競合他社のホームページに勝つ方法・対策と、差別化のポイントを解説
更新日:2024.08.02
- 「同じ地域の競合他社(競合サイト)のホームページに勝てない…」
- 「ライバル企業の検索順位を超えるにはどうすればいいの?」
こんなお悩みをお持ちの中小企業も多いのではないでしょうか?
Yahoo!やGoogleなどの検索エンジンでの上位表示や、Webからの集客に競合他社のホームページ(競合サイト)が成功しているのにはかならず理由があります。
今回は競合他社のホームページ(競合サイト)に勝つ方法と、差別化のポイントをわかりやすくご紹介します。
目次
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- なぜ競合他社のホームページに、あなたの会社のホームページは負けているのか?
- 弱者でも強者に勝てる法則、ランチェスター戦略とは何か?
- かつては零細企業だったH.I.S.を急成長させた各個撃破戦術
- ランチェスター戦略をWebマーケティングに応用する方法
- まずは市場分割(セグメンテーション)で自社が勝てるフィールドを探す
- 競合他社のホームページをしっかりチェックしよう
- 激戦区の検索上位のホームページを丁寧に分析しよう
- 中小企業が競合他社をホームページ分析するときは、最初からツールに頼らないほうがよい
- 新規コンテンツでは文字数・情報量を充実させよう
- titleタグやaltタグ(代替テキスト)などの、SEO設定の最適化も忘れずに
- 商圏が県内などに限られている場合、Googleビジネスプロフィール登録は必須
- YoutubeやSNSなど、SEO対策以外の集客チャネルでNo.1を目指す
- 中小企業がYoutubeを活用するときのポイント
- 中小企業がSNSを活用するときのポイント
- 自社でホームページを更新できない場合は、早急にリニューアルしよう
- 競合他社のホームページに勝つ方法 まとめ
- コツコツとコンテンツを増やすことで、競合他社のホームページとの差は着実に埋まっていく
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なぜ競合他社のホームページに、あなたの会社のホームページは負けているのか?
野村元監督の座右の銘「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」
そもそも、なぜ競合他社のホームページはみなさんの会社のホームページよりも高い検索順位を獲得し、売上げアップにも成功しているのでしょうか?
それを考えるときのヒントとなる言葉があります。
野球の野村克也元監督の座右の銘である、「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉です。
これは相手の失策などで偶然に勝利することはあっても、偶然に負けることはなく、かならず何らかの敗因が裏には存在するという意味です。
この言葉はWebマーケティングの世界にも当てはまります。
競合他社のホームページに、みなさんの会社のホームページが負けているのには、かならず理由があるのです。
中小企業同士のホームページ勝負の場合、全体的な情報量やクオリティの差が歴然としていることが多い
とくに中小企業のホームページ同士の勝負だと「なぜウチのホームページが、あの会社のホームページに検索順位で負けているのかわからない…」ということはあまりありません。
自社のホームページと、成功している競合他社のホームページを見比べてみれば、全体的な情報量やクオリティの差が歴然としているケースがほとんどです。
なぜみなさんの会社のホームページが競合他社のホームページに負けているのか、その理由は以下の3つに集約されます。
競合他社に負けている理由1.競合他社のほうがホームページ運営を努力している
- コンテンツ作成に力を入れており、豊富なページ数と情報量が存在している
- 写真や画像を貼り付けただけでなく、きちんと自分の言葉で文章をしっかり書いている
- お客さまにとって役に立つ情報を言語化して、ホームページ内に掲載している
競合他社に負けている理由2.競合他社のほうが真剣に知恵を絞っている
- 自社のマーケティング戦略・販売戦略を練り込んでいる
- お客さまに響くメッセージ作りとページ構成を実現している
- 営業社員や販売員が蓄積している経験やお客さまの声を、ホームページにうまく反映させている
- SEO対策などのWebマーケティングについて勉強している
競合他社に負けている理由3.競合他社のほうが単純にお金をかけている
