【生成AI活用術・第4回】生成AIをアイデア出し・思考整理に活用する方法をプロンプト付きで解説
更新日:2026.08.27

「一人でアイデアを考えていると、どうしても発想が偏ってしまう」
「アイデアを出し合いたくても、相談できる相手がいない、タイミングが合わない」
このような悩みを抱えている方は少なくないのではないでしょうか。ChatGPTやGemini、Copilot、Claudeなどの生成AIサービスは身近になりましたが、仕事でどう活用すればよいかわからないという方も多くいます。
生成AIというと、文章の作成や情報の要約といった作業を任せるツールだと考える方も多いでしょう。しかし、アイデア出しや思考整理の場面でも、考えを整理する相手として活用できます。
今回は、生成AIをまだ本格的に使ったことがない方に向けて、アイデア出しや思考整理への活用方法を、そのまま使えるプロンプト例とあわせて解説します。「一人で考えていると、発想が偏ってしまう」「相談したくても、タイミングが合う相手がいない」と感じている方も、ぜひ最後までご覧ください。
※前回はこちらから
目次
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- 生成AIをアイデア出し・思考整理に活用しても大丈夫? 初心者が知っておきたい前提
- 生成AIにアイデア出し・思考整理を任せる基本の使い方
- アイデア出し・ブレインストーミングのプロンプト集
- メリット・デメリットを整理するプロンプト集
- 意思決定のための比較軸を洗い出すプロンプト集
- 質問を重ねてもらいながら考えを深めるプロンプト集
- 生成AIとの壁打ちでよくある失敗と対処法
- 社内・業務で生成AIを使う際の注意点
- 弊社での実践例:問い合わせデータの分析結果から、記事テーマやFAQ内容を検討する
- 壁打ちの技術は、「相手の疑問に自動で答える」場面にも応用できる
- 問い合わせ対応の自動化には「DSチャットボット」がおすすめ
- 生成AIとの壁打ちに関するよくある質問
- まとめ まずは身近な壁打ちから生成AIを使ってみよう
- 業務効率化・マーケティング強化に役立つAIチャットボットなら「DSチャットボット」
生成AIをアイデア出し・思考整理に活用しても大丈夫? 初心者が知っておきたい前提
生成AIが思考整理・アイデア出しを得意とする理由
生成AIは、インターネット上の膨大な情報やさまざまな考え方のパターンを学習しており、一つの物事に対して複数の切り口から意見を出すことを得意としています。そのため、「この企画について、思いつく限りのアイデアを挙げて」といった指示を出すだけで、自分一人では思いつかなかったアイデアを、短時間で数多く得られます。
一人でアイデアを考えたり、メリット・デメリットを整理したりする場合、どうしても普段の考え方の癖や、これまでの経験にとらわれて、発想が偏りやすくなります。生成AIは、自分とは異なる視点から意見を返してくれるため、壁打ち相手として活用することで、これまでとは違った角度から考えられるようになります。特に、社内に相談できる相手がいない、あるいは相談したくてもタイミングが合わないという場面で力を発揮します。
実際に、生成AIを業務で活用している企業に主な活用業務を尋ねた調査では、「文章の作成・要約・校正」が45.1%でもっとも多く、次いで「情報収集」が21.8%、「アイデア出し」は11.0%という結果でした。文章作成や情報収集に比べると、アイデア出しでの活用はまだ広がっている途中の段階です。裏を返せば、これから取り組むことで他社との差がつきやすい活用方法ともいえます。
使い始める前に知っておきたい注意点
生成AIをアイデア出し・思考整理に使ううえで、事前に押さえておきたい注意点は主に2つあります。
1つ目は、機密情報・個人情報の取り扱いです。アイデア出しや思考整理の相談では、検討中の新商品の情報や、社内でしか共有されていない事業計画など、機密性の高い内容を扱う場面が少なくありません。生成AIに入力した内容は、サービスの設定によっては学習データとして利用される場合があるため、具体的な社名や金額、公表前の情報などは、そのままプロンプトに含めないようにするのが基本です。また、顧客の氏名や連絡先といった個人情報も、入力を避けるべき情報です。
