『いちばんやさしいInstagramマーケティングの教本 第2版 人気講師が教える「好き」と「欲しい」を結ぶSNS運用法 (いちばんやさしい教本シリーズ)』 企業Instagram運営参考書籍レビュー
特に重要なポイント・内容
Instagramの特徴
サービス開始は、2010年。2012年から旧Facebook社であるMeta社が運用。文字ではなく、写真や動画を中心としたSNS。現在では、老若男女問わず利用されており、ビジネス活用が広がっている。
Instagramの提供価値
Instagramのビジネスにおける提供価値は「好きと欲しいをつくる」。この提供価値を理解し、それに基づいた運用を行うことで、自身のアカウントを成長させることができる。
【ビジネスにおける提供価値の3つの要素】
- 偶発的な発見を生み出せる…ユーザーの興味関心に合わせたコンテンツが表示される
- コミュニティを通じた共感をつくれる…クリエイターや企業とも対等なコミュニケーションがとれる
- 多面的にブランドストーリーを伝えられる…目的に合わせて発信方法が変えられる
Instagramマーケティングの4つの施策
1.自社アカウントを運用する
自社の知名度やブランド力がないと、すぐにリーチを広げるのは難しいが、フォロワー外向けの投稿でリーチを獲得する。
2.インフルエンサー連携
多くのフォロワーを持つインフルエンサーに自社の商品を紹介してもらい、商品購入やリーチに繋げる。
3.プレゼントキャンペーン
商品と関連したテーマを設定し、特典を用意して参加者を募る。キャンペーンをきっかけにフォロワー増加や自社商品のクチコミ生成ができる。
4.Instagram広告
広告費用はかかるが、短期間で多くの人数にリーチできる。
※リーチ…投稿を見た人の数のこと
※インフルエンサー…フォロワーが多く、影響力がある人。
例)タレント、モデル、スポーツ選手、専門家、ブロガーなど
自社アカウントの運用
企業のInstagram活用を成功させるには、運用目的を整理し、最適なKPI(目標を達成するために行う日々の活動の具体的な行動指標)を定めることがすべての起点となる。
【目的別の施策の種類】
- フォロワー外へのリーチの獲得→適切なハッシュタグの使用
- エンゲージメントの獲得→投稿内容や頻度の分析
- 投稿の保存数の増加→目を引く写真や動画の作成
押さえておくべきInstagramの3つの機能
- フィード投稿
アカウントから発信したい内容をためる場所。そのためユーザーがいつ訪れても魅力的に感じてもらえるコンテンツ投稿することが重要。Instagramへの投稿頻度が高いほど、リーチやインプレッション、エンゲージメント(いいね・保存・コメント、プロフィール一覧数などが増える。
【フィード投稿を行ううえでの3つの原則】
- 高画質の画像を使用…伝えたい情報がひと目でわかる画像にする
- ブランドを確立する…ロゴ、配色、商品を使用してブランドの個性を出す
- 定期的に投稿する…ファンにすぐ思い浮かべてもらえるように定期的に投稿する
- ストーリーズ
- リール
リールは60秒の短尺動画に音楽や複数の動画をつなぎ合わせて投稿できる動画機能。一番のメリットは、フォロワー外のユーザーの目にとまりやすいということ。視聴時間が長い投稿や、いいね・コメントなどのエンゲージメントが高い投稿が上位に表示されるため、ユーザーから反応をもらえるような投稿を意識すると良い。
ハッシュタグ
ハッシュタグとは「#」(ハッシュまたは番号記号)で始まる文字列。1つ1つが検索結果へのリンクになっていて、同じハッシュタグが付いた投稿を検索できる。
例)#花束→他の花束の写真が見れる
#flower→世界中の花束の写真が見れる
【ハッシュタグの4つの性質】
1.被写体に関する情報
被写体の名称や写真を撮った場所。研削への最適化に役立つキーワード。
例)#渋谷カフェ #カフェラテ
2.つながりを作る
同じ趣味を持つユーザーを使い、ハッシュタグからゆるやかなつながりを生むことを意図したもの。
例)#猫部 #旅行好きと繋がりたい
3.イベントやキャンペーン
参加中のイベントや、投稿を募集しているキャンペーンのハッシュタグ。参加していることを明示する。
例)#ルーブル美術館展 #デロンギコーヒーメーカー
4.ひとりごと、感想
深い意味はない一言。
例)#今日は休み #カフェに行きたい気分