- 相応の料金を支払い、Webマーケティングの戦略立案やコンテンツ制作を代行してもらえるコンサルティング会社と組んでいる
- Webから売上げにつなげるために、本気の投資をしている
競合他社はWebマーケティングに労力・時間・お金のコストを支払い、勝つべくして勝っている
以上をお読みいただくとわかるように、「競合他社のホームページのほうが優れており、お客さまの心をとらえているから、検索上位を維持して成功している」という当たり前の結論になります。
これはWebだけでなくリアルの営業活動・販売活動ともまるで変わりません。
営業現場で自社よりも大きな売上を叩き出している競合他社は、自社よりもさらに努力しているか、販売戦略を練り上げているか、多くの資金・人員を投入しているかのいずれか(もしくは全部)だと思います。
Webマーケティングの世界でもそれは同じで、検索上位の競合他社ホームページはしかるべきコスト(労力・時間・お金)を支払ったうえで、その位置を獲るべくして獲っているのです。
ただし、できるだけお金を使わず、最小限の努力で効率よく競合他社に勝てる方法は存在する
そのため自社のホームページで競合他社に勝ちたいのなら、より努力するか、より知恵を絞るか、よりお金を投資するかの選択をしなければなりません。
まったくコストを支払わず、競合他社のホームページを追い抜く魔法は存在しないのです。
中小企業の多くは予算に厳しい制約があるので巨額の資金や人的リソースをつぎ込むことは難しいでしょう。
それに、努力もせず頭も使わないまま、単にお金だけを多く投入しても、非効率的で消耗戦になりがちです。
そこで、このページではできるだけお金は使わずに、最小限の努力と知恵を絞ることで効率的に競合他社ホームページに勝つ方法をご紹介します。
まずは先行する競合他社にも勝てる「弱者の戦略」として、ランチェスター戦略をご紹介しましょう。
※弊社では、コストをかけずに集客力・売上げをアップさせる方法についてまとめた資料を無料で配布しています。ご興味のある方は、以下のバナーからダウンロードしてください。
弱者でも強者に勝てる法則、ランチェスター戦略とは何か?
ソフトバンクやH.I.S.の急成長を実現させた、ランチェスター戦略とは?
競合他社のホームページに勝つ方法を立案するときの指針となるのが、ランチェスター戦略です。
ランチェスター戦略とは、マーケティングを「弱者の視点」と「強者の視点」で分析して経営戦略や販売方針を立案する手法のことです。
ソフトバンク株式会社やH.I.S.(株式会社エイチ・アイ・エス)などは、零細企業・中小企業だった時期にランチェスター戦略を取り入れることで大きな飛躍を遂げ、現在では日本を代表する企業にまで登りつめました。
数あるマーケティング戦略のなかでも、ランチェスター戦略は中小企業や零細企業、個人事業主でも実践しやすい点で優れています。
ランチェスター戦略の骨子 ~強者との真っ向勝負は避けて、狭い領域でのNo.1を積み重ねる~
中小企業・零細企業向けにランチェスター戦略の骨子を説明するならば以下のとおりです。
1.強力な競合他社との真っ向勝負は避けましょう。資本・社員数・広告費などのリソースの差でかならず敗北してしまうためです。
2.強力な競合他社と戦うときは広い市場で戦うのではなく、市場を分割して局地戦に持ちこんでください。狭いニッチな市場では強者の強みが活かしづらいので、戦い方を工夫すれば弱者でも十分勝ち目が出てきます。
3.分割した狭い市場で自社がNo.1を獲得したら、次のターゲットとなる狭い市場を設定してそこに力を集中してください。それを繰り返すことで、競合他社のシェアを削り取り、会社の売上げを少しずつアップできます(各個撃破戦術)。
これが弱い企業でも着実に売上げをアップできるランチェスター戦略の骨子です。
ただ、これだけでは「本当に効果があるの?」と半信半疑の方も多いでしょうから、ランチェスター戦略を実行して大成功をおさめた企業の実例を次に見ていきます。
かつては零細企業だったH.I.S.を急成長させた各個撃破戦術
H.I.S.はランチェスター戦略を活用し、売上高6000億円を超える大企業へ躍進した
ランチェスター戦略で基本とされている、ニッチなフィールドへの集中攻撃を繰り替えすことで、多大な成長を遂げた企業の代表例が旅行代理店のH.I.S.です。
今では連結売上高が6000億円を超える大企業であるH.I.S.も、1980年の創業当時はお客様が週に数人来るぐらいの零細企業でした。
