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BtoB製造業ホームページの加工事例・導入事例ページの作り方・書き方

更新日:2025.03.26
BtoB製造業ホームページの加工事例・導入事例ページの作り方・書き方
BtoB製造業のホームページにおいて、加工事例・導入事例コンテンツはサイトの中核と言ってもよいほど重要です。

加工事例・製作事例・導入事例などのコンテンツを見て、新規顧客は「自社の依頼にこの会社は対応できそうか」を判断するからです。

今回は新規依頼や引き合いを増やせる加工事例・導入事例の作り方・書き方を紹介します。
ホームページ経由で売上げをもっと増やしたい方はぜひご覧ください。

加工事例・導入事例の役割・重要性

BtoB製造業ホームページ経由で集客・売上げアップを目指すのであれば、加工事例・導入事例コンテンツの充実化は必須です。

※BtoB(Business to Business)…企業間取引を中心とする事業スタイルのこと

なお、製造業は大別して、受託加工系(サプライヤー系)メーカー系の2種類に分かれ、それぞれ特徴やビジネスモデルが異なります。

  • 受託加工系(サプライヤー系)…金属加工や樹脂加工などで、顧客から求められた部品を製造して納品するタイプの企業

  • メーカー系…部材や完成品などの自社製品を持つタイプの企業

受託加工系とメーカー系のそれぞれの事例ページの役割について紹介します。

受託加工系(サプライヤー系)企業の加工事例・製作事例の役割・重要性

受託加工系(サプライヤー系)企業の加工事例・製作事例の役割・重要性
受託加工業の加工事例・製作事例では、「何を作れるのか」・「どれだけの品質・精度を出せるのか」を示すのが主な役割になります。

サプライヤーを探しているメーカーの設計担当者・購買担当者は、各社ホームページの加工事例や製作事例を見て「この会社ならウチの依頼にも対応できそうだ」などと判断します。

依頼を獲得できるかどうかを大きく左右するコンテンツが、加工事例・製作事例なのです。

ただし受託加工業の加工事例・製作事例では、顧客の社名を出せないことが多いです。

その場合は、顧客の社名は伏せたうえで、加工品の写真や材質・加工法などを中心に事例ページを作りましょう。

メーカー系企業の導入事例・製品事例の役割・重要性

メーカー系企業の導入事例・製品事例の役割・重要性
自社の機器や製品を持つ、メーカー系企業の導入事例・製品事例の役割は、「顧客のお悩み・課題をどのように解決して、どんな成果を生み出したのか?」を伝えることに尽きます。

「製造期間の長期化に悩まされてきたが、この装置を導入してからリードタイムが40%削減された」・「歩留まり率が20%向上し、年間で600万円以上のコスト削減を実現できた」などです。

導入事例で課題解決の流れをうまく見せることができれば、訪問者に「自社の課題もここの製品で解決できそうだ」と判断してもらえて、新規商談の獲得につながります。

さらに大手企業への導入実績などがあれば、信頼性が大きく高まりコンバージョン率も上昇しますので、可能であれば積極的にアピールしましょう。

参考ページ:コンバージョン(CV)とは? Webマーケティングでの意味をわかりやすく解説

1事例ごとにページを分割すると、SEO面での集客力が高まる

1事例ごとにページを分割すると、SEO面での集客力が高まる
なお、加工事例・導入事例をホームページ内に掲載する際には、1事例ごとにページを分けるようにしてください。

そうすることで事例ページがそれぞれインデックスされるため、製品名や材質などのニッチなキーワードで、Google・Yahoo!検索された際にヒットしやすくなるからです。

検索エンジン経由でのアクセス数を増やす手法のことをSEOと呼びます。加工事例・導入事例などのコンテンツはSEO面での集客力を強化するうえでも有用なのです。

参考ページ:SEOとは? 企業ホームページのSEO対策で集客する基本をわかりやすく解説
参考ページ:インデックスとは? 意味と検索エンジンの仕組み・SEO基礎知識を解説
参考ページ:検索エンジンとは? Google・Yahoo!・Bingなどの種類や仕組み、SEOとの関係を解説
参考ページ:アクセス数を増やせる、良質なSEOコンテンツの作り方を徹底解説!

