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ウェビナー(オンラインセミナー)とは? メリット・デメリットを解説

ウェビナー(オンラインセミナー)とは? メリット・デメリットを解説
「感染症の影響で、展示会・イベント・セミナーが中止・延期になって困っている」
「ウェビナー(オンラインセミナー)という言葉をよく聞くけど、やる意味があるのかを知りたい」

今回はそんな方のために、ウェビナーとは何かや、そのメリット・デメリットを初心者向けに解説します。

中小企業がウェビナーを実施する際の前提条件なども紹介しますので、ぜひご覧ください。


目次

ウェビナー(オンラインセミナー)とは?

ウェビナー(オンラインセミナー)とは?
ウェビナーとは、Webセミナーの略でオンラインセミナーとも呼ばれます。

展示会やセミナー、イベントを、Web会議システムなどのツールでつないでオンライン上で実施する活動のことです。

ウェビナーが注目されている理由

ウェビナーが注目されている理由
2020年の新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、リアルで開催される予定だった数多くの展示会やイベント・セミナーが中止・延期となりました。

会社によっては展示会やイベントを中心に新規顧客を獲得しているところもありますので、売上げが激減しかねない事態に追い込まれています。

そこで、多くの企業がリアルの展示会やイベントの代わりとして、ウェビナーに切り替えているわけです。

ウェビナーのメリットとは?

ウェビナーのメリットは主にこちらの4つです。

  1. 多数の方へ同時に情報伝達できる
  2. 会場の予約やレンタル費が不要
  3. 設営・案内の手間がいらない
  4. 日本全国から参加者を募集できる

メリット1.多数の方へ同時に情報伝達できる

メリット1.多数の方へ同時に情報伝達できる
まず、「多数の方へ同時に情報伝達できる」 これは通常のWeb商談とウェビナーがもっとも違う点です。

Web商談では基本的に一対一でお客様と接することになりますが、ウェビナーでは複数人にまとめて情報を届けることができます。

そのため情報を伝達する効率が極めてよく、多数の見込み客に少ない時間でアプローチすることが可能です。

メリット2.会場の予約やレンタル費が不要

メリット2.会場の予約やレンタル費が不要
また、リアルでの展示会・セミナーとちがって、会議室などの会場を予約する手間やコストもいりません。

東京であれば、収容人数10人ぐらいの会議室を予約するのに1時間あたり3000円程度、50人ぐらいの収容人数ならば1時間あたり8000円程度の費用がかかります。

大企業であればそこまで大きな金銭的負担ではありませんが、中小企業にとっては積み重なると決して無視できないコストだといえます。

さらに会議室などは直近でおさえようとしても、すでに予約が埋まっていることも多く、なかなか自由にスケジューリングができない点もネックです。

その点、ウェビナーであれば会場のレンタル費用はかかりませんし、予約状況を気にすることなく安定的に開催が可能になります。

メリット3.設営・案内の手間がいらない

リアルの展示会・イベント・セミナーでは、設営・受け付け・案内などで多くの手間と人手がかかる

リアルの展示会・イベント・セミナーでは、設営・受け付け・案内などで多くの手間と人手がかかる
リアルの展示会やイベント、セミナーの場合は、開催時間のかなり前に会場に到着したうえで設営作業を実施する必要があります。
逆に、閉会後は残って会場を片付ける作業に従事しなければなりません。

また、参加者の受け付け・案内をする役割の人もいりますので、講演者のみではとても手が回らず、社員を複数人動員する必要が出てきます。

つまり、そのぶん社員の人手が取られてしまいますし、作業に携わる間の人件費や会場までの交通費も損失します。

ウェビナーでは会場設営や受け付けが不要なので、フットワークが軽い状態で開催できる

ウェビナーでは会場設営や受け付けが不要なので、フットワークが軽い状態で開催できる
ウェビナーであれば、会場設営や受け付けの作業も必要ありません。

講演者一人で問題なく開催できるので、他の社員の手間や人件費も失われず、フットワークが軽い状態で実施ができます。

メリット4.日本全国・海外から参加者を募集できる

メリット4.日本全国・海外から参加者を募集できる
さらに日本全国、場合によっては海外からも参加者を募集できるのも、リアルの展示会やイベントにはない大きなメリットになります。

これまでは展示会・イベントを開こうとしても近隣のエリアからしか、集客できないことが大半でした。

東京・大阪・名古屋といった大都市圏であればそれでも十分参加者を集められますが、
地方では参加者が集まらないから展示会・イベントを開けないという根本的な問題があったわけです。

ウェビナーであれば、この距離の問題を気にせず日本中から参加者に集まってもらえるため、地方の企業でも自社開催のセミナーを開きやすくなります。

ウェビナーのデメリットとは?

