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Webマーケティングの理解に不可欠な言葉、コンバージョンとは何か? ゴールを明確にすれば、ホームページの方針が決まる!

コンバージョンとは何か? ゴールを明確にすれば、ホームページの方針が決まる!
・「とりあえずホームページを開設(リニューアル)したけれど、次に何をしよう・・・」
・「ホームページの運営方針がいまいち思いつかない」
 
そんなときは、まず「コンバージョン」という言葉の意味をおさえましょう。
 
「このホームページ(HP)のコンバージョンは何か?」を明確に設定すれば、ホームページの目的地が定まり、どんなコンテンツを追加していけばいいのかも自然に見えてきます。
 
今回は、Webマーケティングを始めるときにまず理解しなければいけない言葉、「コンバージョン」とは何かについて解説します。


コンバージョンの意味

コンバージョンはサッカーでたとえれば、シュートに成功しゴールが確定した状態
コンバージョンとは、訪問者がホームページの目標としているアクションを起こしてくれた状態のことを指します。
 
たとえば、1人の訪問者が商品・サービスを購入したり資料請求をおこなったりした場合、ホームページがコンバージョンをひとつ獲得したとカウントします。サッカーにたとえれば、シュートが枠内に入りゴールを達成した状態です。
 
コンバージョンは英単語ではconversionと書き、もともとの意味は「転換」や「変換」です。訪問者がホームページ内を動きまわった末にシュートを放ち(アクション)、得点に転換されたイメージを持つとわかりやすいかもしれません。
 
コンバージョンの数はホームページが現状でどれだけ目標を達成しているのかを示す、客観的な指標になります。コンバージョンを正しく設定し、どれだけの数を獲得しているかを常に測定することがWebマーケティングではとても重要です。

まずは何をコンバージョンにするのかを決めよう

まずは何をコンバージョンにするのかを決めよう
ホームページを開設リニューアルしたときは、まずは訪問者にどんなアクションを起こしてもらいたいのかを考え、コンバージョンを確定させましょう。
 
コンバージョンを明確にしないままホームページを運営するのは、ゴールの場所も分からないままサッカーをプレイするようなものです。どこにパスすればゴールに近づくのか見当もつかないですし、シュートが枠内をとらえることもありえません。
 
コンバージョンというゴール(目標)があるからこそ、どのようにホームページを育ていていくかの方針やアイディアが生まれるのです。その根幹部分があいまいだと、ホームページ運営は非効率的になり迷走してしまいます。
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コンバージョンの具体的な例

ここではホームページにはどんな種類のコンバージョンがあるのか具体的に例示していきます。みなさんのホームページではどのコンバージョンを選択すべきかを想定しながらお読みください。

1.商品やサービスの購入

コンバージョンの例1.商品やサービスの購入
小売業やサービス業の場合、ホームページを介して訪問者に商品やサービスを購入してもらうのが最終目標になります。代表的な例がECサイト(ネットショップ)であり、ホームページからの直接的な売上げ=コンバージョンになります。
 
ECサイトを立ち上げない場合でも、店舗への来店につなげるなど間接的な売上げへの貢献が狙えます。

2.お問い合わせ・ご相談

コンバージョンの例2.お問い合わせ・ご相談
  • 商材が高額でホームページからの衝動買いが見込めない
  • 顧客直接対面してのコミュニケーションが不可欠
  • 顧客が商品の購入を決定するまでの検討期間が長い
 
以上のような条件に当てはまる業種の場合、ホームページから直接的に売上げを確定させることは不可能です。
 
建築・土木業や不動産業がその典型例です。また、製造業などのBtoB主体の業種も同じです。
 
これらの業種の場合は、お問い合わせや相談の申込みによる商談の獲得がホームページのコンバージョンになります。

3.資料請求・試供品・無料体験版の申込み

コンバージョンの例3.資料請求・試供品・無料体験版の申込み
小売業では商品カタログ、建築業ならリフォーム事例を紹介する施工アルバムなど、資料の請求をコンバージョンとして設定する方法もあります。
 
一度申込みをしてもらえば顧客の連絡先が入手できるので、それを元に電話やメールでフォロー活動をおこない商談につなげられます。
 
また、健康食品や美容品などのホームページの紹介だけでは効果が実感しづらい商材では、試供品の申込みが有力なコンバージョンとなります。
 
ソフトウェアなどの比較的複雑で、実際に顧客が触ってみないと他社との違いが分からない商材では無料体験版の申込みが有効です。

4.イベントへの参加申し込み

コンバージョンの例4.イベントへの参加申し込み
ホームページを各種イベントの集客に利用するパターンです。
 
  • 建築業・・・内覧会や見学会
  • 介護・・・ボランティア活動
  • 各種団体・・・広報イベントや講演会
  • 保育園・幼稚園・・・個別見学
  • 学習塾・教育機関・・・無料体験授業やオープンキャンパス
 
このように業種に応じてさまざまなイベントの集客に利用できます。また、参加するお客様の氏名などの情報を事前に把握できるので、準備しやすくなり対応もきめ細やかになります。