2つ目は、出力内容の正確性です。生成AIが挙げるアイデアや整理内容は、意見の一つであり、必ずしも自社の状況やこれまでの経緯を正確に踏まえたものとは限りません。生成AIが出した案や結論をそのまま採用するのではなく、自社の実情に合っているかを必ず人が確認し、最終的な判断は人がおこなう必要があります。
こうした注意点さえ押さえておけば、生成AIは思考整理の場面でも、決して使うのが怖いツールではなく、一人で考えるときの心強い壁打ち相手になります。次の章では、実際に生成AIへ指示を出す際の基本的な考え方を解説します。
生成AIにアイデア出し・思考整理を任せる基本の使い方
良い指示(プロンプト)を出すための3つのポイント

生成AIを壁打ち相手として活用するには、プロンプト(指示文)がポイントです。ここでは、初心者の方でもすぐに実践できる、良い指示を出すための3つのポイントを解説します。
1. タスク(実行してほしい内容)
「アイデアを出して」「考えを整理して」だけでは、生成AIはなにを求められているのか判断しきれません。「この企画について新しいアイデアを10個挙げて」「この2つの案のメリット・デメリットを整理して」というように、実行してほしい内容を具体的に伝えましょう。
2. 前提条件(どんな状況か・なにを目的とした検討か)
同じアイデア出しでも、新規事業の検討なのか、既存業務の改善なのかによって、求められる視点は変わります。「予算をあまりかけずに実行できる案を中心に」「若手社員でも実行しやすい案という観点で」というように、検討の背景や制約条件を添えることで、実態に即した回答が得やすくなります。
3. 出力形式(数・構成など)
「5つ挙げて」「表形式で整理して」というように、どのような形式で出力してほしいかを指定します。特にアイデア出しの場面では、数や形式を指定しないと似たようなアイデアばかりが返ってきたり、絞り込みすぎた少数の案しか出てこなかったりすることがあるため、出力形式の指定が重要です。
これら3つの要素を踏まえると、たとえば以下のような指示の出し方になります。
【Before】新商品のアイデアを考えてください。
【After】30代の働く女性をターゲットにした新商品について、既存の類似商品にはない切り口のアイデアを、理由も添えて5個挙げてください。
Beforeの指示でも生成AIはなにかしらの回答を返しますが、タスク・前提条件・出力形式のいずれも明示されていないため、当たり障りのない一般的なアイデアになりやすいです。Afterのように3つの要素を添えるだけで、検討の材料として使える回答になります。
一度で終わらせず、対話を重ねながら考えを深めるコツ
生成AIを壁打ち相手として使う場合、一度の指示で結論を出そうとする必要はありません。むしろ、文章作成や情報整理以上に、対話を重ねながら少しずつ考えを深めていく使い方が向いています。
たとえば、最初に出してもらったアイデアに対して「この中で、もっとも実行のハードルが低いものはどれか」「この案を実行した場合、想定される懸念点はなにか」といったように、追加の問いを重ねることで、一つの案をより深く検討できます。生成AIは直前のやり取りを踏まえて回答するため、一から状況を説明し直す必要はなく、気になった点だけを都度質問すれば十分です。
また、生成AIが挙げた意見に対して、あえて「反対の立場から意見を出して」「別の視点があれば教えて」といった問いを重ねることも有効です。人に相談する場合、相手の意見に配慮して率直な指摘を避けてしまうことがありますが、生成AIとの対話ではそうした遠慮をせずに済むため、多角的な視点を引き出しやすいという特徴があります。
アイデア出し・ブレインストーミングのプロンプト集
ここからは、実際の業務シーンですぐに使えるプロンプト例をご紹介します。文中の【 】で囲まれた部分は書き換えて使う項目ですが、それ以外の条件も、状況に応じて自由に調整してご利用ください。
新しい企画・アイデアを幅広く出してもらうプロンプト例
以下の条件で、新しい企画のアイデアを10個挙げてください。
【条件】
テーマ:【テーマを入力(例:既存のお客様向けに、リピート購入を促す施策)】
制約条件:【制約を入力(例:追加の予算をかけずに実行できるもの)】
出力形式:番号付きの箇条書きで、アイデアごとに一言で概要を添える
同じような発想のアイデアは避け、できるだけ幅広い切り口で提案する
「同じような発想のアイデアは避ける」という条件を加えておくと、似たようなアイデアが並んでしまうことを防ぎ、幅広い切り口の案を得やすくなります。数を多めに指定しておくと、その中から実行できそうな案を選びやすくなります。