※当時のH.I.S.の話は創業者の、沢田秀雄会長兼CEOが以下のインタビューで詳しく語っています。興味がある方はぜひご覧ください。
H.I.S.は大手の旅行代理店が力を入れていなかった、セブ島やバリ島へのツアーに集中して小さなNo.1を積み重ねた
H.I.S.は、大手旅行会社が力を入れていたハワイやグアムなどの有名観光地へのツアーではなく、セブ島やバリ島、タイなど当時はマイナーだった観光地へのツアーを集中的に取り扱いました。
沢田秀雄会長兼CEOは以下のように当時の戦略のことを語っています。
「どの分野に進出しても、とにかくナンバーワンを取るというのが私の戦術・戦略です。海外旅行でも、ナンバーワンがほぼ射程に入ってきました。最初は「バリ島の送客でナンバーワンになれ」と発破をかけ、それをクリアしたら次はタイに目標を変え、そこで1位になったらまた新しいエリアをという形で陣地を広げていきました。これをHISでは「各個撃破」と呼んでいます。
海外旅行は大手が全て扱っていますので、すぐに全部の旅行先で1番になれるわけがない。そこでターゲットを絞って、一つひとつ攻略していったのです。全部をいきなり取ろうとすると、経営の3要素であるヒト、モノ、カネが分散してしまって力を出せない。1カ所だけだったら経営資源を集中投下できるのです。その積み重ねで、HISは今、アジアでは全てナンバーワンになりました。」
競合他社が苦手としているフィールドや、力をいれていないフィールドに集中することで小さなNo.1を獲得でき、それを繰り替えすことで飛躍的な成長を得られるのです。
ランチェスター戦略をWebマーケティングに応用する方法
それでは、ランチェスター戦略をWebマーケティングに応用してみましょう。
以下の施策が強力な競合他社のホームページに打ち勝つ、弱者の戦略になります。
【ランチェスター戦略を応用したWebマーケティング施策】
・ホームページの総合力が影響しやすい、トップページのみでは勝負しない
・意味が広いビッグキーワード(「注文住宅」などの1単語のメジャーなキーワード)やミドルキーワード(「長崎 注文住宅」などのキーワード)では、先行している競合他社が有利である。
そのため、自社はニッチなスモールキーワード(「長崎 注文住宅 耐震」などのキーワード)で勝ちをコツコツと積み重ねる。
・つまりニッチなスモールキーワードでSEO対策した下層ページを順次追加していくことで、自社がNo.1の領域を増やしていく
・競合他社のホームページにはないコンテンツ(情報)、あるいは文章量が少ないコンテンツ(情報)を積極的に掲載して、弱点を攻める
・Youtubeや、Facebook・Twitter・Instagramなど競合他社が活用していないメディアがあれば、積極的に利用する
まずは市場分割(セグメンテーション)で自社が勝てるフィールドを探す
中小企業のホームページの集客力を向上させるにはセグメンテーション(市場分割)が不可欠
ランチェスター戦略で説明したように、弱者の側は局地戦に持ちこまないと強者には勝利できません。
そのため、自社の市場を分割するセグメンテーションは必須です。
ですが、多くの中小企業のホームページでは、このセグメンテーションが不十分です。
たとえば工務店だと、自社のサービスを「リフォーム全般承ります」といった程度のメッセージしか紹介していないホームページが散見されます。
「リフォーム全般」という広いフィールドでの勝負だと、すでに先行している競合の工務店のほうが圧倒的に有利なため、自社の勝利はおぼつきません。
お客さまは具体的でピンポイントなニーズを持っているので、大雑把な内容しか書かれていない企業ホームページからは早々に離脱してしまう
また、「何でもいいから、とにかくリフォームをしたい」というお客さまはごく少数です。
大半のお客さまは「冬の入浴が寒くてつらいから、浴室暖房付きのお風呂にリフォームしたい」「キッチンが古くて使いづらいからリフォームしたい」など、リフォームするニーズと箇所が明確になっているはずです。
そのような具体的なニーズを持っているお客さまが「リフォーム全般対応できます」としか書かれていない工務店のホームページにアクセスしても、自分の悩みや要望を解決してくれるという実感を持てず、早々に離脱してしまうでしょう。
自社の商品・サービスを細分化して、それと対応するニーズを言語化していく
それを防ぐために、まずは自社の商品・サービスを細分化してください。
リフォームなら、単に「リフォーム」で済ませるのではなく「キッチンのリフォーム」、「お風呂のリフォーム」と分割していきましょう。
また、「お風呂のリフォーム」もさらにセグメンテーションすることが可能です。
