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『現役LPO会社社長から学ぶコンバージョンを獲るランディングページ』Webデザイン参考書籍レビュー

更新日:2024.07.24
ホームページ運営やデザイン制作に役立つ書籍を紹介する、書籍レビューコンテンツ。今回は、自社ホームページの集客に悩んでいる方必見のLP攻略本『現役LPO会社社長から学ぶコンバージョンを獲るランディングページ』(著:相原祐樹)の読みどころやポイントを紹介します。

年間100本以上のランディングページを制作している株式会社FREE WEB HOPEの代表、相原祐樹さんが「コンバージョンを獲るランディングページ」のノウハウを豊富に解説した書籍です。

特に重要なポイント・内容

ランディングページの最適化(LPO)

・自社のホームページから商品が売れない、集客が少ないなどの悩みがあるときは、一番に「ランディングページの最適化」を行うことが重要。これをLPO(Landing Page Optimazation)と言う。

売れるランディングページ作りの8割を決めるのが「リサーチと設計」

リサーチと設計に時間をかけてホームページの方向性を定めていくことで、その後のライティングや広告出稿が楽になる。

<主なリサーチ方法>
「ニーズリサーチ」…ターゲットのニーズをリサーチすること
「その商品にどんな印象を抱いているのか?なぜ買ったのか?」実際に購入した顧客にアンケートを取ったり、インターネットで調べたりして、顧客のニーズを探る。

「3C分析」…(customer市場/ 顧客 competitor競合 company自社)を分析すること。
3C分析参考ページ:3C分析とは?3C分析のやり方がわかる入門編(マケフリ)

「ペルソナ設計」…顧客になる架空の人物を設定すること。ランディングページの方向性を定めるには、より細かく設定したほうがいい。
例)30歳の女性向け→30歳の女性歯科衛生士向け

ランディングページは「人々が行動を起こすWebサイト」でなければいけない

単に自分が伝えたいメッセージ(商品の良さ)を届けるのではなく、「ユーザーの欲しいもの、知りたいこと」を伝えることが重要。

<人々が起こす行動>
購入/登録/問い合わせ/資料請求など

<人々が行動を起こしたくなるWebサイトの4つの条件>
  • ユーザーの得られる結果を提示する
  • ユーザーの得られる体験を提示する
  • なぜ必要なのかを訴えかける
  • 今すぐ買う理由を訴えかける

<人々が行動を起こす気がなくなるWebサイトの例>
  • なんとなくそれっぽいビジュアル
  • 更新されない新着情報
  • 簡単な製品情報やメニュー
  • スペースを埋めるために付けられたサイドメニュー
人々が行動を起こす気がなくなるWebサイトの例

「縦長ランディングページ」と「サイト型ランディングページ」

ランディングページの制作は大きく分けて「縦長ランディングページ」と「サイト型ランディングページ」の2つの型がある。

縦長ランディングページは、サイト構築や利益を得るまでのスピードが速いため、初めて制作する人にオススメ。縦長のランディングページのみで集客している場合は、広告経由以外(SEOやメルマガ)の反響が取れるサイト型のランディングページも制作すると良い。

縦長ランディングページの例:
ビズリーチ
サイト型ランディングページの例:
株式会社Heart Full

ランディングページの鉄板の構成

①喚起:3秒以内でユーザーの心をつかむキャッチコピー
キャッチコピーはベネフィット型とUSP型がある

ベネフィット型:商品を使ったユーザーがどう変化するかを軸に置く
(例)アメックス:「支払いはこのゴールドで!」=ゴールドカードを持つ自分(ライフスタイル)が素敵

USP型:独自の強みや売りを出す
(例)楽天カード:ポイント〇〇倍!=カードが持つ機能を売り出す
※「USP(Unique Selling Proposition)」…自社で提供する商品やサービスの「売り」「強み」を意味するマーケティング用語
②結果:商品を使用した結果を伝えてユーザーを納得させる
キャッチコピーだけでは商品に対して疑問を抱くユーザーもいるため、商品を使用した結果を提示して、ユーザーを納得させる。