出たアイデアをさらに発展させるプロンプト例
以下は、先ほど挙げてもらったアイデアのうち【アイデアの内容を入力】です。
このアイデアについて、実行する場合の具体的な進め方を3パターン考えてください。
それぞれ、必要な準備と、実行までにかかりそうな期間の目安も添えてください。
一度で完成した企画案を求めるのではなく、出てきたアイデアの中から気になったものを選び、深掘りしていく使い方です。「具体的にどう進めるか」まで踏み込んで質問することで、単なる思いつきの段階から、検討材料として使える形へと近づけられます。
いずれのプロンプトも、生成AIが出したアイデアをそのまま採用するのではなく、自社の状況や実行のしやすさを踏まえて、人が取捨選択することが前提になります。
メリット・デメリットを整理するプロンプト集
アイデアが出そろったら、次はその案を実行すべきかどうかを検討する段階に移ります。ここでは、メリット・デメリットを整理する際に使えるプロンプト例をご紹介します。
案のメリット・デメリットを洗い出すプロンプト例
以下の案について、メリットとデメリットをそれぞれ整理してください。
【条件】
案の内容:【検討している案を入力】
観点:コスト・実行のしやすさ・効果の見込みやすさの3つの観点を含める
形式:メリット・デメリットを並べた表
断定的な優劣の結論は書かず、比較材料の提示にとどめる
生成AIに結論まで出させてしまうと、実際の予算や社内の事情などを考慮しないまま、表面的な判断をしてしまうことがあります。そのため、あえて「結論は書かない」という条件を加え、あくまで比較材料の整理までにとどめています。最終的にどちらを選ぶかは、整理された内容を見ながら人が判断する、という役割分担にしておくと安心です。
想定されるリスクや懸念点を洗い出すプロンプト例
あなたは、新しい施策のリスクを慎重に検討する立場の担当者です。
以下の案について、実行した場合に想定されるリスクや懸念点を、できるだけ幅広く挙げてください。
【案の内容】
【ここに検討している案の内容を貼り付け】
「あなたは〇〇です」という役割を与えることで、生成AIがその立場から見て重要な懸念点を優先的に拾い出しやすくなります。特に、自分では気づきにくいリスクを洗い出したい場面で有効な使い方です。ただし、生成AIが挙げるリスクは一般論に基づいた可能性の指摘であるため、実際に発生する可能性や影響の大きさまでは、自社の状況を踏まえて人が判断する必要があります。
いずれのプロンプトも、メリット・デメリットの整理はあくまで判断材料であり、最終的な意思決定は人がおこなうという前提で活用することが大切です。
意思決定のための比較軸を洗い出すプロンプト集
複数の案の中から一つを選ぶ場面では、なにを基準に比較すべきか定まらないまま検討が長引いてしまうことがあります。ここでは、意思決定のための比較軸を洗い出す際に使えるプロンプト例をご紹介します。
なにを基準に比較すべきかを一緒に考えてもらうプロンプト例
以下の意思決定について、比較検討する際に重視すべき基準(比較軸)を挙げてください。
【条件】
検討している内容:【検討内容を入力(例:新しく導入する業務ツールの選定)】
重視したい前提:【前提を入力(例:導入後の運用のしやすさを特に重視したい)】
出力形式:比較軸を5つ程度、それぞれ選ぶ理由も添えて箇条書きで
なにを基準に比べればよいかわからないまま複数の案を見比べると、印象や好みで選んでしまいがちです。先に比較軸そのものを洗い出しておくことで、後から見返しても納得感のある判断がしやすくなります。「重視したい前提」を添えておくと自社に合った基準で比較できます。
決めた比較軸に沿って選択肢を評価してもらうプロンプト例
以下の比較軸に沿って、3つの案をそれぞれ評価し、表形式で整理してください。
【条件】
比較軸:【先ほど洗い出した比較軸、または既存の比較軸を入力】
形式:案を列、比較軸を行にした表
各項目は「◎・○・△」の3段階で評価し、評価の理由も一言添える
最終的にどの案を選ぶべきかの結論は書かない
比較軸を先に決めたうえで評価を依頼すると、案ごとに記載されている情報の粒度がバラバラであっても、同じ基準で横並びに整理できます。ここでも、生成AIに最終的な結論までは出させず、あくまで評価の整理にとどめておくことで、実際の予算や社内の優先順位を踏まえた判断は人がおこなうという役割分担を保てます。