同じお風呂のリフォームを求めている人でも、単にお風呂の見た目をきれいにしたい方とバリアフリーリフォームを検討している方ではニーズがまったく違います。
つまり、同じ「お風呂のリフォーム」でも複数の市場がそこには内包されており、さらにセグメンテーションを徹底することができるわけです。
本来BtoCメインの企業が、BtoBの顧客層を狙ったりその逆をしたりするのも、勝てる市場の設定では有効
また、お風呂のリフォームを求めている方は一般家庭ばかりとは限りません。
老人ホームなどの介護施設でもお風呂は存在しますし、ホテルや旅館も同様です。このようなBtoBの顧客層は、競合している工務店のホームページでも手薄なことが多いので狙い目です。
このように、BtoCメインの企業があえてBtoBの顧客層を狙ったり、その逆をしたりするのもランチェスター戦略では有効です。
そして、それぞれのニーズに応じたページを作成して小さい市場から各個撃破を狙いましょう。
2000字以上の情報量と写真なども豊富なページを作成すれば、「長崎 お風呂 バリアフリー リフォーム」などのスモールキーワードで上位を獲得することは決して難しいことではありません。
※実際のコンテンツの作り方などは以下のページをご覧ください。
競合他社のホームページをしっかりチェックしよう
競合他社のホームページの中身をきちんと読み込んでいますか?
ですが、「市場分割(セグメンテーション)は完了して、当面狙うべき顧客層も決定した。でも、そこに向けたコンテンツをどうやって作ればいいのかわからない…」という方も多いと思います。
そんな方は、まずはライバルとなっている競合他社のホームページの内容をしっかり読み込みましょう。
中小企業のホームページ担当者や経営者の方でありがちなのが、「この会社に検索順位で負けている!」と危機感を抱いているのに、その上位表示に成功している競合他社ホームページの中身を実際にはあまり見ていない…というパターンです。
競合他社のホームページが成功しているのにはかならず理由がある
Yahoo!やGoogleが検索上位にそのホームページを表示しているのには、かならず何らかの理由があります。
ページ数やコンテンツ数が充実しているのかもしれませんし、キャッチコピーやメッセージが顧客のニーズをしっかり捉えていてわかりやすいのかもしれません。
ですが、競合他社ホームページの中身を実際に見てみないと、これらの「なぜ競合他社は検索上位獲得に成功しているのか」「なぜ自分の会社は検索順位で負けているのか」の分析もできません。
ぜひ自社のホームページと比較しながら、競合他社のホームページを読み込んでみてください。
なお、競合他社を分析する際はトップページだけを見るのではなく、商品・サービスの紹介ページなど個別ページも閲覧したうえで、参考になるページ・上手い表現をしているページは印刷してストックしておきましょう。
のちのち自社のコンテンツを作る際の格好の参考資料になるはずです。
激戦区の検索上位のホームページを丁寧に分析しよう
競合他社のホームページには、弱いフィールドを探して少しずつ勝ちを積み重ねていけばよい
成功している競合他社のホームページをつぶさに見ていくなかで、「とてもこの会社には勝てそうもない…」と気落ちしてしまうこともあるかもしれません。
ですが、コンテンツ量や情報量などすべての面で競合他社のホームページを上回る必要はありません。
ランチェスター戦略の基本を思い出してください。
要は自社のホームページが比較的勝てそうな領域を探し、小さな勝ちを積み重ねていけばよいのです。
東京・神奈川・大阪・名古屋などの激戦区の同業他社のホームページチェックで、自社のレベルは飛躍的にアップする
競合他社ホームページを凌駕するためのアイディア探しで特にオススメなのが、自社の商圏以外の同業他社のホームページをチェックすることです。
たとえば自社が長崎県内のみを商圏としている工務店であれば、他県の工務店で検索上位を獲得しているホームページを観察してみるのです。
とりわけ東京・神奈川・大阪・名古屋などの大都市圏は激戦区のため、クオリティが高い同業他社ホームページがいくつも見つかることでしょう。
ぜひ「東京 リフォーム」「大阪 注文住宅」など、「地名+商品・サービス」でYahoo!やGoogleで検索し、上位のホームページをチェックしてみてください。
クオリティが高い同業他社のホームページは宝の山
東京・神奈川・大阪などの激戦区で検索上位をキープしている同業他社のホームページは、はっきり言って宝の山のようなものです。
- どんなコンテンツを作成すべきなのか?
