがいい

少なくとも初心者のうちは、企業サイトで面白コンテンツの集客は狙わないほうがいい
ホワイトハットSEO、およびコンテンツマーケティングでは、面白いコンテンツや役に立つコンテンツの発信が重要である、というお話をしました。
 
しかし、企業ホームページや企業のオウンドメディアでは、少なくとも初心者のうちは「面白コンテンツ」を狙うのはあまりおすすめしません。
 
いわばfunnyなコンテンツは当たりはずれが大きいうえに、ひとつ間違えれば企業イメージを損ないかねないからです。最悪のケースでは、炎上という事態も引き起こします。
 
そのうえ、もし面白コンテンツの発信に成功して大量のアクセス数を獲得したとしても、本来の商品・サービス分野とコンテンツの内容がかけ離れていれば、訪問者のファン化は望めず、お問い合わせなどのコンバージョンや売上げにもつながりません。

企業ホームページのホワイトハットSEOでは、専門家の視点での課題解決を中心にすべき

企業ホームページのホワイトハットSEOでは、専門家の視点での課題解決を中心にすべき
企業ホームページのホワイトハットSEOの基本戦略は、面白コンテンツで一時的なバズを狙うのではなく、業界の専門家としての知見やノウハウを公開し、コツコツと信頼感を積み上げることです。
 
「ウチに特別な知識やノウハウなんてあっただろうか・・・?」と不安に思われる方も多いかもしれません。
 
そんなときは、日々の商談や電話対応でお客様からよく受ける質問を思い出してください。
 
お客様がよくする質問や相談は普遍性が高く、同じような疑問やお悩みを持っている潜在層が多いことを意味します。

お客様からのよくある質問を拾い集めれば、ニーズが確実にある良質なコンテンツになる

お客様からのよくある質問を拾い集めれば、ニーズが確実にある良質なコンテンツになる
そして、多くの人々を悩ませている疑問や課題を解決できる回答は、一般の方では真似できないプロフェッショナルならではの知識・ノウハウです。
 
お客様が理解できていない箇所・疑問に思っている内容にピンポイントに応えるようなコンテンツを作成し、公開すれば検索エンジンからの流入が期待できます。
 
まずは、営業社員や販売員、電話対応担当の社員などにヒアリングし、どんなお悩みや疑問をお客様が抱えているのかをできるだけ多く拾い上げましょう。
 
そうやって地道に収集した質問が、年間で数百人・数千人を集客するコンテンツの種になります。
 
※さらに、そのようなコンテンツは疑問や課題が世の中からなくならないかぎり、何年経っても集客することができます。
このような長期的にアクセスを集めるコンテンツのことを、エバーグリーンコンテンツと呼びます。
エバーグリーンコンテンツの作り方を詳しく知りたい方は、以下のページもご覧ください。

検索ユーザーの疑問や課題に対して、自社ができる全力の回答がホワイトハットSEOになる

険悪ユーザーの疑問や課題に対して、自社ができる全力の回答がホワイトハットSEOになる
質問の収集が完了したら、そのなかの一つをピックアップしてその質問に対して自社が出せる全力の回答を作成してください。
 
この時点では、企業ホームページに直接文章を書きこむのではなく、Wordやメモ帳で下書きを作るのがよいでしょう。
 
長時間のパソコン作業が苦手な人には手書きで原稿を書いてもらい、他の人にテキストに起こしてもらっても構いません。

自社だけのオリジナルな情報がホワイトハットSEOを加速させる

自社だけのオリジナルな情報がホワイトハットSEOを加速させる
コンテンツの原稿を作るときのコツは、他社のサイトではマネできないオリジナルな情報を盛り込むことです。
 
【自社オリジナルな情報の例】
  • 実際に自分が業務を進めたときの経験談
  • お客様からいただいた声
  • 専門分野に対する自分なりの意見
 
以上のような競合他社と差別化できる情報をコンテンツには盛り込んでください。
競合他社のサイトと代り映えしない、表面的な情報しか掲載されていないコンテンツを検索エンジンは高く評価しません。
そのような無個性なページを、あえて検索上位に掲載する意味がないからです。
 
自社の知識や経験をフル動員して、オリジナルな情報をコンテンツに含めるようにしましょう。

ホワイトハットSEOの基本は、どんな質問があるかを考え、それに対する良質な回答を提供すること

検索エンジンの本質はQ&Aにある

検索エンジンの本質はQ&Aにある
ここで検索エンジンの本質を確認してみましょう。
 
検索ユーザーは自分が抱えている疑問やお悩みを解消するために、Yahoo!やGoogleにキーワードを入力します。
 
これはいわば、検索ユーザーが質問をしている状態です。
 
それに対し、検索エンジンは入力されたキーワードから、検索ユーザーが求めている情報を推測し、その答えとなる情報をまとめて提示します。
 
これは、検索エンジンが回答をしている状態です。
 
つまり、検索ユーザーと検索エンジンはQ&A、質問と回答をおこなう関係性にあります。
検索ユーザーと検索エンジンはQ&Aの関係にある

検索エンジンはQ&Aという本質は、何年経ってもどれだけアルゴリズムがアップデートされても、変化しない

検索エンジンはQ&Aという本質は、何年経ってもどれだけアルゴリズムがアップデートされても、変化しない
このような検索エンジンの本質は、これから何年経とうが、どれだけアルゴリズムが高性能になろうが、変化することはありません。
 
検索エンジンはいつの時代でも、検索ユーザーに対する最良の回答を上位に表示したいと考えています。
 
よって、良質な回答となるページを追加することに注力すれば、ブラックハットSEOとみなされてペナルティを受けることもなく、検索上位が獲得できて何年も集客できるコンテンツを作成できるのです。

ホワイトハットSEOに徹すれば、Googleのアルゴリズム変更が恐怖ではなく歓迎すべきものになる

Googleは世界トップクラスの人材と巨額の資金を投じて取り締まりを強化しているので、ブラックハットSEOはいずれ高確率でペナルティを受ける

Googleは世界トップクラスの人材と巨額の資金を投じて取り締まりを強化しているので、ブラックハットSEOはいずれ高確率でペナルティを受ける
被リンクなどを利用したブラックハットSEOでは短期的な利益は得られるかもしれませんが、それはいつ崩れ去ってもおかしくない砂上の楼閣のようなものです。
 
ブラックハックSEOに頼った集客をしていると、いつGoogleのアルゴリズムアップデートに取り締まられるのか戦々恐々としながら、企業ホームページ運営をする羽目になります。
 
Googleは世界トップクラスの人材と数兆円を超える資金力を惜しみなく投入して、日々検索エンジンのアルゴリズムを改善しています。
 
小手先のSEO対策が見抜かれるのは時間の問題です。

良質な回答を提供するホワイトハットSEOでは、Googleのアルゴリズムが高性能になるほど検索順位が上がる確率が高い

良質な回答を提供するホワイトハットSEOでは、Googleのアルゴリズムが高性能になるほど検索順位が上がる確率が高い
検索ユーザーへの最良の回答を目指すホワイトハットSEOに専念すれば、Googleのアルゴリズムアップデートを恐れる必要はありません。
 
むしろ、Googleのアルゴリズムアップデートは歓迎すべきものになります。
 
検索エンジンが賢く進化すればするほど、手塩にかけて作ったコンテンツの検索順位が上がる可能性が高いのですから。
 
ぜひみなさんも、今後検索エンジンが成長するほど集客力を増やせるホワイトハットSEOを目指してください。