加工事例・導入事例コンテンツは「メインローラー ステンレス」・「吸着パッド 液晶パネル用 PEEK」などのニッチなキーワード(スモールキーワード)がメインとなるので検索上位を獲得しやすく、ニーズがある見込み顧客を少数ながら確実に集客できます(ロングテールSEOの実践)。

参考ページ:「売れない商品」の山で売上げをアップさせる!? Amazonも活用しているロングテール戦略とは何か?

なお、各事例ページのtitleタグはSEOを意識して、製品名・材質・加工方法などを含むようにするとさらに効果的です。

加工事例のtitleタグ例:液晶パネル用吸着パッド|PEEK|樹脂加工事例|DSテクノ(社名)

※titleタグについて詳しく知りたい方は以下のページをご覧ください。

参考ページ:検索順位とクリック率をアップさせやすいtitleタグ(ページタイトル)の付け方を徹底解説!
参考ページ:【SEO対策】meta descriptionタグの最適な文字数の目安とクリック率を上げる書き方を徹底解説!

以上の施策を確実に実行することで、トップページからしかアクセスを集められないサイトを脱却し、下層ページから分散集客できるサイトになっていきます。

トップページ依存型ホームページ
トップページ依存型ホームページ
分散集客型ホームページ
分散集客型ホームページ

効果的な加工事例・導入事例ページの作り方

それでは効果的な加工事例・導入事例の作り方を、自社が受託加工業の場合とメーカーの場合の2種類に分けてそれぞれ解説します。

【受託加工業向け】効果的な加工事例・製作事例ページの作り方

まずは金属・樹脂などの受託加工業の加工事例ページの効果的な作り方を紹介します。

加工事例ページには写真だけでなく、詳細な情報も掲載する

製造業ホームページの加工事例のページで、製品の写真のみが掲載されていることがよくあります。しかし集客・売上げをアップしたいのであれば、文章で詳細な情報も掲載するようにしましょう。

理由は以下の2点です。

【加工事例ページで文章をしっかり書くべき理由】
  1. どんな用途で使われる部品なのかや、素材・サイズが不明だと訪問者が依頼しづらい
  2. GoogleやYahoo!からの集客力がアップする(SEOの強化)

それぞれ詳しく解説します。

1.どんな用途で使われる部品なのかや、素材・サイズが不明だと訪問者が依頼しづらい

加工された部品の写真だけが掲載されていても、その用途やどんな業界で使われるのかがわからないと、加工を依頼したい訪問者にとっては参考になりません。

また「SUS304なのかSUS316Lなのか」などの素材に関する情報や、サイズについての情報も必須です。

さらに「どんなニーズに応えて製作した部品なのか」についての概略があると、よりわかりやすくなります。

たとえば以下のような文言で、端的に加工目的を記載するとよいでしょう。

【加工目的・配慮したポイントの例】
  • 軽量化&コスト削減が目的で、既存の金属部品を樹脂部品に置き換えるための試作品です
  • 食品機械に使用される部品なので、「表面の滑らかさ」「気密性と防塵性」「耐食性と耐薬品性」などを考慮して製作しました

2.GoogleやYahoo!からの集客力がアップする(SEOの強化)

GoogleやYahoo!からの集客力がアップする(SEOの強化)
先述したとおり、加工事例のページはSEOで集客するうえでも非常に有用です。

しかし写真だけのページで文字が一切ないと、検索上位に表示させるのは極めて難しくなってしまいます。

検索キーワードとなる「吸着パッド 液晶パネル用 PEEK」などの文字がページ内に含まれないからです。

SEOで集客するには文章が大きな役割を果たすので、写真だけでなくしっかりと加工部品の詳細や説明文を掲載するようにしましょう。

※文章がSEOや検索順位に与える影響を詳しく知りたい方は以下のページをご覧ください。

参考ページ:文章をしっかり書けば検索順位が上がる! SEOと文字数の関係とは?