- お客さまに刺さるメッセージはどんな言葉か?
- 自社の商品・サービスのどこをアピールすればよいのか?
- SEO対策ではどんなキーワードをターゲットにすればよいのか?
優秀な同業他社のホームページを熟読するだけで、以上のような情報が効率よく収集できます。あとはそれを応用して自社ならではのメッセージを作り上げるだけです。
とくにお客さまに刺さるメッセージの作り方や、商品・サービスのアピール方法などは、ホームページだけでなくリアルでの営業現場でもすぐに取り入れられます。
チラシやパンフレットを作るときの参考としても優秀です。
自社と同種類のビジネスを東京などの激戦区で成功させている会社は、謙虚に学ぶべき先生・先輩のようなものです。
上手いと思ったキャッチコピーやメッセージ、効果的なコンテンツはぜひ印刷してストックしてください。
※なお、同業他社のホームページの文章やキャッチコピーをそのままコピー&ペーストしたり、安易に流用したりするのはもちろん著作権上NGになります。あくまでアイディアの参考として活用しましょう。
中小企業が競合他社をホームページ分析するときは、最初からツールに頼らないほうがよい
中小企業のホームページ担当者や初心者が、ツールで競合他社のホームページ分析しても効果を出せないことが多い
競合他社のホームページ分析では流入キーワードや、サイトの設定キーワードなどを抽出するツールが多数存在し、「競合他社 分析」などのキーワードでYahoo!やGoogleで検索しても、そのようなツールの使い方が多数ヒットするはずです。
ですが、中小企業のホームページ担当者や初心者が、最初からこのようなツールに頼るのはあまりオススメできません。
なぜならツールで分析して得られたデータをもとに、改善施策を発想するには一定以上のWebマーケティングのスキルと経験が必要になるからです。
競合他社のホームページをツールで分析して得たデータを、実際の改善施策に落とし込むことが初心者には難しい
たとえば、「成功している競合他社はこんなキーワードで流入数を確保しているようだ」というデータがツール分析で入手できたとしましょう。
ですが、「じゃあ、自分も真似してこのキーワードでSEO対策してみよう」と思っても、何をすればいいのか初心者は途方に暮れてしまうのです。
キーワードに対応するコンテンツを新しく作ろうと思っても、無味乾燥としたキーワードだけからベストマッチしたコンテンツを作成するのはWebマーケティングのプロでもかなり難しい作業です。
以上の理由から、中小企業のホームページ担当者や初心者が高価な競合分析のツールを導入したとしても、得られたデータをもとに施策を発想することができないので持て余してしまう可能性が高いです。
中小企業のホームページ担当者には、ツールで得たデータよりも実際の競合他社・同業他社の「生きたページ」を見たほうがはるかに参考になる
中小企業のホームページ担当者にはツールを用いた分析からスタートするよりも、実際の競合他社のホームページや、他の地域の同業他社のホームページを実際に熟読してみるほうがはるかに得られるものが多いです。
ツールで得られるのは無味乾燥としていて冷たい「死んだデータ」ですが、実際の競合他社・同業他社が力を入れて作ったホームページ・コンテンツは熱が感じられる「生きた情報」です。
実際に競合他社や他地域の同業他社がどんなページ・コンテンツを作り、どんな思いを込めているのかを見て回ったほうが中小企業のホームページ担当者にとって、分析ツールからスタートするよりも格段にとっつきやすいはずです。
みなさんはその業種のプロフェッショナルですから、Webマーケターよりも深く同業他社のコンテンツの中身を理解できることも多いでしょう。
以上の作業を重ねて、激戦区の同業他社ホームページの分析を進めたあとに、もう一度、自社の商圏で先行している競合他社のホームページを眺めてください。
激戦区の同業他社のホームページを熟読することで、自社と競合他社のホームページの不足点や弱点がすぐに理解できるようになる