いずれのプロンプトも、比較軸自体が自社の状況に合っているかを確認したうえで活用することが大切です。
質問を重ねてもらいながら考えを深めるプロンプト集
自分の考えをまとめる際、誰かに質問を投げかけてもらうことで、思考が整理されたり、見落としていた点に気づけたりすることがあります。ここでは、生成AIに質問役になってもらい、考えを深めるプロンプト例をご紹介します。
自分の考えに対して質問を投げかけてもらうプロンプト例
あなたは、部下の考えを深掘りする1on1ミーティングが得意な上司です。
以下の私の考えについて、内容を深めるための質問を5つ投げかけてください。
一度にすべて聞くのではなく、私が回答した内容を踏まえて、次の質問を続けてください。
【私の考え】
【ここに検討中の考えや企画の概要を貼り付け】
一度にまとめて質問を受け取ると、答えるだけで精一杯になってしまいます。「回答を踏まえて次の質問を続けてください」という条件を加えることで、対話形式で少しずつ考えを深めていくやり取りがしやすくなります。答えに詰まる質問が出てきた場合、そこが自分の考えの中で曖昧なまま残っていた部分だと気づけることも少なくありません。
反対意見・別の視点を出してもらうプロンプト例
以下の私の考えに対して、あえて反対の立場から意見を述べてください。
考えられる反論や、見落としている可能性のある視点があれば、遠慮なく指摘してください。
【私の考え】
【ここに検討中の考えの概要を貼り付け)
人に相談する場合、相手との関係性から、率直な反対意見をもらいにくい場面もあります。生成AIに「あえて反対の立場から」と指示することで、遠慮のない指摘を引き出しやすくなります。反対意見をそのまま受け入れる必要はありませんが、自分では気づかなかった視点を知る材料として活用できます。
いずれのプロンプトも、生成AIとのやり取りを一往復で終わらせず、複数回の対話を重ねることで、より深く考えを整理できます。
生成AIとの壁打ちでよくある失敗と対処法
ここまでプロンプトの作り方や具体例をご紹介してきましたが、実際に壁打ち相手として使ってみると、思うようにはいかない場面もあります。ここでは、生成AIとの壁打ちでよくある2つの失敗パターンと、その対処法を整理します。
当たり障りのない回答しか返ってこない場合
生成AIに考えを相談すると、間違ってはいないが、当たり障りのない回答しか返ってこないと感じることがあります。この失敗の多くは、質問そのものが抽象的なまま生成AIに考えを丸投げしてしまっていることが原因です。
「これについてどう思いますか」というだけの問いかけでは、生成AIはどのような観点から意見を述べればよいか判断できないため、一般論の範囲を出ない回答しか返せません。これは生成AIの性能の問題ではなく、質問する側の情報や条件が不足しているために起こる現象です。
対処法としては、これまでご紹介してきたプロンプト例のように、「検討している内容」「重視したい前提」「求める観点」といった条件をできるだけ具体的に伝えることが基本です。それでも回答が抽象的なままの場合は、「もっと踏み込んだ指摘をしてください」「一般論ではなく、この状況に即した意見をください」といった追加の指示を重ねることで、少しずつ踏み込んだ回答を引き出しやすくなります。
視点が偏る・似たような意見ばかり出てくる場合
複数のアイデアや意見を求めたはずなのに、似たような切り口の案ばかりが並んでしまうこともよくあります。これは、生成AIが直前のやり取りの文脈に沿って回答する性質上、一度出てきた方向性に引っ張られて、その後の回答も似た傾向に偏ってしまうために起こります。
対処法の一つは、あらかじめ「同じような発想の案は避けてください」「できるだけ幅広い切り口で挙げてください」といった条件を、指示に含めておくことです。また、一度出てきた回答に対して、「まったく違う切り口の案も挙げてください」「反対の立場から見た場合はどうですか」というように、あえて方向性を変える指示を重ねる方法も有効です。
一度の回答で判断せず、複数の切り口から意見を引き出す姿勢が、壁打ち相手として生成AIを使いこなすうえでのポイントです。
社内・業務で生成AIを使う際の注意点
これまでは、生成AIを壁打ち相手として活用するコツを中心に解説してきました。ここからは、実際に社内・業務でアイデア出しや思考整理に生成AIを利用する際に、組織として押さえておきたい注意点を整理します。
機密情報・個人情報を入力しない