例)キャッチコピー:「このシャンプーなら、寝起きの髪でお出かけできちゃう」
                 ⇩
結果:要するに、このシャンプーを使用すると「髪がきれいになります。髪が健康になります。頭皮の状態が良くなります。」
③証拠:効果的な5つの証拠を掲載して信頼度を高める
  • 数値的根拠…販売個数など具体的な数字
  • 客観的事実…総務省の統計データなど権威ある機関が公表しているデータなど
  • 科学的/医学的根拠…科学/医学の分野で証明されているもの
  • 特許…独自の技術である証明
  • 動画やデモンストレーション…使用感や操作性を動画で見せる
④共鳴: お客様の声を掲載する
「実名+動画や写真」を掲載するとより信憑性が高いサイトに見られる。
お客様にアンケートが取りづらい場合は、アマゾンレビューなどを掲載すると良い。
BtoBの場合は、事例の掲載がオススメ。
⑤信頼:テレビや雑誌の掲載や有名人に商品を使用してもらう
第3者の声や受賞歴などを掲載するとより高い信頼を受けられる。
⑥ストーリー:商品のストーリーを掲載
商品の秘話や代表の思いを綴って、共感や感動を与えることでユーザーの購買意欲を高める。
⑦クロージング: 4つのクロージング方法で確実に購入してもらう
  • 返金/返金保証を付ける
  • 期間限定や割引などを掲げて、お得感を出す
    例)2つ買うと1つ無料
  • 速さを訴求する
    例)電話で5分見積もり
  • 特典をつける
    例)Web限定特典
⑧PS.:ユーザーの背中をもう一押しする文章を記載する
例)このセットをこの価格で購入できるチャンスは、一度だけです。

購入(CTA)ボタンはページの上中下の3か所に

購入(CTA)ボタンはページの上中下の3か所に置くと良い。または、フローティングボタンを設置すると効果的。ただし、離脱率が高くなる直接的な購入ボタンは避けた方が良い。
※フローティングボタン:スクロールしてもついてくるメニューのこと(資料請求や無料体験)

ランディングページの集客で一番オススメなのは、「広告での集客」

広告費用はかかるが、すぐに集客を得られる。しかし、広告機能は多種多様なため、それぞれが持つ特性を押さえて、用途に合った広告機能を使用することが重要。
<主な広告機能>
  • Google/Yahoo!検索連動型広告
  • リターゲティング広告(1度サイトに訪れたユーザーをマーキングして広告を再表示する)
  • ディスプレイネットワーク広告(ばら撒く広告)
  • Facebook広告
  • Twitter広告
  • Instagram広告
  • アフィリエイトを使った広告

広告費を押さえたい場合は、「コンテンツマーケティング」がオススメ

コンテンツマーケティングはオウンドメディアでコンテンツ(記事)を発信して、ソーシャルや検索からの流入を促して見込み客を引き寄せ、商品の購入や問い合わせにつなげる方法。
広告とは違ってすぐに多くの集客につなげるのは難しいが、地道に記事数を増やすことでサイトのファンが徐々に増えていく。とにかく継続して運営していくことが大切。
※オウンドメディア…自社ウェブサイト/ブログ
参考サイト:「ferret」

まとめ

本書で紹介されるノウハウやアイデアは、単なるランディングページ制作のテクニックをこえて、ビジネスを成功に導くための鍵となることでしょう。これからLPを制作したい、自社のLPを見直したい方におすすめの一冊です。
 この記事を書いた人
田中
田中
株式会社ディーエスブランド Webデザイナー
ディーエスブランド入社後、各種Webサイトやランディングページ、メールマガジンのバナーなど、さまざまなデザイン制作に携わる。その他にも、DSマガジンのデザイン関連の記事を中心にライティングを担当。