以上の作業を重ねて、激戦区の同業他社ホームページの分析を進めたあとに、もう一度、自社の商圏で先行している競合他社のホームページを眺めてください。
以前は圧倒的に優れていてまるで勝ち目がないように感じた競合他社ホームページにも、欠点や不足しているコンテンツがいくつも見つかるはずです。
東京や大阪などの激戦区で成功している同業他社のホームページをいくつも熟読していけば、自然に目が肥えていきます。
そのため自社のホームページや競合他社のホームページの欠点や不足している部分が、ツールなどを使わなくても直感的に理解できるようになるのです。
東京などの激戦区のホームページで用いられているメソッドを的確に応用するだけで、地方では1位が獲得できることも珍しくない
地方では、東京などの都市圏のホームページで実施されている内容をもとにホームページやコンテンツを作成するだけで、検索上位を独占できることも少なくありません。
「絶対に勝ちたいライバルがいる」「この競合他社にだけは負けたくない」という相手がいる場合には、狭い視野で施策を考えないようにしましょう。
今はインターネットで日本全国の同業他社のホームページを瞬時に閲覧できる時代です。
目の前の競合他社のホームページよりも、はるかに内容やコンテンツが充実していて、訪問者の心をつかんでいる同業他社のホームページが必ず見つかります。
あとはそのホームページを見習うべき先生・先輩として参考にしながら、コンテンツを充実化・改善するだけで競合他社ホームページとの力の差は確実に埋まっていくでしょう。
新規コンテンツでは文字数・情報量を充実させよう
検索上位を狙うページでは、画像だけでなく1000字~2000字以上の文章を盛り込むようにしよう
すでにご説明したように、検索エンジンのクローラーは画像の内容を判断するのを苦手にしており、コンテンツやページのクオリティはもっぱらテキスト情報(文章)で判断されます。
よって、どんなに新しいコンテンツを追加したとしても、写真や画像のみであり文章がほとんど書かれていないページであれば、ニッチなキーワード・ニッチな市場を狙ってもなかなか上位を獲得できません。
新しいコンテンツ・ページを作るときは内容を言語化して、文章もしっかり書き込むようにしましょう。
文字数がすべてではありませんが、確実に検索上位を獲りたいページであれば1000字~2000字以上のテキスト量はほしいところです。
コンテンツを作成するときは、営業社員や販売員などお客さまと接する社員にも協力してもらおう
「自分だけではとてもそんな充実した内容を書けそうにない…」という場合は、他の社員の方にも協力してもらってください。
とくにお客さまと業務でよく接している営業社員や販売員からの情報は具体性が高く、ニーズを捉えたものが多いです。
文章を書くのが苦手だったり、忙しくて時間がなかったりする社員には、少し時間をもらって営業トークやお話を聞かせてもらい、あとで録音を文字起こししてみましょう。
titleタグやaltタグ(代替テキスト)などの、SEO設定の最適化も忘れずに
titleタグやaltタグ(代替テキスト)などの、SEO設定の最適化も忘れずに
また、新規コンテンツ・ページを作成したときは検索上位を獲得できる確率を高めるために、titleタグの最適化をおこないましょう。
画像を掲載するときにはaltタグ(代替テキスト)にわかりやすい言葉や、検索上位を狙っているキーワードを入れるようにしてください。
とくにtitleタグの最適化は重要です。
ページの内容は変更していないのに、titleタグを変えるだけで検索順位が急上昇することもよくあります(もちろん、もともと文章や中身が充実しているページに限りますが)。
titleタグ最適化はコンテンツ作成などとちがって労力や時間をかけずに、すぐ実行できるのが最大の利点です。
各ページのtitleタグ最適化がまだ済んでいない方は、ぜひ以下のページを参考に作業を進めてみてください。