生成AIに相談する際、自社の機密情報や顧客の個人情報は、原則として入力しないことが基本です。アイデア出しや思考整理の相談ではこうした機密性の高い情報を扱う場面が少なくないため、実際の入力時にも注意が必要です。
たとえば、新商品の企画についてアイデアを求める際に、具体的な商品名や価格、発売時期といった未公表の情報をそのまま入力してしまうと、意図せず情報が外部に漏れるおそれがあります。対策としては、固有名詞や具体的な数値を伏せたうえで、「ある商品」「一定の価格帯」といった抽象的な表現に置き換えて相談することが有効です。
また、自社の生成AI利用について、「どの生成AIツールを利用してよいか」「どのような内容であれば相談してよいか」といった社内ルールをあらかじめ確認しておくことも重要です。ルールが曖昧なまま一部の社員が個人的な判断で生成AIに機密性の高い相談を持ちかけると、会社として把握できない状態で情報が入力される、いわゆる「シャドーAI」のリスクが生じる可能性もあります。
まずは自社にルール・ガイドラインが存在するかを確認し、なければ整備を検討することをおすすめします。
最終的な判断・決定は必ず人がおこなう
生成AIが挙げるアイデアや整理内容は、あくまで検討のための材料であり、最終的な判断・決定は必ず人がおこなうことが欠かせません。特に、予算が伴う施策や、社外への影響が大きい意思決定については、以下の点を確認してから判断することをおすすめします。
- 生成AIが挙げた案が、自社の状況や過去の経緯を踏まえたものになっているか
- メリット・デメリットの整理に、自社ならではの事情(人員体制・既存の取引関係など)が反映されているか
- 生成AIの意見に引っ張られず、複数の選択肢を比較したうえで判断できているか
生成AIはあくまで、思考を整理し、視点を広げるための壁打ち相手であり、最終的な責任は使う側にあります。この前提を組織全体で共有しておくことが、安心して生成AIを活用し続けるための土台になります。
弊社での実践例:問い合わせデータの分析結果から、記事テーマやFAQ内容を検討する
ここでは、実際に弊社がおこなっている壁打ちの実践例として、Webサイトに設置しているAIチャットボットの問い合わせデータをもとに、生成AIと一緒に記事テーマやFAQ内容を検討している取り組みをご紹介します。
生成AIと壁打ちするメリット
AIチャットボットには、日々さまざまな質問が寄せられます。件数が増えるほど、どのような質問が多いのか、次にどのような情報を発信すべきかを判断するのは難しくなります。かといって、一件ずつ目を通して傾向を読み取ろうとすると、時間がかかるうえに見落としも生まれやすくなります。
生成AIを壁打ち相手として活用すれば、大量の質問データの中から傾向を読み取ったうえで、「どのようなテーマの記事が読者の役に立ちそうか」「FAQページにどのような質問を追加すべきか」といった案を、複数の切り口から挙げてもらえます。担当者一人で考えるよりも幅広い切り口の案を得られる点、また「もっと違う角度から」「この傾向についてはどう思うか」というように、対話を重ねながら方向性を絞り込んでいける点が、生成AIを壁打ちに活用する利点です。
検討の具体的な手順
弊社では、実際に以下のような手順で検討をおこなっています。
1. 問い合わせデータを書き出す
AIチャットボットに寄せられた質問と、それに対する回答履歴を、CSVファイルとして書き出します。
2. 個人情報を取り除く
検討に必要なのは「どのような質問が多いか」「どのようなテーマに関心が集まっているか」といった傾向であり、個人を特定する情報までは必要ないため、氏名などの個人情報をあらかじめ削除しておきます。
3. 生成AIに傾向を分析させ、記事テーマ・FAQ内容の案を挙げてもらう
個人情報を取り除いたCSVファイルを生成AIに読み込ませ、「質問内容を傾向ごとに分類し、件数の多い順に並べたうえで、記事化するとよさそうなテーマを5つ挙げてください」といった指示を出します。挙がった案に対して、「この傾向について、読者はどのような点に困っていると考えられるか」といった質問を重ね、テーマの解像度を上げていきます。
4. 出た案をもとに最終的な方針を判断する
生成AIが挙げた案の中から、実際に読者の役に立つか、自社として発信すべき内容かを担当者が見極め、記事化するテーマやFAQページに追加する内容を決定します。