ハッシュタグは、フィード・ストーリーズともに、1件の投稿に対して最大30個までつけられる。投稿のリーチを増やすため、できるだけ多くのハッシュタグをつけることが推奨されていたが、現在は投稿といかに関連性があるハッシュタグなのかが重要視されている。関連性のないハッシュタグが含まれると投稿のランクが下がり、パフォーマンスが下がってしまう。
Instagramのセキュリティ
不正アクセスやアカウントの乗っ取りを防ぐために、以下3つのセキュリティ対策が重要。
- パスワードとログインコードの二段階認証
- 不審なアクセスを通知するログインリクエスト
- Instagramへ報告できるコンテンツやアカウントの報告
インサイト機能を使って、分析する
Instagramのインサイト機能は、プロアカウント(ビジネスアカウント/クリエイターアカウント)に設定しているユーザーであれば、アプリから無料で利用できる。
【インサイト機能で確認できるデータ】
- アカウント全体のデータ
- 投稿した各コンテンツ(ストーリーズ、動画、リール、ライブ配信)のパフォーマンス
自社のアカウントや投稿がどのくらいのユーザーに見られたか、反応をもらえたかが分かるので、分析に基づいたInstagram運用が可能になる。しかし、閲覧できるデータが過去何年までと決まっていたり、ダウンロードができなかったりするため、長期的な分析を行いたい場合は、分析ツール「MASAI」を使用すると良い。
【分析ツール「MASAI」の主な機能】
- アカウント全体のデータ
- フォロワー分析
- 投稿分析
- ファン分析
- 競合アカウント分析
- インフルエンサー施策やプレゼントキャンペーンの振り返り
- トレンドの把握
- レポートの作成
※「MASAI」は2022年12月1日「CCX social」と名称を変更
ホームページ:https://social.ccxcloud.io/
インフルエンサーとの連携
インフルエンサーと連携することで、最適なターゲット層に商品を促したり、自社のプロモーションを行ったりすることができる。
【インフルエンサーを起用する3つのメリット】
- 最適なターゲット層に訴求しやすい
- 信頼感のある情報発信ができ、興味が高まりやすい
- ユーザー目線の新たな魅力や見せ方で発信ができる
プレゼントキャンペーンを実施
プレゼントキャンペーンとは、ブランドの商品の認知拡大や自社アカウントのフォロワー増加、クチコミ収集や検索対策などを目的にした施策の一つ。「フォロー&アクションキャンペーン」と「投稿キャンペーン」の2種類がある。
- 「フォロー&アクションキャンペーン」…自社アカウントのフォローと投稿へのいいねが応募条件
- 「投稿キャンペーン」…得点を用意し、テーマに沿った投稿をユーザーから募集する施策
Instagram広告
Instagram広告とは、フィードやストーリーズといった通常広告の間に表示される。他のSNSとは異なり、画像や動画を用いた広告がメインのため、ユーザーの目にとまりやすいのが特徴。ユーザーに違和感のない広告にした方が受け入れられやすい。
【広告の出稿方法は以下の2種類】
- Instagramのアプリ…1日200円から投稿できるため、初心者でもお試しで配信できる。
- Facebook広告マネージャ…長期的な広告配信にオススメ。FacebookページにInstagramのアカウントを紐づけるため、事前にFacebookのアカウントを作成する必要がある。
【Instagram広告のメリット】
- 地域、年齢、性別などの属性でターゲットを選択できる
- 掲載期間や予算を決めて広告を配信できる
本書では、Instagramの機能から分析方法、運用ルールなどマーケティングにおいての基礎がしっかり学べます。これから自社でInstagramの運用を始めたい方にオススメです。
アカウントの作成方法や投稿の仕方など細かい解説もあるため、本書と一緒にInstagramの運用を始めてみてはいかがでしょうか。
いちばんやさしいInstagramマーケティングの教本 第2版 人気講師が教える「好き」と「欲しい」を結ぶSNS運用法
posted with ヨメレバ
- 作者:甲斐 優理子/金澤 美咲
- 出版社:インプレス
- 発売日: 2022年02月24日頃
この記事を書いた人
田中
株式会社ディーエスブランド Webデザイナー
ディーエスブランド入社後、各種Webサイトやランディングページ、メールマガジンのバナーなど、さまざまなデザイン制作に携わる。その他にも、DSマガジンのデザイン関連の記事を中心にライティングを担当。