※弊社では、コストをかけずに集客力・売上げをアップさせる方法についてまとめた資料を無料で配布しています。ご興味のある方は、以下のバナーからダウンロードしてください。
商圏が県内などに限られている場合、Googleビジネスプロフィール登録は必須
県内や市内など、ローカルな範囲に商圏が限られる場合はGoogleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)に登録することで集客力をアップできます。
Googleビジネスプロフィールとは、Google検索やGoogleマップ上に会社や店舗の情報を掲載できる無料ツールです。
Googleビジネスプロフィールに登録することで、「長崎 リフォーム」などの地名を入れた検索をされたときに上位表示されやすくなり、Googleマップ上での順位も向上しやすくなります。
地元の競合他社のホームページと検索順位争いをするときには非常に効果的なので、ぜひ登録してみてください。
YoutubeやSNSなど、SEO対策以外の集客チャネルでNo.1を目指す
動画やSNSなど、SEO対策以外の集客チャネルを強化したほうが早期にNo.1を獲れることも多い
ここまでYahoo!やGoogleなどで検索上位の競合他社ホームページに勝つ方法を中心に説明してきましたが、SEO対策以外の集客チャネルから攻めるのも実は有効です。
ホームページには良質なコンテンツを豊富に取り揃えている競合他社でも、Youtubeなどの動画コンテンツや、Facebook・Twitter・InstagramなどのSNSは活用できていないことも多いからです。
競合他社が動画やSNSにあまり力を入れていない場合は、簡単にNo.1を獲得できる
とくに地方の商圏では、動画やSNSを本気で活用している競合他社がゼロであることも少なくありません。
競合他社がまるで手をつけていないということは、自社が取り組めば簡単にNo.1を獲れるということです。
ランチェスター戦略を実行するうえでも、動画やSNSによる集客チャネル開拓はうってつけなのです。
中小企業がYoutubeを活用するときのポイント
Youtube活用のメリット
- SEO対策と同じでコンテンツがストックされるので、長期的な集客力を発揮する
- 動画への流入経路がYoutubeサイト内からの検索、Googleの動画検索など種類が豊富
- キーワードによっては、Youtubeの動画が検索エンジンの上位に表示される可能性がある
- 企業ホームページへの動画掲載で、訪問者によりわかりやすく情報を伝えられる
- 撮影した動画はSNSにも投稿するなど幅広い活用が可能
中小企業がYoutubeを活用するときのコンテンツ案
- 全業種…お客さまへのインタビュー動画、若手社員へのインタビュー動画(採用目的)
- 建築・工務店…施工事例を撮影した動画(動画での内覧会)、家づくりやリフォームの基礎知識を解説する動画
- 製造業…製造や加工の工程を撮影した動画
- 小売業…商品の紹介や、使い方をレクチャーする動画
- エステ・整体・トレーニングジムなど…実際の施術やトレーニングを解説する動画
中小企業のYoutube活用例1.姫路の工務店クオホームさま
上の動画のように、「床暖房って結局付けたほうがいいの?」といった消費者が悩みがちなポイントについて、建築のプロならではの視点で明快に説明しています。
※なお、このページで紹介している企業さまの事例は、すべて弊社のお客さまではございません。
中小企業のYoutube活用例2.タカチ電機工業
中小企業がSNSを活用するときのポイント
SNS活用のメリット
- SEO対策ではコンテンツ追加後に検索順位が上がるまで時間がかかるのに対し、SNSは投稿したコンテンツが瞬時に閲覧される
- これまで蓄積してきたコンテンツの量が集客力に大きく影響するSEO対策と比較して、SNSは新規スタートでも差を縮めやすい
- フォロワーが多いアカウントにリツイートや「いいね!」をされると、自分の実力以上の拡散力を得られる