ただ、ウェビナーは良いことばかりではなくて、以下のデメリットも存在します。
 
【ウェビナーのデメリット】
  1. 参加者側の集中力が切れやすく、離脱しやすい
  2. 通信環境やWeb会議システムの問題で、映像・音声が遅延や停止することがある
  3. 表情や会場の雰囲気から、参加者側の反応・関心を読み取りづらい
  4. オフライン・オンラインを問わず、集客の仕組みが確立されていない会社では参加者が集められない

デメリット1.参加者側の集中力が切れやすく、離脱しやすい

デメリット1.参加者側の集中力が切れやすく、離脱しやすい
まず、ウェビナーの一番のデメリットに参加者側の集中力が切れやすい点が挙げられます。
 
リアルでのセミナーとちがってウェビナーでは、興味がない内容だと参加者は簡単に他の仕事を始めたり、インターネットで他のページを見たりといったことを発信者側に気づかれずにできます。
 
そのため「この内容、あまり面白くないな」と思われてしまうと、すぐに参加者が聞く気を失ってしまうのです。
 
また、リアルのセミナーだと「このセミナーつまらないな」と感じても、会場から途中退場すると目立ってしまうので、なかなか参加者は出ていきません。
 
ですが、ウェビナーでは顔も姿も見られないため、興味がない内容だとすぐに参加者が離脱してしまいます。 
 
「参加者がオンラインで簡単に参加できるが、離脱もしやすい」というのがウェビナーの特長なのです。

デメリット2.通信環境やWeb会議システムの問題で、映像・音声が遅延や停止することがある

そして、もちろんネットを介するので通信環境の問題もあります。
Wi-Fiなどの調子が悪いと、動画が途中で止まってしまったり音が聞こえなくなったりといったトラブルが生じます。
 
これらのトラブルは、たとえ発信者側の環境は完璧でも、参加者側の通信環境が遅ければ発生してしまうのが厄介なところです。
そのため事実上、遅延などのトラブルを100%防止することは不可能です。
 
ウェビナーでは遅延や停止などのトラブルが起こることはあらかじめ想定したうえで、実施するのがよいでしょう。

デメリット3.表情や会場の雰囲気から、参加者側の反応・関心を読み取りづらい

ウェビナーでは参加者側のWebカメラをONにせず、開催することも多いです。

そうすると、リアルでのイベント・セミナーとちがって、参加者の表情や雰囲気がまったくわからないまま話を進めることになります。

そのためリアルでのイベント・セミナーだと熟練している講演者でも、「自分が今しているこの話について、ちゃんと参加者は興味を持ってくれているのかな…?」と不安になり、慣れるまでなかなかペースをつかめないことも多いです。

講演中に参加者の反応・雰囲気を知りたいときは、こちらから質問を投げかけてチャット欄などで回答をしてもらうのがよいでしょう。


デメリット4.オフライン・オンラインを問わず、集客の仕組みが確立されていない会社では参加者が集められない

中小企業の場合、何も集客の手を打たなければ参加者を集めるのが非常に困難

中小企業の場合、何も集客の手を打たなければ応募者を集めるのが非常に困難
そして、これが中小企業にとってウェビナーを開催するときの最大のネックになります。

『いきなり●月●日にウェビナーを開催しますから、みなさん参加してください!』ということを単に企業ホームページに掲載しても、アクセス数が少なければ参加者はほとんど集まりません。

大企業や知名度のある中小企業であれば話は別ですが、弊社も含めて大半の中小企業はあまり有名ではないので、何も手を打たなければ参加者が次々と集まることはありえないのです。

これはリアルでのイベント・セミナーでも、ウェビナーでも何ら変わらない部分になります。


中小企業にとってはウェビナーを開催するまえに、自社の集客の仕組みを確立することのほうが先決

中小企業にとってはウェビナーを開催するまえに、自社の集客の仕組みを確立することのほうが先決
つまりウェビナーを成功させるには、まず集客の仕組みを作らなければなりません。

この集客の仕組みというのは、自社の営業社員によるお客様へのお声がけでも、折り込みチラシでも、ダイレクトメールでも何でも結構です。

もちろんSNSや既存のお客様へのメール配信、Web広告などのオンラインの施策でも構いません。

SEO(検索エンジン最適化)は、イベントのような短期間でピンポイントに集客する施策には向いていません。企業ホームページ全体のコンテンツを増やすことでアクセス数全体を底上げし、そこから訪問者がイベント情報を目にする機会を増やす…という方針がよいでしょう。

以上のような、オフライン・オンライン問わず、集客の仕組みができあがっていないと、『そもそも参加者が集まらなかったから、ウェビナー自体が開けない』という事態になってしまいます。

中小企業ではいきなりウェビナーを開催するのではなく、まずは既存の商談をWeb商談に置き換えるところから始めたほうがよい

中小企業ではいきなりウェビナーを開催するのではなく、まずは既存の商談をWeb商談に置き換えるところから始めたほうがよい
これらのデメリットを概観すると、単に既存の訪問商談を置き換えるだけのWeb商談よりも、ウェビナーのほうが発信者側に要求されるハードルがかなり高いと言えます。

そのため、いきなりウェビナーを始めるのはなかなか難しいので、まずはWeb商談を何度か経験して感覚やノウハウをつかんでから、いずれウェビナーに挑戦してみる…というほうがオススメです。

また、集客の仕組みが確立されていない会社では、企業ホームページ充実化による認知度向上やSNS、オフライン・オンラインでの広告出稿などをまずは試してみましょう。

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