5.採用の申込み

コンバージョンの例5.採用の申込み
正社員やアルバイトへの採用申込みは、全ての業種においてホームページのサブ目標になりえます。建築や設備業、介護、保育園・幼稚園などの人材が不足気味の業種では、採用活動の申込みがメインの目標となることもあります。
 
ホームページで採用のコンバージョン獲得に成功すれば、マイナビやリクナビなどの求人情報サイトや求人誌に支払っている広告料の節約も期待できます。

また、Googleしごと検索などの無料で自社の求人情報を掲載できるサービスを活用し、そこから採用応募のコンバージョンを獲得するのも有効です。

コンバージョンは複数設定してもよい

ホームページに設定するコンバージョンは必ずひとつでなければいけない、ということはありません。
 
上の例で示しているように、建築業であれば「お問い合わせ」・「資料請求」・「イベントへの参加申し込み」・「採用の申込み」の4つのコンバージョンを同時に狙えます。
 
他の業種でも、「採用の申込み」をサブのコンバージョンとして設定することは多いでしょう。
 
みなさんの会社・団体が現在何を求めているのかを分析したうえで、ホームページで実現すべきコンバージョンを洗い出していってください。

コンバージョン率を高めるサイト構成の参考になる本・書籍

なお、ホームページ経由でお問い合わせや資料請求などのコンバージョンを多く獲得するためのノウハウを学ぶには、以下の本・参考書籍がオススメです。

『なぜ、あなたのウェブには戦略がないのか?―― 3Cで強化する5つのウェブマーケティング施策』(権 成俊ほか・技術評論社)

「中小企業のホームページ担当者へ1冊だけ本を薦めるなら?」と訊かれたら、躊躇なくこの本を差し出せるほどの名著です。
コンバージョンを獲得できるお客様目線のサイト構成・ページ作りをするにはどうすればいいのかが具体的に理解できます。

また、「自分たちが気付いていない競合を見つける」「検索キーワードは群で見る」「売れるWebデザインは戦略を映している」などのトピックも有益な示唆に富んでいます。

単に戦略の立て方を解説するだけでなく、「立案した戦略をどのように中小企業のホームページのコンテンツに落とし込むか」の部分が多彩な実例とともに紹介されているため、中小企業向けのなかでは最良の本です。

後半は、売り上げ獲得に効果的なトップページデザインの構成方法などについても、事例を用いながら具体的に解説されています。
なぜ、あなたのウェブには戦略がないのか?

なぜ、あなたのウェブには戦略がないのか?

  • 作者:権成俊/村上佐央里
  • 出版社:技術評論社
  • 発売日: 2017年02月

『10倍売れるWebコピーライティング ーコンバージョン率平均4.92%を稼ぐランディングページの作り方』(バズ部・技術評論社)

主にランディングページ(LP)制作の観点から、コンバージョンを獲得できるページ構成Webライテイングについて解説している本です。
この本を書いたのはSEOの分野で有名なWebマーケティングメディア『バズ部』(株式会社ルーシー)で、実践的なキャッチコピーや文章の構成方法を紹介しています。

「お客様目線で文章を書くとはどういうことか?」という基本を解説しているため、ランディングページだけでなく、企業ホームページ運営やチラシ・カタログ作成などあらゆるセールスライティングの場面で応用できます。
10倍売れるWebコピーライティング

10倍売れるWebコピーライティング

  • 作者:バズ部
  • 出版社:技術評論社
  • 発売日: 2014年05月

コンバージョンが決まるとコンテンツも作成しやすい

コンバージョンが決まるとコンテンツも作成しやすい
コンバージョンとは訪問者を誘導すべき最終目的地です。
 
目的地を確定すれば、そこに至る道のりやプランも明確になります。コンバージョンから逆算して、ホームページにどんなコンテンツを作るべきかを発想できるのです。

例:建築会社のホームページで、「内覧会への申込み」を達成したい場合

  1. まずはゴールとなる内覧会申込みのメールフォームが必要(ゴールページの設置)→
  2. 内覧会の日時や場所、どんな様子なのかを記載した内覧会の紹介ページが必要→
  3. 内覧会に興味を持ってもらうためには、自社が建てる家の特長や施工実績をアピールするページが必要

どのようにコンバージョンに結び付けるか意識しながら、ページを作成しよう!

サッカーのパス回しを考えるように、ページを構成していこう
コンバージョンから逆算したページ作りはサッカーでたとえるなら、ゴールに結び付けるためにはどこでフォワードがシュートを打てばいいのか、フォワードにボールを回すにはどのようにパスをつなげていくのかを考えるようなものです。
 
コンバージョンというゴールがあってはじめて、ホームページは有機的に機能します。
 
みなさんもホームページで実現すべきコンバージョンは何なのか? という自社分析からWebマーケティングをはじめていきましょう。
 
そうすれば、どんなページを作ればいいのかおのずと明らかになるはずです。
 
※以下でコンバージョンを増やせるページ構成の基本を解説していますので、こちらもぜひご覧ください。