- SEO対策狙いのコンテンツ作成と比較して、情報発信までの手間が少ない
- イベントの集客など短期的なPRに適している
中小企業がSNSを活用するときのコンテンツ案
- 全業種…新商品・新サービスの紹介、展示会や会社説明会などのイベント告知
- 建築・工務店…内覧会などのイベント告知、施工事例の写真紹介(Instagramでの投稿が効果的)
- 製造業…製造工程動画の短縮版の投稿、技術力が一般層にも伝わるように
- 小売業…季節やイベントに合わせた商品アピール
- 飲食店・サービス業…本日の料理やサービスの写真投稿、クーポンの配布
中小企業のSNS活用例1.虎斑竹専門店 竹虎さま
虎斑竹という特殊な竹を使用して、竹細工や竹籠を製作している老舗企業さまです。
製作した商品の画像や、製作工程などを詳しく文章で紹介されており、Facebookページを「いいね!」しているユーザーは5万人を超えています。
中小企業のSNS活用例2.岡崎工務店さま
自社でホームページを更新できない場合は、早急にリニューアルしよう
ここまで競合他社のホームページに打ち勝つための方策をレクチャーしてきましたが、これらはすべて企業ホームページを自社で更新できることが前提です。
もし、みなさんの会社のホームページが制作会社に依頼しないと更新できなかったり、ページ追加が自由にできなかったりする場合は、コンテンツ追加によるランチェスター戦略の遂行が不可能になってしまうため、逆転の可能性がほぼ潰えてしまいます。
弊社のおりこうブログのような、ホームページを初心者でも簡単に作成・更新できるサービス(CMS)を導入し、早急にリニューアルしてください。
※CMSについて詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。
競合他社のホームページに勝つ方法 まとめ
- ランチェスター戦略を応用し、局地戦で勝ちを重ねていくのが基本
- トップページだけで勝負するのはNG
- 自社の市場や顧客層をセグメンテーション(分割)し、特定の層(ニッチな層)だけを狙ったコンテンツ(ページ)を追加していく
- コンテンツの追加が完了したら、その次のセグメントを想定してそこを狙ったコンテンツを追加する この作業を繰り替えして自社がNo.1を獲れる領域を少しずつ広げていく(各個撃破戦術)
- コンテンツ案の策定時は、競合他社のホームページや他地域の同業他社のホームページをチェックして参考にする
- 追加するコンテンツでは検索上位獲得を狙うため、十分な量の文章を掲載する(2000字以上が望ましい)
- titleタグやGoogleビジネスプロフィールの設定をすると、さらに効果的
- YoutubeやSNSなど競合他社が手を付けていないメディアを活用すると、小さなNo.1を獲りやすい
コツコツとコンテンツを増やすことで、競合他社のホームページとの差は着実に埋まっていく
ここまで競合他社のホームページを分析・差別化して、勝つための方法についてレクチャーしてきました。
最初は勝ち目がまるでないように思えた競合他社のホームページにも、このページで紹介した方法をもとにコンテンツ作成をコツコツと積み重ねることで、着実に差を縮めて逆転することができます。
ぜひみなさんも、競合他社のホームページを追い抜き、自社がNo.1になるための施策にチャレンジしてみてください。
なお、弊社ではコストをかけずに集客力・売上げをアップさせる方法についてまとめた資料を無料で配布しています。ご興味のある方は、以下のバナーからダウンロードしてください。
この記事を書いた人
岡山 幸太郎
株式会社ディーエスブランド Webマーケター
ディーエスブランド入社後、営業を経験したのち自社サイトやお客様サイトのWebディレクションに携わる。現在はSEO(検索エンジン最適化)やコンテンツマーケティングなど、Webにおける集客分野を担当。また、Webセミナー講師としても活動中。