このように、データの整理を生成AIに任せるだけでなく、なにを発信すべきか考える段階でも生成AIを壁打ち相手として活用することで、コンテンツの方向性を幅広い視点から検討できています。
検討結果は記事テーマやFAQ項目の決定にも活用
こうして生成AIと壁打ちしながら整理した内容は、実際に弊社製品サイトのFAQページ(よくあるご質問)に掲載する内容や、DSマガジンで発信する記事テーマの検討材料の一つとして活用しています。ページや記事のすべての内容がこの検討結果に基づいているわけではありませんが、実際に寄せられることの多い質問の傾向を踏まえたうえで、発信する内容の一部を決めています。
ここまでご紹介してきた「アイデア出し」や「メリット・デメリットの整理」「比較軸の洗い出し」といった壁打ちの技術は、こうした社内の意思決定の場面でも活かせるものです。
壁打ちの技術は、「相手の疑問に自動で答える」場面にも応用できる
ここまで、生成AIを壁打ち相手として、自分自身の考えを整理する方法を中心に解説してきました。最後にご紹介したいのが、こうした思考整理・情報整理の技術を、「相手からの疑問に自動で答える」という別の場面に応用する考え方です。
良い比較軸を洗い出す技術は、良いFAQを作る技術でもある
先ほどの実践例で紹介したように、蓄積されたデータをもとに「なにを発信すべきか」を検討する壁打ちの技術は、実は問い合わせ対応の場面にも応用できる考え方です。
たとえば、複数の案を比較する際に「なにを基準に比較すべきか」を洗い出すプロンプトをご紹介しましたが、これは問い合わせ対応に置き換えると、「どのような切り口で質問を分類すれば、答えるべき内容が整理しやすいか」を考えることと同じ発想です。
お客様や社員から寄せられる質問の多くは、「なにを、どう答えれば相手の疑問が解消するか」を整理するという点で、これまでご紹介してきたアイデア出しや比較軸の洗い出しと同じ作業だといえます。よくある質問の傾向を把握し、答えるべき内容をあらかじめ整理しておくことは、壁打ちで培った情報整理の技術を、問い合わせ対応という具体的な業務に応用する取り組みです。
整理した内容を、AIチャットボットに仕組み化してもらう

こうして整理した「よくある質問」と「答えるべき内容」を、都度の対応にまで落とし込む手段の一つが、AIチャットボットです。あらかじめ自社の製品情報や、よくある質問とその回答内容を整理して読み込ませておくことで、お客様や社員から寄せられた質問の内容に応じて、回答となる文章をその都度自動で生成する仕組みを作れます。
プロンプト作りや比較軸の洗い出しを一件ずつ人がおこなう必要がなくなり、整理の技術をそのまま仕組みとして運用できる点が、ここまでご紹介してきた壁打ちの延長にある活用方法だといえます。
担当者が一件ずつ質問に答えていくのは、時間や手間がかかるうえ、対応できる範囲にも限りがあります。これに対してAIチャットボットであれば、あらかじめ整理された情報をもとに、担当者が不在の時間帯であっても、利用者からの質問に応じて自動で回答を返せます。
たとえば、社内向けであれば、総務や人事へのよくある問い合わせに対する一次窓口として、社外向けであれば、Webサイトに訪れたお客様からの質問対応の窓口として活用できます。担当者が都度対応する手間を減らしながら、利用者にとっても「知りたいときにすぐ答えが得られる」という利便性を提供できる点が特徴です。
問い合わせ対応の自動化には「DSチャットボット」がおすすめ

問い合わせ対応の自動化にAIチャットボットを検討する際、初めての方におすすめしたいのが、弊社が提供する「DSチャットボット」です。生成AIやAIチャットボットに関する知識がなくても業務に取り入れられるサービスです。
問い合わせへの回答文章も自動で生成される(自動回答)

DSチャットボットは、お客様からの質問に対して、あらかじめ読み込ませた情報をもとに、回答となる文章をAIが自動で生成します。プロンプト作りを、都度おこなう必要はありません。お客様からの質問内容に応じて、適切な回答がその都度自動で作成されます。
WebサイトのURLやPDF資料を読み込ませるだけで運用を開始できる

自社製品の情報をイチから入力し直す必要はなく、既存のWebサイトのURLや、パンフレット・マニュアルなどのPDF資料を読み込ませるだけで、AIが情報を学習します。特別なシステム開発や専門知識がなくても、比較的短期間で運用を開始できる点が特徴です。