また、加工事例の写真には代替テキスト(alt属性)を設定すると、画像検索にヒットしやすくなるので、さらにアクセス数を集めやすくなります。

参考ページ:画像の代替テキスト(alt属性)とは? 意味とSEOに適した書き方

加工事例ページに掲載すべき情報

加工事例ページには以下のような情報を掲載するようにしましょう。

【加工事例に掲載すべき情報例】
  • 製品名…何の製品なのかを端的に記載します。(例)ブラケット、取り付け板(丸穴タイプ)、ポンプパーツ、スクリューなど。

  • 業界…この部品がどんな業界で使用されているのかの情報を紹介します。(例)自動車業界、半導体関連装置、食品製造機械など

  • 素材…(例)ステンレス(SUS304)、一般構造用圧延鋼材(SS400)、アルミ合金(A5056)、ポリプロピレン(PP)、MCナイロン(MC901)など

  • 加工方法…この部品を製作した加工方法についての情報を記載します。(例)マシニング加工、曲げ加工、溶接、アルマイト、表面処理など

  • サイズ…(例)Φ35x50、167×118×38.5など

  • 寸法精度・公差…(例)±0.05、±0.01、H7 h7など

  • 特徴・ポイント…この部品が依頼されたきっかけ・ニーズや、加工の際に気を付けたポイントなどを簡単に記載します。
    (例)バフ仕上げによる滑らかな加工を施しました。円板と中心の丸棒の接合部には、1インチのタップ加工を施しております。欠けやすい箇所にも細心の注意を払い、丁寧に仕上げました。

【メーカー系企業向け】効果的な導入事例の作り方

メーカー系企業の導入事例では、実際の顧客へのインタビューは必須

メーカー系企業の導入事例では、実際の顧客へのインタビューは必須
自社の機器・製品を持つメーカー系企業の導入事例を作成するには、実際の顧客へのインタビューが欠かせません。

現在はZoomなどのオンライン会議ツールを使用すれば、営業社員だけでなく内勤のスタッフでも手軽にインタビューを実施できます。

※なお、顧客インタビューのやり方や依頼方法、質問のテンプレートなどについては、以下のページをご覧ください。

参考ページ:お客様インタビューの方法・質問文例・テンプレート【BtoC・BtoB】
参考ページ:お客様インタビュー(ユーザーインタビュー)依頼メールの書き方・テンプレート・例文

インタビュー時には「ビフォー」→「購入・導入プロセス」→「アフター」の三部構成や、成果の数値化を意識する

インタビュー時には「ビフォー」→「購入・導入プロセス」→「アフター」の三部構成や、成果の数値化を意識する
なお、インタビュー時や原稿作成時には「ビフォー」→「購入・導入プロセス」→「アフター」の三部構成の流れを意識しましょう。

【ビフォー:商品・サービスの購入前】
  • 購入前にどんなお悩みや課題を抱えていたのか?

【購入・導入プロセス】
  • その解決策としてどんな商品・サービスを求めていたのか?
  • 商品・サービスの選定基準や購入の条件は何だったのか?

【アフター:商品・サービスの購入後】
  • 購入後には、どのようにお悩み・課題が解決されたのか?

また、商品・サービス購入前のお悩み・課題や、購入後に得られた成果はできるだけ数字を明確にするようにしましょう。

【インタビューでの数値化の例】
  • ○○の業務に多くの時間がかかっていた→社員○名が○時間(○日)かけて、ようやくこなしていた
  • ○○の作業でリードタイムが遅延していた→○日ぶんのリードタイムの遅延が発生していた
  • 短期間で対応してくれた→○日(○ヶ月)以内に対応してくれた

なお、これらの数字は事前にインタビュー先の担当者にある程度調べていただくか、「感覚値で結構なのでお答えいただいてもよろしいですか?」などとおおまかな数値として質問するとよいでしょう。

不明だった数字は、インタビュー後に担当者に調べてもらって、後日明確な数字をメールで送付してもらうという形式でも構いません。

このように課題や成果が数字で見える化されることで、導入事例のタイトルや見出しがよりキャッチーになります。

以下のページで、導入事例の作り方をより詳しく紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください。

加工事例・導入事例ページは、BtoB製造業ホームページから新規顧客を獲得したいなら必須

加工事例・導入事例ページは、BtoB製造業ホームページから新規顧客を獲得したいなら必須
BtoB製造業ホームページにおいて、加工事例・導入事例ページは新規顧客からの引き合いを獲得するうえで必須のコンテンツです。

加工事例・導入事例ページを充実させるほど、コンバージョン率や新規依頼の獲得率がアップしますので、ぜひ追加してみてください。


 この記事を書いた人
岡山 幸太郎
岡山 幸太郎
株式会社ディーエスブランド Webマーケター
ディーエスブランド入社後、営業を経験したのち自社サイトやお客様サイトのWebディレクションに携わる。現在はSEO(検索エンジン最適化)やコンテンツマーケティングなど、Webにおける集客分野を担当。また、Webセミナー講師としても活動中。

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