直感的に操作できる管理画面で、ITに詳しくなくても運用しやすい

管理画面はITに詳しくない方でも扱いやすいよう設計されており、専任の情報システム担当者がいない企業でも運用を続けやすくなっています。日々の問い合わせ対応状況の確認や、回答内容の調整も、直感的な操作でおこなえます。
問い合わせデータを可視化する分析機能で、改善にも活かせる

蓄積された問い合わせデータは分析機能で可視化できるため、「どのような質問が多いのか」「回答できなかった質問はどれか」といった傾向を把握できます。こうしたデータをもとに生成AIと壁打ちしながら、Webサイトの改善やFAQページの拡充、記事テーマの検討など、幅広い業務改善にも役立てられます。
月額5,500円〜、小規模からでも導入しやすい料金プラン

DSチャットボットは、月額5,500円からご利用いただけます。大がかりな初期投資をせずにスモールスタートできるため、「まずは試してみたい」という企業でも導入のハードルを抑えられます。
80言語以上に対応する多言語オプション

多言語オプションを利用すれば、80言語以上でのコミュニケーションに対応できます。海外からの問い合わせが増えている企業や、外国人のお客様と接する機会がある企業でも、言語の壁を意識せずに一次対応を進められます。
電話一本で相談できる手厚いサポート体制

DSチャットボットは、導入後も電話一本で相談できるサポート体制を用意しています。初めてAIチャットボットを導入する企業でも、安心して運用を進めやすい環境が整っています。
生成AIとの壁打ちに関するよくある質問
まとめ まずは身近な壁打ちから生成AIを使ってみよう
本記事では、生成AIをまだ本格的に使ったことがない方に向けて、アイデア出しや思考整理に生成AIを活用する方法を、実際に使えるプロンプト例とともに解説しました。
生成AIを壁打ち相手として使うことに対しては、「当たり障りのない回答しか返ってこないのではないか」「結局、自分の意見に合わせてくるだけではないか」といった不安を感じる方も少なくありません。しかし、機密情報を入力しない、最終的な判断は必ず人がおこなうという2点を押さえておけば、生成AIは決して頼りない相談相手ではなく、一人で考えるときの視点の偏りを補ってくれる心強い壁打ち相手になります。
良い壁打ちのコツは、「タスク・前提条件・出力形式」を意識して指示を出すことと、一度で結論を出そうとせず、対話を重ねながら少しずつ考えを深めていくことです。まずは、日々の業務のなかで抱えている小さな悩みや、なんとなく気になっている企画のアイデアなど、身近なテーマから試してみてはいかがでしょうか。また、こうした「都度自分で考えを整理する」使い方だけでなく、問い合わせへの回答文章を自動で作成してくれるAIチャットボットの活用もご検討ください。
生成AIを壁打ち相手として使うことに対しては、「当たり障りのない回答しか返ってこないのではないか」「結局、自分の意見に合わせてくるだけではないか」といった不安を感じる方も少なくありません。しかし、機密情報を入力しない、最終的な判断は必ず人がおこなうという2点を押さえておけば、生成AIは決して頼りない相談相手ではなく、一人で考えるときの視点の偏りを補ってくれる心強い壁打ち相手になります。
良い壁打ちのコツは、「タスク・前提条件・出力形式」を意識して指示を出すことと、一度で結論を出そうとせず、対話を重ねながら少しずつ考えを深めていくことです。まずは、日々の業務のなかで抱えている小さな悩みや、なんとなく気になっている企画のアイデアなど、身近なテーマから試してみてはいかがでしょうか。また、こうした「都度自分で考えを整理する」使い方だけでなく、問い合わせへの回答文章を自動で作成してくれるAIチャットボットの活用もご検討ください。
とくに、コストを抑えて今すぐ始めたい方や、手厚いサポートを重視する方におすすめなのがDSチャットボットです。DSチャットボットは、WebサイトのURLやPDFを読み込ませるだけで運用を開始でき、お客様からの質問に応じてAIが自動で回答文章を作成します。月額5,500円~の料金プランに加え、電話一本で相談できるサポート体制で、導入後も安心してご利用いただけます。
この記事を書いた人

藤縄 創大
株式会社ディーエスブランド Webマーケター
ディーエスブランドへ入社後、営業を経験したのちメールマーケティングやセミナー運営に携わる。現在は幅広い分野のライティングを担当。














